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理念とビジョン: 「全文」 「ダイジェスト版」
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今朝の毎日新聞が「東京電力福島第1原発の事故で、経済産業省原子力安全・保安院は原子力事故の国際評価尺度(INES)で1~3号機について、国内では最悪の5とする暫定評価の結果を発表した」と報じました。私はこの記事と次の関連記事を読みました。
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そして、直ぐ思い出したのは、およそ20年前の1990年9月にスウェーデンのカールソン首相(当時)が与党社民党の党大会で行った演説です。
原発で第3の事故が起これば、代替エネルギーの準備がどうあろうと脱原発の声が大きくなるであろう。そのためにも、廃止の準備は必要だ。
1980年3月の「原発に関する国民投票」の結果を踏まえて、社民党が進めていた「エネルギー体系を修正する政策」(日本では、原発にのみ注目して「脱原発政策」)の方向性を示した演説です。1990年9月29日付けの朝日新聞がこのことを報じていました。
これまでに、このブログでも幾度かスウェーデンの原発政策に対する情報を時に応じ、提供してきましたが、やや断片的でしたので、今回は少し体系的にお伝えしようと思います。出典は私の最初の本 『いま、環境・エネルギー問題を考える 現実主義の国 スウェーデンをとおして』 (ダイヤモンド社 1992年7月 初版発行)です。
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現在、日本で進行中の大惨事に同時進行で解説を加えることは今の私のキャパシティを遙かに超えており、断念せざるを得ません。しかし、今まさに、カールソン首相が想定していた「原発で第3の事故」が、ここ日本で起きたのです。
およそ20年前にスウェーデンの首相が行った党大会の演説が示唆している「原発の更なる拡大」は、やがて大事故が終息し、日本の社会が落ち着きを取り戻した時に決して避けて通れない議論すべき大問題ですので、その議論の準備のために、私が理解したスウェーデンの「エネルギー体系を修正する政策」の概要をお伝えしておきたいと考えました。「技術論」よりも「国を支えるエネルギーに対する考え方」が重要です。
今、日本で起こっていることと20年近く前のスウェーデンの考え方を比較してみますと、日本の「これまでの考え方」と日本の「これからに対する方向性」を考えるヒントが得られると思います。
出版から20年近く経ってはいますが、皆さんはこの本をとおして「スウェーデンのエネルギーに対する考え方」の基本を知ることができるでしょう。そして、その考え方は「日本のこれから」を考える時の参考になるはずです。そのような期待を込めて、明日から毎日、少しずつ、この本の「第6章 エネルギー体系の修正への挑戦」の部分を掲載することにします。およそ20年前の記述とは言え、現在でも十分通用する内容であると自負しています。
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今朝の毎日新聞が「東京電力福島第1原発の事故で、経済産業省原子力安全・保安院は原子力事故の国際評価尺度(INES)で1~3号機について、国内では最悪の5とする暫定評価の結果を発表した」と報じました。私はこの記事と次の関連記事を読みました。
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そして、直ぐ思い出したのは、およそ20年前の1990年9月にスウェーデンのカールソン首相(当時)が与党社民党の党大会で行った演説です。
原発で第3の事故が起これば、代替エネルギーの準備がどうあろうと脱原発の声が大きくなるであろう。そのためにも、廃止の準備は必要だ。
1980年3月の「原発に関する国民投票」の結果を踏まえて、社民党が進めていた「エネルギー体系を修正する政策」(日本では、原発にのみ注目して「脱原発政策」)の方向性を示した演説です。1990年9月29日付けの朝日新聞がこのことを報じていました。
これまでに、このブログでも幾度かスウェーデンの原発政策に対する情報を時に応じ、提供してきましたが、やや断片的でしたので、今回は少し体系的にお伝えしようと思います。出典は私の最初の本 『いま、環境・エネルギー問題を考える 現実主義の国 スウェーデンをとおして』 (ダイヤモンド社 1992年7月 初版発行)です。
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現在、日本で進行中の大惨事に同時進行で解説を加えることは今の私のキャパシティを遙かに超えており、断念せざるを得ません。しかし、今まさに、カールソン首相が想定していた「原発で第3の事故」が、ここ日本で起きたのです。
およそ20年前にスウェーデンの首相が行った党大会の演説が示唆している「原発の更なる拡大」は、やがて大事故が終息し、日本の社会が落ち着きを取り戻した時に決して避けて通れない議論すべき大問題ですので、その議論の準備のために、私が理解したスウェーデンの「エネルギー体系を修正する政策」の概要をお伝えしておきたいと考えました。「技術論」よりも「国を支えるエネルギーに対する考え方」が重要です。
今、日本で起こっていることと20年近く前のスウェーデンの考え方を比較してみますと、日本の「これまでの考え方」と日本の「これからに対する方向性」を考えるヒントが得られると思います。
出版から20年近く経ってはいますが、皆さんはこの本をとおして「スウェーデンのエネルギーに対する考え方」の基本を知ることができるでしょう。そして、その考え方は「日本のこれから」を考える時の参考になるはずです。そのような期待を込めて、明日から毎日、少しずつ、この本の「第6章 エネルギー体系の修正への挑戦」の部分を掲載することにします。およそ20年前の記述とは言え、現在でも十分通用する内容であると自負しています。
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