写真は20年以上も前のものとなりました

つれづれなるまゝに日ぐらしPCに向かひて心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書きつづっていきます

たなばた

2014年07月05日 | 宇宙・科学

 

 

似た言葉で、棚ぼたとは、

「棚から牡丹餅」の略で、労せずして思いがけず幸運に

めぐり合った様子などを意味する表現、とWeblioにある。

(・・・こじつけ)

 

 

たなばた」 は本来、「棚機」と書く。(由来は後述)

 

「はた」は、「機械」の「機」の字であり、

日本古来の、「『はた』という『布を織る道具』」 に、

この「機」という漢字を当てたものだ。

 

機械といえば、機織りくらいだった時代の話しである。

 

 

 

因みに、「機械」の「械」のほうの字は「かせ」と読むが、

「手械(てかせ)」「足械(あしかせ)」の「かせ」であり、それらは

人を捕らえるために手や足につけた自由を奪う器具」となる。

まぁ、そういう意味を持つ字である。

 

 

因みに、当時の「布」といえば、「絹」か「麻」

 

木綿が出てくるのは江戸時代以降であり、それまでの庶民は

布といえば「麻」。(植物の「麻」と麻薬の「大麻」、その有用性と

麻薬性については 「大麻 Hemp」 を参照のこと。麻の葉が

「麻薬」の原料となる。繊維としての麻の歴史は古いが、麻薬

としての歴史も、繊維に負けないくらいに古いと言われる。)

 

(「麻」の栽培) 

 

 

「木綿」が出てくる前の庶民の「着物」は、「麻」か、「鹿」などの毛皮だった。

 

 

また、

「♪ 真綿色した・・・」 の 「真綿(まわた)」とは、

蚕の繭から引き伸ばした糸を綿状にした「絹」のこと。

 

「木綿」が生産される前は、「綿」と言えば「真綿」のことだった。

 

 (真綿)

 

 

で、

「棚機(たなばた)」 というのは、

その大切極まる「布」、「神御衣(かむみそ)」を織って、

「棚」におそなえ して、神様に豊作を祈ったり、人々の穢れを

はらうという、古い日本の 「禊ぎ(みそぎ)行事」であった。

(「棚」とは、そなえ物を並べる板のこと)

 

その作業に選ばれた乙女は 「棚機つ女(たなばたつめ)」と

呼ばれ、川などの清い水辺にある「機屋(はたや)」に こもって、

川を下ってくる神のために心をこめて着物を織ったのだが、

そのときに使われた「織り機」も、「棚機(たなばた)」と呼ばれた。

 

 (機屋) ・・・鶴の「おつう」が必死で恩返ししてる姿が浮かぶ

 

 

やがて時を経て、仏教が伝わってから、

この行事は、「お盆を迎える準備」として「精霊棚」を安置する

行事と重なり、行われるのが7月7日の夕方ということで、

七夕(しちせき)」(「一朝一夕」の「せき」)と書いたものが、

「たなばた」という読み方に変わっていった、と言われている。

 

 

ここまで・・・

  男の出番がない・・・

  星も出てこない・・・・

 

(続く)

 

 

 

補記

 

「♪ 五色の短冊~」の5色は、陰陽五行説からきており、

青(緑)=木、赤=火、黄=土、白=金、黒=水を意味する

のだが、染料や色彩認識の関係で「黒」は、「紫」で代用される。