あや乃古典教室「茜さす紫の杜」

三鷹市&武蔵野市で、大学受験専用の古文・漢文塾を開講しました。古文教師の視点から、季節のいろいろを綴ります。

道真公のこと⑦

2013-03-15 21:44:51 | 道真公
道真公は、平安時代の人とは言うものの、
平安時代初期の、弘仁貞観文化を代表する文化人です。
この時代は、中国文化の影響が強く残っている(現れている)時代でした。

弘仁貞観文化について、
高校の山川の教科書は、以下のように記しています。

・宮廷では漢文学が発展し、3つの勅撰漢詩集が編纂された。
・嵯峨天皇は中国風を重んじ、平安京の殿舎に唐風の名称を付けた。
・唐風の儀礼を受け入れて、宮廷の儀式を整えた。
・貴族の教養として、漢詩文を作ることが重視され、漢文学が盛んになった。
・漢字文化に習熟し、
漢文を自らのものとして使いこなす素地が出来上がったことで、
それが後に国風文化の前提となった。

道真公は、唐風文化の色濃い、こうした時代を生きた御仁なわけで、
それを考えると、道真公が「梅にだけ」声を掛けたことも、
あながち不思議なことでもないのかもしれないと思います。

つまり、道真公にとっては、
梅が桜に比して、有意であり、
それは、即ち梅>桜であると同時に、
美意識における唐風>国風でもあったことの象徴なのではないでしょうか。

豆知識)
・弘仁貞観文化では、三筆と言われる書の名人(中国風)がおり、
それぞれ、嵯峨天皇・空海・橘逸勢のことです。

・国風文化の時代
(遣唐使廃止後の、唐風文化の影響が薄れ、文化の国風化が進んだ、平安中期以降)
には、三蹟と言われる書の名人(和様)が出て、
それぞれ、小野道風・藤原佐理・藤原行成のことです。

お知らせ(国宝 大神社展)

2013-03-15 01:45:53 | 日記
東京国立博物館の平成館で、
4月9日から6月2日まで、開かれます。

駅のポスターで、御覧になった方もおいでかと思います。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1573

これは「だい じんじゃ てん」と読むのが正しく
「おおみわじんじゃ(大神神社)」のことでは、ありません。

今年の春は、忙しいですね~(苦笑)

出開帳と、こちらと、
どうにか突撃してみたいと思います。

展示の写真を見ているだけで、ワクワクします。

「何がそんなに面白いのかわからない」方は、
私と一緒に、お出かけしてみませんか?

お知らせ(鬼平犯科帳ツアー)

2013-03-15 01:44:53 | 日記
池波正太郎ファンの方は、是非お出かけ下さい。

長谷川平蔵が作品中で歩いた街を巡り、
舌鼓を打った料理を食すツアーが、
20日&23日に、墨田区で開催されます。

午後2時集合で、午後6時解散。
参加費は食事代込みで、7500円。
各日とも、定員20名。

両日とも、予定が詰まっていて、
私は参加不可能ですが、
参加なさった方には、
どうか、レポを寄せて頂きたいと思います。

問い合わせは、墨田区観光協会まで。

お知らせ(信濃善光寺の出開帳)

2013-03-15 01:44:00 | 日記
「牛に引かれて善光寺」

善光寺の出開帳が、
4月27日から5月19日まで、
墨田区両国2丁目の回向院で開かれます。
入場料は、一般1000円。

東日本大震災後に、
がれきの中から見つけられた、
岩手県陸前高田市金剛寺の「木造如意輪観世音菩薩坐像」など、
約20点が展示されるそうです。

回向院での出開帳は江戸時代は盛んでしたが、
戦後は<初>だそうなので、
こちらにはどうにか行ってみたいと思います。
(出開帳とは何ぞや?というのは、また原稿を改めます)

興味のある方は、どうぞお出かけ下さい。