蓄音機でジャズを聴く!

蓄音機とジャズを中心に、日々の出来事をつづる。

今週の一枚「ヴィックス・ボストン・ストーリー」 ヴィック・ディッケンソン(tb)

2017-02-23 11:40:29 | ジャズ


レコードを集めたことがある方なら経験されていると思いますが、欲しいレコードはいくら探しても見つからないこともあれば、期待していないときに思いがけずひょっこり出会うこともあります。

最近ではヴァーヴのビリー・ホリディ全集がそうでしたし、このレコードもまさしくそれでした。

先日、出勤途中でたまたま30分程時間ができたので、お茶の水のディスクユニオンを覗いていくことにしました。

お茶の水駅の近くにはユニオンが2店舗ありますが、その日は時間がないので駅前にある店(御茶の水駅前店)にしました。

ここはロック中心でジャズはオマケ程度ですので、さして期待もせずに端から見て行きました。

もう残りわずかになって、やはり収穫なしかと思った矢先見覚えのあるジャケットが目に入りました。

「奇跡だ。」と感じつつ、そのまま全てのレコードをチェックし終えてから改めて手にしたレコードを眺めると、間違いありません。

今まで1度しか見たことがない希少盤がたったの618円です。

ジャケットの縁のあたりに、恐らく水で濡れてできたシミがありますが、許せる程度です。

新年早々のビリー・ホリディといい、今年はついてるかも、と上機嫌で出勤しました。

さて、このアルバムは、中間派のセッションではお馴染みのヴィック・ディケンソンがストーリービル・レーベルにワンホーンで入れた佳作です。

ディケンソンは、スイング~中間派~ディキシー系のセッションの常連ですが、リーダー作となると100選でも取り上げた「ショーケース」という大名盤位しか思い浮かばず、従ってワンホーンのセッションも当作品だけだと思います。

私もこのアルバムは本で見て知っていましたが、実際に聴いたのはCDが発売されてからで、それまでは中古盤を一度も見かけませんでした。

その後一度だけ遭遇しましたが、その頃はまだCDと決別する前でしたので買いませんでした。

ディケンソンのプレイは、ほのぼのとしたくつろぎを感じさせる独特のものです。

このアルバムはワンホーンですので、その個性溢れるトロンボーンをじっくり堪能できます。

レーベルオーナーでもあるジョージ・ウェイン(p)ら伴奏陣の控えめなプレイも好感が持てます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする