読書録「心霊探偵八雲1」4
著者 神永学
出版 角川文庫
P43より引用
“「見えるってことは、そこに何かあるか分かるってことだよ。
何があるか分かれば、なぜかが分かる。なぜかが分かれば、その
原因を取り除いてあげることもできるかも知れない」”
目次から抜粋引用
“開かずの間
トンネルの闇
死者からの伝言”
燃える炎のように赤い瞳、死者の魂を見ることの出来る大学生
を主人公とした、心霊ミステリー短編連作小説。
大変な難産の後、無事に一人の赤ん坊が生まれた。赤ん坊を取
り上げた医師・看護師・母親は、赤ん坊の顔を見て穏やかではい
られなかった…。
上記の引用は、主人公・八雲の自分の能力についての一言。
観察するということによって、問題をはっきりさせることが、行
動方針を決めることが出来るのでしょう。生きている人しか見え
なくても、問題は向こうからやってくるものでしょうに、死者か
らまで頼み事をされる主人公は、忙しくて仕方ないでしょう。
非常に読みやすく、あまり時間がかからずに読み終えることが
出来ました。主人公の皮肉に満ちた会話は、主人公の人柄を決め
るものなので、変わってしまうと別作品になってしまうでしょう
が、好みが分かれるところかと思います。
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心霊探偵八雲〈1〉赤い瞳は知っている (角川文庫) | |
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