豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

そのままの姿で その2

2006年10月23日 | 山ネタ そのほか
その1の続きです。

この画像は、今年の夏にとある場所でみつけたものです。

ゴミを拾うためにグリーンロープを越えてハイマツの中に入っていった時に、偶然見つけてしまいました。深い霧の中、誰もいない静かな場所でイキナリこんなものを見つけると、ちょっとビビります。

確かに、遭難事故が起きた場所に慰霊碑を設置するのは、昔からの習慣みたいなものです。八方尾根のケルンなんかすべて慰霊碑ですし、北アルプスの稜線を歩けば岩陰などにいくつも見つけることができます。

最近では不帰南峰の山頂や遠見尾根にも新しい慰霊碑が設置されたと聞きましたが、死亡事故があるたびに慰霊碑が設置されていたら、山はやがて慰霊碑だらけになります。登頂記念プレートならば撤去も簡単なのですが、こういったものは気分的にも撤去しずらいものです。


慰霊は、下界でやれば充分なのではないでしょうか。



これと似たような問題ですが、登頂記念プレートを山頂に置いていく人がいます。中には針金で縛り付けたり、接着剤で固定する人までいます。山頂の看板につけず、ハイマツに縛り付けたりする例もあります。

今年のパトロール中、白馬乗鞍の山頂で「憲法9条を守ろう!」みたいな内容の記念物がハイマツに縛り付けられているのを見つけて撤去したことがあります。その精神自体は素晴らしいのかもしれませんが、ハイマツにイデオロギーを強要しないで欲しいものです。

これらの登頂記念プレートも、我々を含む山関係者が撤去作業をしています。放置していたら、山頂は記念プレートだらけになってしまいます。

登頂してうれしい気持ちはわかりますが、記念撮影程度で我慢しましょう。

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