時の過ぎゆくままに

日々の些細な事を綴ります。
ロードレーサー(Cannondale SUPERSIX)や読書の話題等々。

118冊目。五十嵐貴久「1985年の奇跡」

2013-01-28 20:18:20 | 読書

五十嵐貴久「1985年の奇跡





新聞記事にも書かれていますが、ベタベタなストーリー。
先の展開が読めるのですが、その読めるストーリーがいい。

一生の内、熱くなれる時期がどれだけあるのか?
不条理な管理学校への反発。
自分への言い訳に嫌気がさして、がんばろうとする姿。
その時でなければ、出せない力。

とてもいい話ですね。

一連のシリーズの最初の本ですね。

今まで読んだのは、以下の三冊。
どれも、面白かった。 

1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター  」
2005年のロケットボーイズ 」
ぼくたちのアリウープ

おすすめ度、☆×4
 


117冊目。佐藤正午「身の上話」

2013-01-27 22:56:09 | 読書

佐藤正午「身の上話

NHKで、戸田恵梨香主演でドラマ化されていますね。


一話を見てみて、読んでみたくて借りました。

さわりの内容しか知らなかったのですが、内容はおどろおどろしいものでした。
お金をまつわるetc・・・・。

 


自分の身に降り掛かったら、どうだろうか?
お金って怖いですね。

ほんの気まぐれから起きた偶然、宝くじの当選。
当選金を巡る人間模様。
当選金をめぐって起こる殺人。

ミチルの後輩、竹井がとても不気味です。
そして、最終的に、告白されるミチルの夫の告白。
意外な展開、驚きの結末でしたね。

読み応えがあります。
佐藤正午さんの話は、初めてですが特長がありますね。
一つの段落が長い、今までこういったタイプの小説は読んだことが
なかったので、戸惑いました。

おすすめ度、☆×4 


116冊目。誉田哲也「ドルチェ」

2013-01-18 23:53:01 | 読書

誉田哲也「ドルチェ

女性刑事ものです。
姫川玲子のようなすごい女性ではありませんが、いいですね。
引きこまれます。

魚住久恵 42歳。これはこれで有りですね。




もと、警視庁捜査一課。
しかし、所轄に戻った後、頑なに一課への復帰を拒み続ける。
その理由、「人が殺されて始まる捜査より、誰かが死ぬ前の事件に関わり
たいから・・・。」 

各短編に関わる当事者たちは誰も死にません。
その事件を起こした人たちがどのようにして事件を起こしたのか、どうして
そうせざる得なかったのかを、見つけ出し。
誰も不幸にならないようにしていく。

とてもいい内容だと思います。

やっぱり、誉田哲也はいいですね。
奥が深い。

おすすめ度、☆×4 


115冊目。有川浩「阪急電車」

2013-01-16 23:17:19 | 読書

有川浩つながり、「阪急電車





ほっとするストーリーです。
それぞれの話に味があります。
それぞれの行きずりの人たちが、絡み合い、化学反応のように
作用して、人の先を変えていく。

婚約者を寝取られた女、結婚式に純白ドレスで討ち入りした女。
その女性を優しく、さとす老女。
DVに悩む、少女。
お互いに意識していた男女のきっかけ。
女子高生の会話。
おばさん達の生体。

いい話です。
一気に読めます。

そういえば、映画はテレビで見ました、しかも途中から・・・。
もう一度しっかと見てみようと思いました。

いいキャスティングですね。


おすすめ度、☆×4.5
 

そういえば、こちらのドラマはとても残念なキャスティングですね。
思った通り、原作を壊す内容でした。
次回は見ないですね。


よく作者が納得したものだ。よくわからない。 

 


114冊目。有川浩「県庁おもてなし課」

2013-01-10 22:57:10 | 読書

有川浩「県庁おもてなし課
 

初めて読む作家です。
男性だと思っていたら、女性だったのですね。

高知県の県庁に発足した「おもてなし課」。
高知県の観光を何とかするための課なのに、なんだかグダグダ。
観光大使の名刺を作るのに、ひと月もかかるようなお役所仕事。

強烈なダメ出しをする、とある観光大使。
批判は的確で、返す言葉もない県庁の皆。

自分たちの立場しか考えない、お役所の人たちの意識改革を強
烈に進めていく、元県庁職員の観光コンサルタント。
おもてなし課を題材に小説を書く観光大使の作家。

いろんな人に鍛えられて、とてもかっこよくなる主人公。 

とても、印象に残るストーリーですね。
主人公の成長ぶりがすごくいいです。
読み終わりがいいです。

他の作品も読んでみたいという作家に出会えました。

おすすめ度、☆×4

 


113冊目。誉田哲也「ヒトリシズカ」

2013-01-09 22:36:54 | 読書

誉田哲也「ヒトリシズカ (双葉文庫)





暴力団員のの殺人事件を機に起こる、いくつかの事件。
一人のシズカという少女を中心に、様々人たちがかかわりあいます。
六章からなる物語、それぞれの章でシズカをめぐり語ります。

少し、年齢設定に無理がありますね。
13歳の少女が、20歳に化けるのは無理があるような・・・。

シズカが自分のルーツを求め、ルーツにたどり着いた時に起こす事件。
その後。
シズカという人間の描写が少なく、掘り下げが足らないような?
別の作家なら、最後に語り部がシズカになり、すべてを解き明かすよう
な結末もあるのでしょうが、本作品はそのようなことはありません。
だから、物語が唐突に終わってしまったような感じがします。

それでも、各章は短編としてはなかなかの出来だと思います。

おすすめ度、☆×4