インドの正体「未来の大国」の虚と実

前回「多様性の科学」という本を読み、多様性について考える時間を持ちました。
その次に手に取った表題の、「インドの正体」。
まさに多様性の宝石箱とも言えるインドに関する本書。
年明け早々にデリー出張の予定ということもあり、興味深く読むことができました。

これまで勝手に日米など同様、自由民主主義体制の国だと思っていましたが、
昨今のインド国内の事象を見ると強権的なこともやっていて、リベラルな国とは言い難いこと。
外交面ではクワッドの構成国ではありつつも、ロシア・中国との繋がりも強い。
今はどの国際枠組みにも関与し、かつ、特定の国の言いなりにならないような外交を取れている、器用な国のようです。

ただ、今後世界の、というか中国の対インド政策次第では、そのスイング外交に限界が来るだろう、
という著者の解説は納得しました。
中国からの圧力を受けて、米国をはじめとした自由民主主義陣営側になるのか、
もしくは、経済的繋がりが強く、人権問題等の価値観を共有する露中の権威主義陣営につくのか・・。

とにかく、多くの日本人ビジネスパーソンが持つ「インドで儲ける」みたいな考えが、
甘い考えで幻想なんだと知ることができた点はよかった。
つまり・・個人的には、来年日本で新NISAが始まるので、インド株のインデックス商品でも買おうと思っていましたが、
2,3万円/月くらいに抑えておこうかな。