まほまほろば

まほろばのように日々の思いを書き綴った日記

こころ ~その2~

2013-11-25 22:52:13 | 本(漫画、小説)
前回の続きです。

夏目漱石著「こころ」を再読してみて「孤独」というキーワードが出てきましたので、これについて今度は自分の内面に関して深く掘り下げてみようと思います。

今一つの命題が与えられました。


「あなたは今孤独ですか」


これに対する私の答えは「今は孤独ではないが、そうなるかもしれない傾向がある」です。

孤独というキーワードから連想されるものとして、家族、親類、友人など様々ありますが、ここでは交友関係について考えてみようかと思います。



私は正直言って交友関係が広い人間ではありません。
閉鎖的で一匹狼なところがあるので狭いコミュニティーの中で狭く関わってきました。
もちろん、今まで生きてきた中での区切れ目において(例えば、中学校、高校などのような)今でも関係が途切れずに続いている人たちもいるのですが、それほど多くはないです。年々減ってきているような気がします。

このように書くと単に寂しがっているだけなのではないかと思われるかもしれませんが、重要なのは人数が少なくて寂しいとかそういう問題ではなく、私の人との関わり方にあるのではないかと考えるようになりました。

私の人との関わり方というのはあるときから気(波長)の合う人とだけ関わるというものになってきていました。第一印象で判断したりすることが多かったり、少し話してみて自分とは合わない、つまらないと判断したらもうそれっきりでした。

ただ、利害関係のある人たちとはそうは言っても関わり続けなければならないこともありますので、そういう人たちに対してはうまく表面上だけの付き合いはしていました。所詮上っ面だけの関係ですので利害関係がない状況ではそれっきりというものでした。この状態はよく言えば、公私上手く区別できているということですが、悪く言えば裏表が激しく二面性で本心では何を考えているのかよくわからないということになります。
太宰治著の「人間失格」の主人公のように私も似たような道化人間です。

このような関わり方をしてきた結果、私の交友関係は狭いものになっていったのではないかと思います。


ここで、人との関わり方について整理してみようと思います。

まず、相手を第一印象で3つのグループに分けます。

A:気が合いそうな人達
B:気が合わないだろう人達
C:気が合うかどうかわからない人達

さらに第一印象の後少し関わってみてからの印象で細分化してみます。

A-1:気が合うと思った通り合う人達
A-2:気が合うと思ったけど合わない人達
B-1:気が合わないと思ったけど合う人達
B-2:気が合わないと思った通り合わない人達
C-1:気が合うかどうかわからなかったけど合う人達
C-2:気が合うかどうかわからなかったけど合わない人達

※ここでの細分化ではやはりわからないという分類は省略します。


私の交友関係をこれに照らし合わせてみると、ほとんどA-1のグループと関わってきました。C-1もありましたが、少数です。
ここで注目したいのはB-1です。
私はここが自分から拒絶していたことも関係していますが、圧倒的に少ないです。

振り返って整理してみてわかりましたが、今までの私は非常にもったいないことをしてきたのではないかと思い愕然としました。自らの狭い価値観に則って選別してきた結果がこれです。

しかし、今までずっとこんな状態だったのかというとある一時期は違いました。
ユースホステルなどを使って旅をしていたときがそうですが、そのときは誰彼構わず取り敢えず関わってみてから判断することをしていました。
ただ、年を経るにつれ、器用になったというのか、効率良く「この人は○○だろう」と早くから決め付けてしまい、交友関係を選別するようになっていました。


偏った狭い考えを反省するばかりですが、重要なのは今後どうしていけばいいかということです。

私は偏っていた考えを改め、初心に帰ってもう一度まずは関わってみようと思います。
別に全てのグループの人たちと仲良くなろうとか八方美人を目指しているわけではありませんが、それでも多くの人たちと関わっていく中で面白い人たちに出会うこともあるでしょうし、交友関係を広げていこうと思います。

そのために最近意識的に色んな人たちに会って話すように行動しています。

今までに長く染み付いてきた癖があるので時間はかかるとは思いますが、それでも根気強く頑張っていきます




だいぶ「こころ」から話はそれてしまいましたが、再読してよかったと思います。
当時わからなかったことにも迫れましたし、思わぬ発見もありました。さらに将来の肥やしとして自分の内面を見つめ直す機会も得られました。

夏目漱石に興味が出てきたので来年は彼の作品群を一通り読んでみようと思います。



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