Blogアトリエ陶夢 <夢宇窯>

アトリエ陶夢の作品や活動紹介、各種陶芸活動、陶の郷づくりを掲載します。

トレインキルン 窯作りの道⑦ 完成編

2023年11月19日 | アトリエ陶夢

窯づくり再開から完成へ

 窯追加レンガ購入のために中断していた窯づくりを再開しました。追加レンガ700個が配送されたのが先月末31日、草刈り作業が一段落してから窯作業に入りました。

   

前回までの進捗は、本体(焼成室)の高さでの積み上げで終わっていました。

 

5月から半年ぶりの作業です。レンガ不足が作業遅れの原因でもあるのですが、それに加え今年の暑さが意欲減退を引き起こしました。

レンガ到着から二日目、いよいよ作業に入ります。

前回の仮積みのレンガから、モルタルで接着し積み上げていきます。

 

焼成室中央部分は最上段迄積み上がりました。レンガ12段です。次は前方部分の薪燃焼室の制作です。更に10段積み上げます。

 

薪投入口や六個の空気穴を確保しながら、積み上げていきます。予定の高さまで積み上がりました。後は、煙突の積み上げです。

 

本体の積み上げでは、水平は水準器で確認しながらレンガを積めますが、垂直は気を付けないと歪みが出やすいので注意が要ります。その為、補助材で目安を作っておくのが通常ですが、本体部分では、水準器のみで垂直を確認しながら積み上げました。

しかし、煙突は高さがあり誤差が積み上がり歪みが大きくなることを考慮して補助板で垂直を確認しながら積み上げました。ある程度の高さが取れた後は旧窯のアングルを再利用して組み立てアングルに沿って積み上げました。

追加分のレンガも使い果たして一応の完成としました。煙突の高さが少し足りないかもしれません。後5段程積み上げたいところですが使い切りました。其の上に、時間切れとなりました。二週間の集中作業で何とか完成に近づけました。後は、アングルと雨よけ屋根づくりです。

とりあえず、トレインキルンの制作終了とします。

 


「道の駅くめなん」作品展示・販売❕ 

2022年04月29日 | アトリエ陶夢

展示から半年になりま~す。 

 これまで制作中心の活動をしてきましたが、コロナ前までの三年間、「備前まつり」での作品販売活動を機に、販売を通じての他者評価による作品の有り様を問い直す機会となりました。

 その経験から作品を展示・販売してもらえる場所を探していました。夢宇窯の地元の「道の駅」でその機会を頂くことができました。昨年の11月のことでした。

 陶器販売専門店でないので、購買の機会は少ないかもせれません。専門店さんの様に求められて納品したものでもないので、評価のほどは確かではありません。

コロナ禍の状況もあり、お客も減少で期待は余り持てないようです。でも、一つでも気に入られて買い求めて頂けると、作った甲斐があるというものです。

 「道の駅くめなん」の店内片隅に展示棚があります。

「道の駅くめなん」ホームページ

https://www.town.kumenan.lg.jp/shisetsu/michinoeki.html

 

 


陶器販売決まる! 「道の駅くめなん」

2021年10月22日 | アトリエ陶夢

久米南町の「道の駅くめなん」は最近改装リニューアルした

この機にと思い立ち、町の産業振興課に作品出品について尋ねてみた

担当の女性職員は管理運営や出品の可能性について丁寧に説明してくれた

「管理運営は、NPO法人に任せているので直接駅長さんにお願いしてみて下さい」とのこと

早速、事前連絡をいれ資料をもって道の駅に出向いた

 

駅長さんは、まだ若い方だった

持参した作品資料集を渡し、陶芸歴や作品作りの様子を説明する

説明が終わると、「今、申し込みが多くてね!」との第一声! ダメか!と不安が過る

「地元の方を優先したいので、丁度良かったです」

「展示場所はここですが…」と案内して頂いた

「展示棚を用意して…」

「値段は3種類で…」等など…

話はトントン拍子で進み、展示スペースを頂くことができた

 

「道の駅」という条件ですから、客はお土産買い目的の立ち寄層が主だ

どこまで興味を持ってもらえるかなあ!

 

早速、棚づくりを始めた

背板をはって塗料を塗って完成となりました

月末には納品を完了する予定です!

 


制作シリーズ⑦ しめ飾りづくり 

2020年12月25日 | アトリエ陶夢
 今年もしめ縄を作りました。マンション玄関用にと作ったものです。
 

田舎の我が家の飾りは、玄関と床の間にはそれぞれ写真の形です。(以前に飾ったもの)
  
 (サムネイル画像)
 親父の代では、藁を束ね上部は三つ編みで仕上げた形です。
各地方、それぞれの家で形状は異なるようです。
 伝統の編み方を基本に、いくつかのしめ縄を作ってみました。
 ごぼう注連(じめ)
  
 輪飾り
 
 
 冒頭の玄関飾りは、右の一輪の飾りを横向きに応用して飾りつけたものです。
 今年は、コロナ過で巣ごもりの時間が多く、例年になくゆったりした師走を迎えています。その為、のんびり楽しく制作ができました。
材料となる藁も田舎の道の駅で販売していたものを500円程で購入してみました。
これまでは、普通の藁を使っていましたが、やはり青田刈りの藁はしなやかで扱いやすく奇麗です。飾りの穂も付いていました。

 今回の制作にあたっては、藁の綯(な)い方や方向、ごぼうじめの向き、しめ縄としめ飾りの違いやそれぞれの飾りの持つ意味など、再確認ができ意義のある時間でした。

制作シリーズ⑥ 木工編 丸鋸ガイド

2020年09月05日 | アトリエ陶夢
 今回は、丸鋸ガイドを制作しました。
詳しい制作過程は省略します。
木工制作をするとき角材や板を直角にカットする必要が常にあります。
のこぎりではなかなかぴったりとはいきません。
そこで、直角にカットするガイドがあれば楽にできます。
 簡単ガイド2種類をユーチューブを参考に制作しました。
出来上がり写真のみです。

<ガイドA>
 幅の広いベニヤ板などをカットするには便利なガイドです。
 600mm×400mmの耐水ベニヤをカットして作っています。

  

<ガイドB> 
 厚みのある角材などをカットするには便利、30mm×15mmの角材で制作しています。

   

 

制作シリーズ⑤  トースカンを作る

2020年08月20日 | アトリエ陶夢
コロナ感染の拡大によって、グループや個人の陶芸活動は殆ど中止となりました。
制作機会を次々と無くしています。同時に意欲も喪失状態です。

こんな状態からの脱出のため、以前から欲しかったトースカンの制作を思い立ちました。
早速ホームセンターへ部品の買い出しに行きました。
木工での制作も考えたのですが、より簡単な金物部品の調達で今回は制作しようと思います。
と言っても、調達部品をねじで止めたりするぐらいの簡単組み立てです。



部品材料は、アートブロック、ミニ金具、ステンレス長穴金具、蝶ボルト、ステントラスタッピング、ステインキャップ、ステインナイロンナット、クリップ
材料費は約1200円程です。ナット関係は複数セットでの購入値段ですので、実際の購入費用は1800円程になりました。
では、組み立て作業に入ります。
 
まず台のアートブロックにねじ穴を二か所空けます。

 
ステントラスタッピングねじで長穴金具を止めます。

次は、支柱となるミニ金具をステンレスキャップで二か所取り付けます。



支柱金具と同様のミニ金具を蝶ボルトとステンナイロンナット(緩み防止ナット)で接合します。蝶ナットの締め付けによって、高さや長さを自由に変えることができます。



横軸金具の先に印をつける鉛筆などを挟むクリップをステンキャップボルトで取り付けます。

 

完成です。



ちなみにAmazonにて、鉛筆トースカン4840円 ほぼ形状は同じ感じです。これで十分です。
ご希望があれば、制作いたします。


制作シリーズ④ ― 手ろくろで水引き

2020年05月31日 | アトリエ陶夢
  茶碗をつくろう 
  
 陶芸を始めるとまず、ひもづくりを教わります。でも、轆轤で水引きを教わることはまずありません。
誰しもが轆轤をやってみたいと思うのになかなかその道に進めません。
私が、陶芸を学び始めた教室では、初歩の段階から手ろくろで水引きの仕方を教わりました。
何も特別なものではありません。
電動ろくろ水引きの技術習得の一歩となるものであり、手ろくろづくりである故のブレが味わいともなる制作方法の一つでもあるように思います。
電動回しでなく手回しでおこなうことの違いだけですが、支持手の不安定さが生み出す面白さが味わえます。

 今回は、手ろくろ水引きで茶碗を作ってみました。
まず、粘土をろくろの中心に置き、水をつけ粘土に手を添えて回転をさせ、中心をとる。
 

 
 親指を中心に押し込みながら同時に、親指と人差し指の隙間を狭めながら引き上げていく。



 人差し指を支えに固定しながら、親指の内腹を使って少しずつ力を加え、粘土を引き上げていく。



 口を糸切して整える。牛革でなめす。


 底の水分をスポンジで取り去る。  底を糸切して終了。


 少し乾いてから高台を削り出します。
 
 

 完成!

制作シリーズ ③  抹茶碗をつくる

2020年05月16日 | アトリエ陶夢
 今回は制作シリーズ第3弾 、「抹茶碗を手びねりでつくる」です。
焼き締め用にいくつかを作ってみました。その制作過程を写真で紹介します。
誰もが作る方法ですから、特別なものでもありません。

  

2cm厚で直径10cmの粘土の塊を作る。

  

抹茶碗のたまりの部分から茶碗の底面の形状を掘り出す。今回は、初めに内部の底の部分を成形することにした。

 

親指大の太さの粘土ひもを一周ごと積み上げていく。厚さを整えながら丁寧に積み上げていく。
 
  

予定の高さまで積み上げたら、口を切り揃えて整える。

 

高台部分の余分な土を取り除き、糸切りして削りのできる硬さまで乾燥する。

  

高台を竹べらで削り出す。厚さを整えながら全体を削り整える。
完成! 



素焼した作品。焼き締めの予定。

陶芸用具づくり その2(茶こしポンス)

2020年05月08日 | アトリエ陶夢
急須用の茶こしポンスづくり



 急須作りで必要なものは、茶葉の排出を止める茶こしの穴あけ。
ここで必要なものは、穴あけ道具、ポンスです。
この原型は、北海道の陶芸家、橋本忍さんの制作です。
ユーチューブで紹介していたものを、参考に少し改良?
このポンスの特徴は、ポンスに詰まった粘土を押し出す仕組みです。
ボールペンを押し出す仕組みの応用です。
 では、順を追って紹介します。

 

 左から、材料、二本の太さの違う3mm(ポンス役)と2mmの(ピストン役)のパイプ(ステンレスor 真鍮など)
 使用したものは、外径3.1×内径2.5  と外径2.1×内径1.5  
 出来上がりまでの4過程です。
 
まずは、所定の長さにパイプカット。



パイプカッターでポンスの長さ、60mmとピストン側90mmにカット。バイス(万力)があれば固定されて作業しやすい。



不要ボールペンの中に使用しているスプリングを取り出し、ポンス側とスプリングのハンダ付け
同様に、ピストン側とスプリングをハンダ付けする。
注意点は、ピストン側とポンス側の押し出しのバランスと位置止めです。

 

3過程目が終了です。
後は、にぎり部分の補修と押し出し部分の補強です。
ボールペンのにぎり材などを利用、パテを詰めて固定。



完成です。

 


陶芸便利用具づくり その1  

2020年05月07日 | アトリエ陶夢
 等分割シートを作る
  不可解な出来事との遭遇!  
 
ゴムシートを使って等分割器を作りました。
このゴムシートは、「シッタイラーズ」という商品の代用として自作したものです。
シッタがなくても作品の削りがこのゴムシートの上で滑らず可能であることからつけられた名前のようです。
でも、その商品はネットで探しても見つかりません。
 そこでホームセンターに出かけゴム板を購入3mm厚、轆轤の大きさに合わせてカットして出来上がり。

  

これでは芸がないので裏面を等分割シートにしました。
 全円分度器を使って3,5,6,9,18分割を白マジックペンで引きました。

  

 実は、この作業をしていてある不可解な出来事に遭遇しました。
20数年前に購入した25cm直径の手ろくろの三等分線を調べてみると、ナントその一本の線が基線から120℃ではなく少しずれています。
何度計りなおしてみても結果は変わりません。

  

 陶芸を始めたころ初めてネットで購入した手ろくろは、実は製品不良のまがい物だったことになります。
鋳型で大量制作のはず、同様の製品が出回っているはず。
それより、何度も三等分割をして制作したものが実は、正確な等分では無かったということ、
何も気づかなかった事実に驚き!

 

第1回 アトリエ陶夢 ふたり展 終わる

2018年03月20日 | アトリエ陶夢
 先週14日から五日間 アートギャラリー北野で展示会を開催しました。
昨日、搬出作業を終え今日はゆっくりしています。
本格的で個人的な展示会は10年ぶりです。
家内とのふたり展は勿論初めてです。

現役時代の知人や友人を始め、造形芸大関係の恩師や仲間の皆さんが駆けつけて下さいました。
感謝感謝です。

 沢山の誉め言葉と励ましも頂きました。これを励みにまた新たな作品づくりを楽しみたいと思います。
有難うございました。

      

アトリエ陶夢 ふたり展

2018年02月02日 | アトリエ陶夢
  陶芸と洋画のふたり展を開催!

 陶と油彩、初めてのふたり展です。
退職を機にそれぞれ陶芸と油彩を大学にて学び直しました。。
私は、卒後7年目になります。毎年、公募展応募の作品を造り続てきました。
その作品20点ばかりを展示します
今回は、大学院在学中の妻の油彩作品との合同展示となります。
互いに平面と立体という表現の違いはあっても、芸術という自己表現の世界を楽しむ点では共通です。
このふたり展を大きなバネに、造形・表現活動の充実を求め益々、頑張りたいと思います。
「人生下り坂」益々上を向いて元気に歩きたいものです。

 

アトリエ陶夢の轆轤場

2017年03月05日 | アトリエ陶夢
  久しぶりの轆轤回し

  夢宇窯の里での生活が早、八日目になります。
 なかなか暖かくならないためか仕事が進んでいません。
 4月中旬の窯焚きに合わせた作品づくりが今回のねらいだったのです。
 それが、器づくりで終わってしまいました。
 陶夢のろくろを使うのは久しぶりです。

     アトリエ陶夢のろくろ場  
          
     10こばかりのそばつゆ茶碗やコーヒーカップを作りました。