あるマーケティングプロデューサー日記

ビジネスを通じて出会った人々、新しい世界、成功事例などを日々綴っていきたいと思います。

世界のセレブ御用達 “節税天国”オランダ

2007-06-23 04:17:38 | 海外事情
こんばんは。

自宅の古い雑誌を整理していると、いつの間にか記事を読み耽り、一向に作業が進まなくなることがよくあります。

今日もそんな感じで、一冊の雑誌のある記事をまた読み返していました。

それは雑誌『クーリエ・ジャポン』の「スートンズからベッカム、ボノまで/世界のセレブを優遇する“節税天国”オランダ」という記事です。

この記事によると、ロン・ウッドを除くローリング・ストーンズのメンバー3人は過去20年間オランダの節税を利用することにより、約540億円の所得に対し、わずか約8億6400万円の税金しか納めていないそうです。これはたったの1,6%であり、英国の場合は40%課税されるとのことなので、38,4%=約207億円(!)浮かせていることになります。

株を従業員の名義にして莫大な相続税を逃れた西武堤家も、ビックリの金額ですね(笑)。しかも、合法です。

節税と言えば、カリブ海のケイマン諸島をはじめとするタックスヘイブン(租税回避地)が有名です。ここは取引によって得た利益を守るために、ヘッジファンドや非公開投資会社が高いお金を払って数多く登記しています。

しかし、音楽や映画といった知的財産から派生する収入を得るパターンが多いセレブにとっては、ケイマン諸島よりオランダの方が税制上有利なのです。

実はオランダでは、ロイヤリティーは課税されないのです。つまり、アーティストやスポーツ選手のパフォーマンス、レコーディング、トレードマーク、ブランド、特許、著作権、映画化権、CM出演、映画やビデオに出演することに支払われる対価に対しては、税金がかからないのです。

そういった事情から、大手レコードレーベルEMIやコカ・コーラ、ナイキ、イケア、グッチといった多国籍企業がこぞって持ち株会社を設立し、オランダのタックスシェルターを活用しているのが実態のようです。

またこの記事によると、海外の企業や裕福な個人がロイヤリティーや配当、利払いに対する課税負担を軽減するために設立するペーパー・カンパニー(メールボックス・カンパニー)が約2万社存在し、近年急速に増えているそうです。

ちょっと以前に「よ~く考えよう~、お金は大事だよ~♪」というフレーズとアヒルで有名な某外資系保険会社のCMがありましたが、ほんとその通りですね(笑)。

最新の画像もっと見る