蓄音機でジャズを聴く!

蓄音機とジャズを中心に、日々の出来事をつづる。

プリアンプ導入

2015-10-27 12:39:41 | オーディオ
私が愛用しているプリメインアンプ:トライオードTRV88SERのフォノイコライザーはMM型のみに対応しているので、デノンの昇圧トランスAUー300LCを介して聴いていましたが、MC型用のイコライザーを通した音を聴いてみたくて、オンキヨーのプリメインアンプ:A817GTを購入し、そのフォノイコライザー部を使って満足していました。





ですが、実を言うと817GTを買う時、できればプリとパワーを分離使用できるアンプが欲しかったのです。

TRV88SERをパワーアンプとして使ってみたかったからです。

トライオード社のカタログには「当社のプリメインアンプは、基本的に多少ゲインの高いパワーアンプの性格がありますので、プリアンプを使用することにより更に音楽性豊かな音場空間を再現いたします。」と書かれていました。

もっともこれはプリイン端子を持つTRV88ーSEに対してであって、88SERにはプリイン端子はないのですが、フォノイコライザーとリモコンを付いているだけで基本設計は変わらないはずなので、同じ効果が期待できると考えた訳です。

念のためトライオード社にメールで確認したところ、「AUX端子に繋げます」と返信がありましたが、同時に「大変好評をいただいているアンプなので、そのままでも十分お楽しみ頂けます。」という消極的なコメントもありました。

「プリを繋ぐのは推奨しないのかな?」とは思いましたが、プリを繋ぎたい理由はもう一つありました。

817GTを単独で使う時にトーンコントロールがとても重宝だったのです。

私は、元来無精者なので、これまでトーンコントロールを積極的に使ったことはありませんでした。

ですから、トライオードにトーンコントロール自体がなくても、これまではあまり気になりませんでした。

しかし、その有り難みに気づいてしまうと無いことが不満に思えてきます。

そもそもCDの登場と共にトーンコントロールをはじめとする様々な機能がアンプから消えていき、気がつくとボリュームとセレクター以外はノッペラボウのアンプが主流になってしまいました。

邪推すると、メーカーにしてみれば部品点数が減るのはコストダウンに繋がるのですから願ってもないことだったでしょう。

オーディオ業界が斜陽になったのはこのころからで、アンプのツマミが減って行くのと機を一にしていると思えてなりません。

それはさておき、ネットオークションで15000円位の日立LoーDのHCAー8000というモデルを入手しました。



見たことのない機種でしたが、サイズ・重量も手頃で、整備済みとあったのが決め手になりました。

発売当時の定価は70000円ということなので、セパレートの入門機種だったのでしょう。

導入しての感想は、「劇的に変わった」と言いたいところですが、オンキヨーのイコライザーを通した場合、日立のイコライザーだけを通した場合、と比べてプリ出力を入れてもあまり差は感じませんでした。

多少肩すかしをくらった感じでしたが、トーンコントロールが使えるので当分日立+トライオードの組み合わせで聴くことになるでしょう。

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というのが、導入時の印象でした。

ところが、1ヶ月経ったころ再度試してみると、状況は変わっていました。

中古のアンプでもエージングというのがあるのでしょうか?

まず、日立のイコライザーは、オンキョーのイコライザーよりも音の輪郭がクリアになります。

更にプリを通すと、奥行きが増し各楽器の存在がよりはっきり感じられます。

改めて良い買い物をしたと悦に入りました。

ところでこのアンプ、地味ですが日本製にしては珍しいデザインだと思います。

それ自体黒っぽいパネルにスイッチ類は全て黒です。

個性的でなかなか良いデザインだと思います。



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私的名盤100選:83「オーバーシーズ」 トミー・フラナガン(p)トリオ

2015-10-27 12:31:37 | ジャズ


言わずと知れたピアノトリオの名盤です。

サイドマンとしてはモダンジャズの名盤に数多く名を連ねているフラナガンですが、1960年代まではリーダー作が少なく、このスウェーデン吹き込みのアルバムは初リーダー作です。

70年以降は、ヨーロッパや日本制作のレコードが次々に出ましたが、このアルバムの価値は全く決して下がりませんでした。

当時のJJジョンソン(tb)クインテットのリズムセクション:フラナガン、ウィルバー・ウェア(b)、エルビン・ジョーンズ(drms)によるこのアルバム最大の魅力は、やはりエルビンのドラミングでしょう。

タイプは全く違いますが、エルビンもフィリー・ジョー同様、豪快かつ繊細と形容できるでしょう。

彼の参加が、他のピアノトリオにはない緊張感とダイナミズムをもたらしているのは間違いありません。

私がこのアルバムを聴いたのは、DIWレーベルがオリジナルジャケットの完全盤CDを出した時です。



オリジナルは、EP3枚組なのでジャケットの(フラナガンの)写真も3枚あります。

これはこれで良いですが、私が見慣れているのはあの緑色地に小さな「C」が並んでいるプレスティッジでのオリジナルジャケットです。

100選を機会にLPを買おうと思ったとき、頭に浮かんだのはやはりグリーンのジャケットでした。

ところで、フラナガンは1977年にエルビンと「エクリプス」というアルバムをエンヤ・レーベルに吹き込んでいます。



実は、私はこちらの方を先に購入していましたので、「オーバーシーズ」以上に馴染みがあります。

ベースがジョージ・ムラーツに代わっていますが、「オーバーシーズ」の曲を再演しています。

フレッシュなベースも手伝って、オリジナルに劣らない名演だと思います。

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