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秘境のSecret Island Beachでのレアなビーチウェディングとrustic & stylish reception at Hale Molii

2015-01-17 23:13:23 | Weblog
ハワイには”プライベートビーチ”というものは原則存在しません。なぜならハワイのビーチは100%公共のものだからです。高級ホテルの前のビーチも海辺の邸宅の前のビーチもすべて公共、つまりはハワイ州あるいはホノルル市が管轄する土地となります。2008年までは公共のビーチにアーチを立てたり椅子を並べたりということが可能でした。それでも予約ができないという点は今も同じなのでいわば陣取り競争。数組がバッティングすることも珍しくはありませんでした。

2008年の夏にハワイ州がビーチでの商業活動を厳しく規制することになり、ウェディングもその対象となってしまいました。その時はかなり業界内で揺れたものです。パーミットを取ることで(予約という意味ではなく単に許可)一部のビーチでのみウェディングが認められるように変わったのですが、一切のセッティング(アーチや椅子やテーブルなど)が州の法律で禁止されてしまいました。椅子が禁止なので皆様が立ったままでのお式となります。

・・・・なのですが、中には私有地を通らなければ一般の人がアクセスできない事実上のプライベートビーチというものが存在します。今日はそんなレアな事実上のプライベートビーチ、いわば秘境のビーチでの挙式をご紹介します。秘境のビーチとはクアロア牧場のSecret Island Beachです。

日本人brideのEriさん、そしてカリフォルニア育ちのChinese AmericanのPatrickはボストンで出会いました。大変に優秀なお二人でしたが、ユーモアのセンスもばっちりで私たちもたくさん笑わせてもらいました~。


Secret Islandに行くにはクアロアが所有する大きな湖のようなモリイ池をボートで渡らなければいけません。それ以外のアクセスはゼロではないのですが長~く砂浜を歩かなければならないのです。車のアクセスは不可です。お二人だけでボートに乗ってゲストの待つSecret Islandに向かいます。どんどん離れていくコオラウ山脈を見ながらどんなことを思っていたでしょう?車でアクセスできないSecret Beachのお式の場合は何もかもをボートで運ばないといけませんので(椅子もベンダーもお花も。。。)大がかりなセッティングはできないのですが、このように椅子をセッティングできるビーチウェディングというのはスーパーレアです。

テーマはNatural & rustic。椅子に飾られた黄色を使ったアレンジメントが無造作感たっぷりでおしゃれですね。アイルには白いデイジーがちらほらと散らされました。このようなシンプルに見えるセッティングでも舞台裏はすごいことになっていました。椅子は私たちが並べたのですが数メートル離れたところに積み重なって置かれていた椅子を定位置にまで運ぶのになにせ足元が砂なので歩くのが本当に大変で。。。しかも椅子は意外と重いので力持ちの私でも一度にに最多4つしか持てません(片腕二脚ずつ)。4つも持ったら息も絶え絶え(笑)。それを何往復もするのです。足を砂に取られるって本当にすごい運動だわーと改めて思いました。

ブーケは白とグリーンだけで摘んできて束ねたかのようなナチュラル感のあるデザイン。目の前にはChinaman's Hatが間近に見られます。

ボストン、カリフォルニア、日本他各地から集まったゲストに見守られ、ハワイの海と砂と空の下、永遠の愛を誓い合いました。おめでとうございます!

緊張が解けた後のおもしろビーチショット。高く飛んでますね~。


クアロアにはイベント会場が数か所あるのですが今回のレセプション会場は池のほとりのHale Moliiでした。ボートを降りたゲストの皆様を素敵にセッティングされたレセプション会場がお迎えしました。黒板に手書きされたRusticなウェルカムボード。ゲストブック替わりのサインボードと素敵なお花がウェルカムスペースとして飾られています。エスコートカードもディスプレイされました。クリアテントの中にセッティングされたテーブルたちがかわいくて感動です。

麻布はランナーのように中央だけを渡らせるのではなくテーブル全体を覆うようにoverlayとして使いました。ナチュラルな質感や色が写真から伝わってきます。テーブルの中央には無造作に集められたお花たち。花器もtinだったりガラス(レアな茶色のガラスが良いね)だったりテーブルによって数パターンで飾られました。小さいけれど大きなポイントはこのタグになっているテーブルナンバーカード。私が大好きなletterpressの印刷のものです。I LOVED this!!! シンプルなデザインの三段ケーキに二人のイニシャルのケーキトッパーが飾られました。

カクテルタイム中にゲストの皆さんは自然の空の下お飲み物やオードブルを召し上がり、ゲストブックにサインインしたりして会話を楽しんでいただきました。カクテルタイム中のお楽しみの一つはGroom Patrickの歌の披露。ジャズシンガーとしての経験もあるPatrickがこだわって呼んだミュージシャン二人とのコラボレーションです。

Legendary Jazz Ukulele player, Benny Chong & Byron Yasui (base)のDuoと一緒に歌うPatrick。最高のエンターテイメントでした。

Hale Moliiにはシンボルとなっている大きな木があります。この木に魅せられてここの会場を選ぶ人も多いのだそうです。クアロアの他のPaliu GardenやMolii Gardenと比べるとさらにいっそうワイルド感が強いHale Moliiですが日が暮れてからの雰囲気はムードたっぷり。いよいよレセプションをスタートします。

楽しい二人の結婚式なのでレセプションも笑いが絶えませんでした。大好きなお祖母様に差し上げた(ゲームの勝者として)ブーケ。受け取られたお祖母様は本当にうれしそうでした。

日本から遠く離れたボストンで娘さんが生活していくということはご家族にとっては最初はとても心配なことだったでしょうと思います。私にとっては国際結婚の場合、両家サイドともに大事で、バランスよく両方をケアするように心がけていますが、やっぱり正直に言えば日本の皆様のことをよりフォローしたいという気持ちの方が強いです。カルチャーが違い、言葉の障壁がありますが娘さんが選ばれた伴侶がいかに家族や友達に愛されて育ってきたか、どれほど娘さんのことを心から愛しているか、ということを伝える手伝いをすることでみんなの心が一つになり、安心して祝福していただければそれがうれしいのです。そんな風に強く感じたウェディングでした。

Flowers by Passion Roots
Photography by Hiko Arasaki


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