日々のてづくり 

暮らしの中の
手づくりを
大切に…。

音楽の力

2016-10-19 | 日記


すっかり秋らしくなりました。
これから気温が下がるごとに、木々の色づきが美しい季節。
近所の公園の大きな銀杏の木が徐々に黄金色に輝くのが、
通るたびの楽しみとなります。

先日、頼みの左腕がついに悲鳴を上げ始めました。
日頃のメンテナンスをもう少しちゃんとやっていれば...と後悔しつつ
整骨院通いの日々。

もっと頑張らなきゃ、と焦る気持ちとなかなか思い通りにいかない現実。

夕方、そろそろ針を置こうとして、ふとかけたCDの音楽がなんとも心に染み入りました。
写真集「SHALOM」(ミルトス刊)についていたもので、イスラエルの音楽。
聖書の国イスラエルの音楽は、何とも優しい響きです。
何だか心身ともに包まれるような安心感があり、
聞き終わる頃にはゆったりした気持ちに変わっているのに気づきました。
それ以来毎日、仕事終わりの夕方には、このCDを聴くのが日課になりました。
写真集の方も素晴らしく、音楽とともに眺めていると、立体的に見えてくるから不思議です。
イスラエルは自然の風景も素晴らしいのですね。

忙しい毎日、自分でも気づかないうちに心を擦り減らしているのかも...
音楽はそんな時、本当に力になるのだな〜と今更ながら実感している次第です。




手仕事の美しさ

2016-10-03 | 日記


先日インドへ、1週間ですが、旅をしてまいりました。
色々な意味で非常に有意義な旅でした。
たくさん心に受け止める事があり、また自分自身にも、未来に対して課題を頂いたような旅でした。

インドという国は本当に興味深いところでした。
道路には当然の如く野良牛(!)がゆったり歩き、車はむしろそれを避けながら通る。
牛の糞は大切な燃料になるので、大きなお団子状にして乾燥させる。
それが住宅地の真ん中で、ものすごい臭気を醸していても...。
大都会のデリーでさえ、野生の猿や豚の姿。

日本の常識では括れない空気を感じました。
清潔で綺麗である事が素晴らしく、素早いサービスと効率の良さと無駄の無さを目指す社会とは
対極にあるような...。
そして、深い顔立ちをした人々が大切にしているのは、
自分以上の存在である神に祈る事、そして貧しい人々に施しをする事
大いなる自然と素朴な文化を何より守る事。
1週間では限りがありますが、そんな事を行ってみて肌で感じました。

そしてインドは手仕事の国。
今回は目的が違い、そんな現場を見ることはなかったのですが、
帰国してから、ちょっと調べて見ると、本当にインドの手仕事は素晴らしい。
特に更紗の布は、2000年以上も前コットンの布にプリントを手作業で施すという新しい技法が
開発され、その美しさの故に瞬く間にヨーロッパに伝播されたといいます。
現代のプリント布の祖がここにあるのです。
たしかにインドの女性の衣服は美しく、
その色彩感覚は、どんな田舎のおばあさんに出会っても感心する程でした。

インドでは、いまだに手作業でプリントを施し布を制作しています
時々日本でも見かけるブロックプリントの布は、独特な温かみがあります。

確かに手仕事のものには、大量生産のものとは違う温かみがあります。
それは、「技術が遅れているから手作業しかできない」というよりも
「何を大切にして生きてきたか」という事がそこに現れているような気がします。
効率や採算よりも、美しいものを心を込めて作る。誰かの喜びを思いながら...。
目に現れる文化は時として、精神的なものよりも軽くみられがちですが、
私はそんなものにこそ、最も具体的に人々の心が現れるのではないかな...と思います。

目に見えない心や願いを感じられるからこそ、手仕事のものに惹かれるのかも知れません。