豊後ピートのブログ

元北アルプス槍ヶ岳の小屋番&白馬岳周辺の夏山パトロールを13シーズン。今はただのおっさん

東京での山岳事故が激増していてヤバいけど、北海道だと事故が激減してる件

2011年06月10日 | 遭難と救助について考える
ここ最近はほぼ毎年、山の遭難事故が過去最多!というネタがニュースになっていて、やや食傷気味なんですけど、今年のデータはなんか凄まじいです。


山の事故、昨年は最悪1942件 東京も大幅増
共同通信  2011/06/10 18:29



見出しに「東京も大幅増」と出ていますが、この数字が恐ろしいです。


引用
遭難の発生場所では、長野県が213件と最も多く、北海道が123件、東京都が122件と続いた。東京都は昨年の70件から大幅に増加。登山ブームが続く中、都心からアクセスのよい高尾山や奥多摩地方に出掛ける人が増えたことが理由とみられる。
引用おわり


70件から122件ですか。激増ですな。


よく他の地方だと遭難事故が4件発生して、昨年は2件だから2倍に増えた、なんてのが堂々とニュースになっていて、「それって倍増というより、たまたま多かっただけじゃない?」とひとりさびしくツッコミ入れていたものですが、70件から122件になるのは激増といっていいでしょう。





この記事では事故の多い都道府県トップ3を挙げています。長野が1位なのは予想通りですが、平成21年の173件から213件へと、かなり増えています。

一方、第2位の北海道は123件となっていますが、こちらは平成21年に162件も事故が起きています。こちらの場合は事故が激減と言っていいでしょう。

なんでこんなに減っているのでしょうかね。もっとも、さらに前の平成20年だと北海道は128件ですから、平成21年だけが異常なのかもしれません。


あとは三重県が18件→46件と、事故件数が2.5倍になっているのが凄いですね。



もうちょっといろいろ調べてから書こうと思ったのですが、ちょっといろいろアレなもんで、このへんでお茶を濁したいと思います。暇な人は警察庁の統計ページから山の事故に関するPDFをダウンロードしまくってみてください。


3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
三重県 (愛宕天狗)
2011-06-12 00:25:00
三重県で増えているのは鈴鹿、大高山系など、都心部から日帰り可能で手軽なコースがあるからでしょうね。東京と同じ構図です。
手軽さの落とし穴 (元アミューズ社員k)
2011-06-14 13:07:14
確かに近郊の山はお手軽に思えるかもしれませんが、登山口からの標高差や道標の有無や地形の複雑さ、林業の作業道に迷いこむ危険等を考えるとかえってアルプスより困難な面もありますよね。その辺の認識はなかなか難しいのでしょうね。私は大分県での高校山岳部時代、初めて道迷い経験で恐い思いしたのは県西部の林業地域でした。
Unknown (bongo-pete)
2011-06-14 20:56:23
愛宕天狗様
元アミューズ社員様

なんていいますか、最近の登山ブームって、低山志向ですよね。昔は初心者が一気に北アルプスとか登ってきたものですけど・・・・・・