豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

氷ノ山で遭難、救助要請

2007年03月06日 | 山岳遭難
兵庫県の氷ノ山で、中年女性が救助要請を出したまま行方不明になっているようです。

参考URL
登山の女性が氷ノ山で遭難 携帯で救助要請(神戸新聞)
女性1人遭難か 兵庫・氷ノ山(朝日新聞)



女性は3月4日の午後2時40分に入山、午後6時に下山予定と記載した入山届を提出しているとのこと。

4日の午後6時から7時にかけて5回ほど家族の携帯へ「遭難している。助けて。近くに滝がある」といったメッセージを残しているそうです。このメッセージに気づいた家族が京都府警に相談したのが翌日の午前0時過ぎで、その後氷ノ山がある兵庫県警養父署へ午前2時40分に京都府警から通報が届いた、という流れになります。

連絡を受けて兵庫県警養父署は5日の朝から捜索を始めたのですが、まだ発見に至っていません。



この記事を読んで誰でも気になると思いますが、入山が午後2時40分となっており「非常に遅い」時間です。下山予定時刻までしっかり書いてあるのは、本人も「遅い時間」だと思っているからかもしれません。


「山は自由だ。他人に迷惑を掛けなければ、夕方に歩こうが夜中だろうが本人の自由」というのが私のスタンスなのですが、それでも「ちょっとねえ・・・・」と思ってしまいます。



報道されている内容から推測すると、今回の事故は道迷いでしょう。

下山予定の午後6時は、今頃の兵庫県ではちょうど日没です。予定通りに歩いていたとすると、最後の1時間は薄暗い中を歩いているはずです。そのような状況では焦りもあるでしょうし、道に迷ったと思っても少々強引に突破しようとして深みにハマある可能性があります。

また本人が家族の携帯あてに打った最初のメッセージが午後6時に入っていることから、かなり早い段階で道に迷ったと思われます。


午後2時40分に入山するという発想と、下山予定をきっちり午後6時と書いていることから、この遭難者はそこそこ山に登っている人のような気がします。もしかしたらウン十年という山歴を持っているかもしれませんね。


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