日伊文化交流協会

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シチリア旅行(アグリジェント編)

2013年06月06日 08時39分53秒 | イタリア旅行
今回の旅行、空港からホテルまでの送迎を含め、全日程貸切の送迎車で移動です。シチリア旅行を決断したのも、この送迎付きツアーを見つけたおかげ。
正直、イタリアで運転する自信はないし、(ダンナは運転したがってましたけど、ロータリーの合流の仕方はやっぱりかなり難しいと感じたみたい)かといって、シチリアは鉄道の便が悪そうなので、躊躇していましたが、全日程送迎があるとすごくラクチン。
それにいろいろな種類の車に乗れるのもうれしい。写真を撮り忘れたけど、毎回違う車で(ボルボ、メルセデス、クライスラーなどかなり高級車ばかり)楽しかったです。
こちらはアグリジェントまでの車窓の風景。

 

 

シチリアは農産物が有名ですし、もっとオレンジ畑が続くのかと思ってましたけが、土壌と気候が複雑なので生産地域がかなり限定されるのだそう。なので、オリーブ、小麦、ブドウ、オレンジなど次々違う風景に出会えます。
朝9時にパレルモを出発して、お昼前にアグリジェントのホテルに到着。
一泊だけなので、荷物を置くとすかさず観光に出発。
『神殿の谷』はその名の通り、谷になっているので、行きはずっと下り坂。
なので、帰りはバスで帰ろうと、近くのバールでバスの切符をあらかじめ購入(イタリアは目に付いたバールやタバッキで切符を買っておかないと、あとで買えないことが多いのです)そこバールはパニーノもあったので、ハムとチーズとトマトの簡単なパニーノを作ってもらい、軽い昼食。そこでお水も補給して、いざ出発!


神殿の谷遠景。かなりのズームでの撮影なので歩くと結構距離あります・・・
 


こちらは、神殿の谷から見た市街地
 


見学順は①ジョーヴェ・オリンピコ神殿⇒②ディオスクリ神殿⇒③エルコレ神殿⇒④コンコルディア神殿⇒⑤ジュノーネ・ラチネア神殿の順にしました。

ジョーヴェ・オリンピコ神殿・・・たんなる瓦礫の塊に見えますが、ギリシャ建築最大の遺跡なんだそう。紀元前480~470頃に建設され、未完のうちにカルタゴによって破壊され、地震によって完全に倒壊したということです。



テラモーネ(巨人柱)こちらはレプリカで、オリジナルは考古学博物館内にあるそうです。ダンナは先に考古学博物館に行きたがったけど、字を読むのが早い私と、極端に遅いダンナとではそういう場所に行ったときに、見学の所要時間に大きな開きがあって、いつも1時間近く待たされることになるので今回はパス。
    


ディオスクリ神殿・・・こちらもカルタゴ軍に破壊され、ヘレニズム期に修復されたものの、地震で倒壊。1832年に周辺の断片を利用して復元されたもの。
 


エルコレ神殿・・・こちらはアグリジェントでは最も古いBC520年の建造。こちらも地震で倒壊し、1924年に復元されたものだそうです。
 


コンコルディア神殿・・・さて、こちらがシチリア旅行のハイライトともいえる、コンコルディア神殿。イタリアにはギリシャよりも保存状態の良いと言われる神殿や遺跡がゴロゴロあって、シチリア州西中部のセジェスタと、西南セリヌンテと言う場所にも見事な神殿が、あとカンパーニャ州にはパエストゥムにも神殿があります。
 


セジェスタの神殿(ウィキペディアより転載)
 


セリヌンテのヘラ神殿(ウィキペディアより転載)
 


パエストィムのネプチューン神殿(ウィキペディアより転載)
 


実はがっちゃん最初これらがごっちゃになってたんです。
オバカさぁ~ん。
イメージとしたら、ナイヤガラの滝は有名だから知ってるけど、イグアスの滝とヴィクトリアの滝の場所がいいかげんにしかわからない。みたいな・・・。あとは、外国人からみたら、お寺がみんな同じに見えるとかそんな感じかも。
ハイ、脱線しました。次が最後の神殿です。


ジュノー・ラチネア神殿遠景・・・5月だから歩けたけど、真夏は影がほとんどないので相当きつそうです。
 


ジュノーネ・ラチネア神殿・・・こちらも別名ヘラ神殿ですが、セリヌンテの神殿とは別です。
 


もしアグリジェントに行こうと思っている方で、かつ州立考古学博物館は行かないなら、逆のコースをお勧めします。
考古学博物館は、谷に下る途中にあるので、先に博物館を見て降りるのなら私が行った①から順にめぐるこのコースがいいのですが、⑤ジュノー・ラチネア神殿のところは観光バス用の停車場はあるものの、市バスの停留所はないんです。
つまり、バス停のある①ジョーヴェ・オリンピコ神殿のところから、⑤ジュノー・ラチネア神殿までは約3km歩きますが、また3km引き返してこなくちゃいけないんですよ。(冒頭の写真は、⑤から④を見た風景)
それだったら、最初に⑤からスタートして①まで戻ってくると、目の前にバス停があります。ただ、⑤のすぐそばでバスが停まってくれるわけではないんです。そのあたりがビミョーですけど。まぁ下りですし、同じ道を引き返すよりは気分的にマシかな。

なんていうか、基本的にバス停はあってもないようなもので、帰りはバス停の表示のあるところで待っていてもバスが停まってくれなくて、反対側に来たバスの運転手に

「そっちのバスに乗ったら巡回で駅まで行くか?」っていうと、
「あと5分後に君たちの側に来るバスの運転手に合図しておくからそっちで待っとけ」とのこと。

あと、駅からホテルまでバスに乗った時も、最初にホテルの名前を告げておくと、バス停ではなかったのですがホテルの目の前で降ろしてくれました。フレキシブルと言えばそうだけど、やっぱりイタリア的。
それからここのバスは、打刻器(バスの乗車時間を自分で記録する機械)がなくて、バスに乗車したときバスの運転手が切符を破ります。
それだったら最初からもう回収しちゃったらいいのに・・・

話はもどりますが、アグリジェントのこの『神殿の谷』ですが、考古学博物館以外、神殿の見学はすべて無料なんです。それだったら、すべて共通の入場料を取って、巡回バスを運行したら、すごい観光収入になると思うんですけど・・・。
イタリアって思いかげず入場料が高くて、タオルミーナでは「え?これに4€?」って思うような場所とかも多かった。その意味でアグリジェントは太っ腹と言うか、そうだ、仁徳天皇陵が無料みたいな感じ?中には入れないけど見るのは無料みたいな。


あっまた脱線しちゃった、えっと遺跡のあとは駅まで行ってちょっと散策。
アグリジェントの駅
 

 


こちらはアグリジェントの守護聖人 聖カロージェロを祀った教会。
 


イタリアには、黒い聖人と言われる聖人が何人かいて、ロレートの黒い聖母(Santunario della Santa Casa)、シクリアーナの黒いキリスト(Santuario del Santissimo Crocifisso di Siculiana)、バーリの黒い聖ニコラ(Basilica di San Nicola)などがって、カロージェロもその一人。がっちゃんが大好きな、モンタルバーノシリーズ(イタリアのベストセラー推理小説)で、主人公のモンタルバーノが良く行くレストランの名前と同じで覚えてた。


気持ちの良い遊歩道
 


シチリア名物ブリオッシュで挟んだジェラート。
ダブルを頼むと、ものすんごいボリュームでグローブみたいなサイズでした。
 



夜は、もう歩き回る元気がなかったので、ホテルで食事。そしたらホテルのレストランは、200人ぐらい入るバンケットでの食事で、その大半が、ドイツ人、フランス人、アメリカ人の観光客。東洋人は私たち二人だけ。
蛍光灯の下だったので、写真がイマイチおいしそうに見えませんが、初日の悪夢みたいなパレルモの食事に比べたら格段の差でした。ワインはドンナ・フガータの白でこれもおいしかったです。

ここのレストランは、やたらこの線香みたいな揚げパスタをアクセントに使ってました。
 


本当はスカンピが食べたかったけど、どこのレストランもなかった・・・。
別にクルマエビでもいいんだけど、背開きにしておいてくれたら食べやすいのに、結局手で剥きました。
 


テーブルには生花の飾りつけがされていて素敵でした。もしかしたら結婚式の残りかもしれないけど(笑)
 



次は、ピアッツァ・アルメリーナ&カルタジローネ編です。


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4 コメント

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Unknown (とすかーな)
2013-06-10 18:03:25
びっくり!
こんなにたくさん神殿があるとは知りませんでした~。
有名なのが1つあるのかと思ってました。
日本の教科書にはギリシャの神殿ばかりのっていますが、
南イタリアのほうが、ずっとたくさん&ちゃんと残っているんですね。

「悪夢みたいな食事」とか、「線香みたいな揚げパスタ」って、めちゃウケました!表現が面白すぎ(笑)
とすかーなさんへ (がっちゃん)
2013-06-14 13:10:12
でしょ。私もアグリジェントについては知ってたんですが、ある時カンパーニャ州の観光ガイドブックを見ていたときにパエスゥムのギリシャ神殿を見つけて、へぇ~ここにもあるんだ。って思ったの。
で、今回シチリア旅行に行って、地図を買ったのね。
その地図は道路地図じゃなくて、観光用の地図だったから、シチリアの海の部分に写真がいっぱいあって、1.モンレアーレとか、13.アグリジェントとかいろいろな地域の見どころの写真と名前があったの。
そしたら、ギリシャ神殿やギリシャ劇場があちこちにあって、へっ?って思って調べたら、ありゃーーーー。って感じでした。
実はこの旅行の前に、イタリア政府観光局にシチリア観光案内のパンフレットの資料請求をしたの。
そしたらさ、「ただいまシチリアのパンフレットはございません」って紙切れと、イタリア全土のうっすぅーーーいパンフレットを送ってきたの。
全然返信用に張った郵便切手の重さには程遠い内容。
で、サイトを見ろと言うけど、全然こんなこと書いてなかったのね。「地球の歩き方」を見習えって感じでした。

「線香みたいな・・・」はなんかどの料理にもこれが突き刺さってくるんだけど、日本人的な感覚でいうと、お箸をご飯に突き刺すってアリエナイだけに、色と言いなんか「仏壇かっ」って思いました。
はじめまして (りゅう)
2013-08-04 12:38:50
がっちゃんさん、はじめまして。
9月にシチリア旅行を計画していて、こちらのブログにたどり着きました。
私も送迎車付きで同じようなコースをまわるので参考にさせていただきますね。
そこで、ひとつ質問ですがアグリジェントの神殿の谷はガイドブックで見ると入場料10ユーロとなっていますが、特に神殿の入り口でのチェックがないということでしょうか?
ご存じであれば教えてくださいませ。
あと、パレルモにオビカがあるという情報も初めて知りました。
是非、作りたてのモッツァレラを食べたいので行きたいな~と思います。

りゅうさまへ (がっちゃん)
2013-08-16 13:31:59
お返事遅くなってすいません。
アグリジェントの神殿の谷は無料ですよ。
って、もし私が旅行した6月から今までの間(2か月間)で有料になってたら、すいません。
とにかく、無料でした。
一応ゲートみたいなのがあって、ステンレス製の棒みたいなのをクルっと押して入るんです。
で、そこにはちょっとした小屋みたいなのがあったので、有料なのかしら?
なんて思ったのですが、小屋には誰もいなかったし、誰もチケットを持ってなかったので、無料なのかしら?
って思って入りました。
神殿の谷は、大きく分けて3か所にゲートがありますが、どこも空でした。
イタリアではよく、解説付きのイヤホンセットみたいなのを預かり金100ユーロ(貸出料10ユーロ)程度で貸してくれるところがありますけれど、そういうのもなかったし、基本的に無料だと思います。
あと、こちらがオビカ(パレルモ)のサイトです。

http://obika.com/portal/IT/it/dove-siamo/@city/palermo/

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