妄想ワイン No.22

初登場のデザートワイン。
がっちゃんが主催する地葡萄ワイン会ではかならずデザートを一本入れます。
でも、これは私のチョイスではなく、別のワイン会で出会った一品。
デザートはどれも表現が似てしまうので、妄想するのはすごく難しいのですが、このデザートに関してはちょっと独特の風味だったのですごく印象に残りました。
デザートワインもそれもモスカートのパッシートなどで作ったものは、だいたい、はちみつ色。
でもって味も、そんな感じの甘味で、本当に干しブドウから蜜を搾り取ったって感じの味わい。
中には、アーモンドの風味とか、焼きリンゴの感じとかもあったりします。
それが、このワインは目をつぶって飲んだらリンゴジュースに間違いそうな感じの味。
色も、ノンフィルターだから赤茶色をしていて、風邪ひきの時、おかあさんが子供のために絞って作ったリンゴジュースって感じ。
今まで味わったことのないパッシートでした。
もう一回飲みたいと思って、ネットでも探しているんだけれど、見つかってもいつも売り切れ！！
たぶん、生産本数が極端に少ないんだと思う。


※ワインの価格について、レストランで飲んだもの、ホームパーティーなどで飲んだもの、セールで購入したものなど、様々ありますが、ここに表示しているのは、ネットなどで調べた平均販売価格ですので、あくまで参考程度にご覧下さい。




【ワイン名】タツィオ　パッシート2003　イル・ブオンヴィチーノ
【生産者名】イル・ブオンフィチーノ
【収穫年】2003年
【タイプ】デザート
【葡萄品種】モスカート100％
【所在地】ピエモンテ州　アレッサンドリア県　カッシーネ
【カテゴリー】ピエモンテ　モスカートDOC
【価格】2800円
【飲んだ場所】『持ち寄りワイン会』（ローザ・ロッチェ）
【インポーター】野村ユニソン
【評価】90点
【コメント】濃縮還元のリンゴジュースのような味わいのパッシート。濁った濃い茶色で澱もすごい。まさに農家の地酒って感じで、めったに出回らない超希少ワイン。でも安い！！



≪妄想ワイン≫

苛烈な取り立てに対し、領主に不満を抱える農民。ただ、領主は枯れた葡萄の木には見向きもしないので、その干からびた葡萄から、蜜のようにとろける極上の甘口ワイン造って家の床下に隠し持っている。妻に先立たれ、淋しい老後を送る日々だが、青黴チーズでこのワインを飲むのが至福の一時。