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糖尿病発症予防のために有効な環境因子改善に関わるのは、
「食事」と「運動」。
そんなことは百も承知だ! との声が聞こえてきそうですが
最近、食事制限や運動が、
糖尿病の病態をどのようなメカニズムで
改善するのかということが科学的に解明されてきました。
科学的に解明される対象というのは、
当然のことですが、昔から言われていることです。
わが国のことわざでは
「腹八分目に医者要らず」 があります。
ドイツには
「トラック一杯の薬より、1台の自転車」
というものがあるそうです。
食事制限(カロリー制限)も運動も、
行き着くところはミトコンドリアだといいます。
どちらも筋肉内のミトコンドリア量を増やします。
そしてミトコンドリアの機能が上がると、
糖や脂質の代謝が促進されて、血糖や脂質が下がります。
いくつもの論文が発表されていますが、
そのメカニズムとしていわれることは以下のようなものです。
「腹八分目」や「運動」は
AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ ) や
SIRT1(長寿遺伝子として知られるヒストン脱アセチル化酵素)
を活性化します。
その結果、最終的にはミトコンドリア核内で遺伝子の転写を制御している
PGC-1α(PPARγコアクチベーター=PPARγ活性化補助因子)
を活性化して代謝を根本的に改善します。
ここにも、PPARγが出てきましたねぇ。
日本人では96%で、このPPARγ遺伝子が
倹約タイプになっているのでしたね。
(敵を知り、己を知れば、百戦危うからず 3 を参照して下さい)
さて、PPARγが活性化されるとアディポネクチンが増えます。
次回は、アディポネクチンの新たな作用に関して。
ところで、
「食べて直ぐ横になると牛になる」
というのも、昔から言われるところで
行儀の悪さをたしなめたものと考えられがちですが
さて、科学的には?
つづく 敵を知り、己を知れば、百戦危うからず 7
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