オートバイで行くインド・アフガニスタンの旅

写真やイラストつきのオートバイ旅行記

no.101 カスピ海を望む

2017-09-10 17:26:57 | オートバイ旅行記
  メシェッドを出て昨夜までの道は砂漠を通っていたが、今日になるとカスピ海に近づいたせいか
緑を増してきた。 そしてまたいくつかの町を過ぎると右手の方に湖が見えてきた。
それがカスピ海だった。 カスピ海というそのとおり、それはもうどこから見ても海そのものだった。
対岸どころか、見渡す限りどこまでも海、海で水平線が見えるのみだった。

 暦の上ではもう秋なのだが、日中はまだ夏みたいに暑かったのでさっそく海水浴を楽しんだのだったが、
イラン人といえば、ほんの数家族が、海水浴を楽しんでいるだけだった。
それでも人出そのものは、けっこうあって、それなりのカスピ海を皆、楽しんでいるのだった。


 そうして浜辺で海水浴をたのしんでいるとホンダ350の後ろに老人を乗せた中年のイラン人ライダーが
やってきた。 
訊けば、老人は彼の父親で、こうして二人で、イラン国内を巡っているとのことである。
イランでは珍しくヘルメットをしているが、バイクに風防がついてないので、走行中に蠅が口に飛び込み
風船のように、口が腫れたといい、また老人の方もタブリーズ(イラン西方の町)近くの火山に登山の際、
地面にピッケルを突き立てたところ、それが傾き倒れて足の甲に刺さり怪我をしたとのことで、
大笑いした。 こうして外国でも同じバイクファンということで、すぐにも旧知の如く垣根を取り払い
y話が通じるのがいいところだ。

 そしてその夜は近くにキャンプ場があるとのことで、そこにテントを張る。
イランは珍しくこうしたキャンプ場が各地にあるようだ。 そこは遊牧民族の国でそういった伝統が
今のキャンプ場に通じているのだろう。  われわれの隣りはヒッチハイクをしているという3人の
イラン人学生だった。 ところでこのキャンプ場は無料であった。 (Babelsar)

次回に続く!

   
 Iraj Shaibang さん

 
 
  左より筆者、イラジさんの父親、イラジさん 正木さん、父親のところにピッケルが立っている。 
  杖に愛用しているようだ。