LE REGARD D'ALAIN DELON

アラン・ドロンさんの魅力を探ります。

JAPAN ON AIR (2)

2006-04-23 | TV APPEARANCES
前回の続きです。

T「この番組はニュース番組ですので、政治についての話題もお聞きします。
ドロンさんは政治家になろうという関心はないのでしょうか?」
(3月の大統領選挙の応援演説の画像が流れてくる。)

D「私は大統領になる気はありません(笑)。
これだけ人に知られて有名になっていますので、
大統領にならなくとも何らかのメッセージを発して通すことは
今の立場なら可能なのです。」

T「年相応の男の魅力を身に付けるのに心掛けていることは何ですか?」

D「良く年を取るためにはインテリジェンスが必要です。
知性とハートと幸福があればそうなります。」

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この頃になると「アラン・ドロン」というのは日本では過去の人になってしまっており、
今回の出演もドロンブランドのプロモーションの一環といったものですが、
ドロンのにこやかな魅力ある受け応えを観ていますと、
もっとこの年代に“年相応”の役でたくさん映画に出演してもらいたかったと正直思います。

ドロンがこの時期以降に出演した未公開作
"DANCING MACHINE"
"UN CRIME"
"L'OURS EN PELUCHE"
"LE JOUR ET LA NUIT"を観ますと
以前に比べてラブ・シーンやヌード・シーンが露骨になっているのが
一つの傾向として見られます。
もはやドロン一人の魅力だけでは観客を呼べないと判断した結果なのか
あるいはフランス映画界全体にかつての“粋さ”が薄れていってしまったのでしょうか。
ハリウッドの『氷の微笑』の影響も少なからずあるのも事実でしょう。

いずれにしてもそんな傾向の映画作品に出演し続けているうちに
ドロン自身も嫌気がさしていったのではないでしょうか?
そしてそういうスキャンダラスな映像を盛り込むことが出来ない、
あるいは盛り込まずに内容だけで勝負できるテレビ・ドラマや舞台に
新たな自分の居場所を見つけた、というのが事の真相なのではないかと思いますし、
またそう思いたいです。

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