ウィリー・コロン&ルーベン・ブラデス [Tras la Trementa/トラス・ラ・トレメンタ] 国内盤 (Epic/1995) 250円
一時は仲たがいしたという噂もあったWillie Colon & Ruben Blades。原題[Tras La Torementa]は『嵐を超えて』の意味だから、正に暫く距離を置いた後の再会セッションという訳なのだろう。しかし、ルーベンがメジャーになる前のファニア時代、中々日本にサルサ音楽のLPが入らず、その反動から後日海外で2人がコンビを組んだLPを買い漁った者としては、再結成アルバムは内容如何に関わらず、非常にメモリアルアルバムとして価値が高い。
早く亡くなったあのエクトール・ラボーに捧げた1曲目から思い出を振り返るが如き内容の曲が続き(タイトルも「笑い者になること」「全てか無か」… )、それぞれの腹には未だ一物ありそうだ。アルバムの出来としてはまあ普通の上位だけれども、我が青春のラテン音楽アイドルとして今だ輝いている。
Astor Piazzola [Suite Punto del Este] 250円 外国盤:イタリア (Azzura/1999)
ライブ録音の様子で、細かいクレジットがまったくないので判らないが、レーベルがイタリアのものなので、ヨーロッパ公演での収録でないかと思われる。録音自体あまり良いものではないのだが、アストラのドライブに満ちたバンドネオンの臨場感を楽しめる点が嬉しい。最後に近年ヨーヨーマの快演で有名になった[Libertango]も収録されている。おそらく晩年に近い時期の録音だと推察しているが、アピアソラのパワーは衰えてはいない。
Titango [Titango/I tango you!] 外国盤:ドイツ 250円 (Danza y Movimiento/2000)
ドイツはハンブルグ出身のタンゴバンド。どうやらハンブルグのタンゴサークルから生まれたらしく、メンバーは、ヨーロッパ各国から集まった人たちで構成されている。しかし、コンチネンタルタンゴの伝統ではなく[アルゼンチンタンゴの王道を好きだからやっていく]という主義主張がグループ名から伺えるのが頼もしい!(どうしても整いすぎるきらいがあるのが、難点だけれども…)
ラテンとしてのタンゴというより、欧州アプローチ(コンチネンタルタンゴ)の流れを汲みつつも、アルゼンチンタンゴの本道を追求していく姿勢である。
~てなことで、今年も押し迫りまして、我がCD棚から引っ張り出しながら大掃除の間、こんな音楽をかけて来年も正月から特売のCDを探す予定を立てています。