酔眼独語 

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中国大使に伊藤忠の丹羽氏

2010-06-08 05:53:47 | Weblog
 中国大使に伊藤忠相談役・丹羽宇一郎の起用が有力となっているらしい。日経が日曜日付けでスクープ、各紙が8日付けで後追いしていることから見て、その線で話が進んでいることは間違いない。

 《政府は7日、駐中国大使に伊藤忠商事の丹羽宇一郎相談役(71)を起用する方向で調整に入った。実現すれば1972年の国交正常化以来、初めて民間からの起用となる。菅直人首相が鳩山政権から検討事項として引き継いだ「政治主導」人事の一環。

 丹羽氏は名古屋市出身。伊藤忠商事の社長、会長を経て今年4月から相談役。安倍、福田両政権で政府の経済財政諮問会議の民間議員を務めたほか、今年3月まで地方分権改革のエンジン役を担う「地方分権改革推進委員会」の委員長を務めた。長年ビジネスを通じて中国との結びつきが深いことで知られ、毎年中国を訪れているほか、北京市や江蘇省の顧問会議メンバーなどを務めている。

 中国との間では、鳩山由紀夫前首相が5月31日、来日した温家宝首相と東シナ海ガス田開発の条約締結交渉に入ることで一致。一方、中国海軍ヘリが海上自衛隊護衛艦に至近距離まで接近するなど、中国の海軍力増強が懸念される事態も起きている。課題が山積しているだけに、外務省内には「民間出身で乗り切れるか」との慎重論も出ている》=毎日jp=。

 朝日や共同も同じトーンで、「手腕は未知数」などの言葉が並ぶ。毎日の記事でも、ポイントは末尾にある。『外務省内には「民間出身で乗り切れるか」との慎重論も出ている』。

 外務省にとっては耐え難い屈辱だろう。何とかしてこれを潰したいと考えているに違いない。この人事を断行できるかどうかは、菅新政権の政治主導を占う試金石になりそうだ。

 外国に駐在する大使は、国際機関などを除いては(猪口女史や北岡センセイら)職業外交官が独占してきたといっていい。彼らは定年がないに等しく、いつまででも各国を回り続ける。大半の大使は仕事などはなく、もっぱら儀礼をこなすだけだ。

 遊び回っているだけなら罪は軽い方だ。中には時の政府の意向とは異なる「外務省外交」に精を出す輩もいる。駐米大使はほとんどがこの口で、日本の外交官なのか国務省の役人なのか分からないほどである。

 藤崎現駐米大使が「普天間の件でクリントンに呼びつけられた」と嘘のリークを行い、この問題に関する米国の怒りの大きさを演出して見せたのはその好例である。

 日米安保60年の今年、民主党政権下でどのような見直しや深化が見られるかが焦点だが、藤崎はノーテンキに「在日米軍同窓会」なるものを立ち上げてご満悦らしい。

 《“世界最強”の同窓会が発足ー。

 在日米軍経験者らによる同窓会発足式が28日、リチャード・マイヤーズ(元空軍大将)、ピーター・ペース(元海兵隊大将)両元統合参謀本部議長らが出席して、ワシントン市内で行われた。

 この日はたまたま、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題に関し、日米両政府が共同声明を発表した翌日となった。鳩山政権による移設問題のこじれで日米関係がぎくしゃくする中、「日本をこよなく愛する」(ペース氏)という米退役軍人らが両国の友好親善のため立ち上がった。

 発足式典であいさつしたマイヤーズ氏は、「世界で1、2位の経済大国である日米両国が北東アジア、太平洋地域で責任ある役割を果たすことが地域の平和と安定につながる」と同盟の重要性を強調し、同窓会を両国の友好発展につなげていきたいと語った。

 藤崎一郎駐米大使は祝辞で、「日米同盟は書面だけでなく両国の人と人のつながりで成り立っており、こうした関係を大事にしていきたい」と述べた。

 同窓会は、今年が日米安全保障条約改定署名から50年に当たるのを記念し、在ワシントン日本大使館の後援で立ち上げた》=産経ニュース=。

 官庁の中の官庁ともいえる外務省改革に手をつけることができるかどうか。下手に触ると田中真紀子や鈴木宗男の二の舞も考えられる。官邸vs外務省は注目の一戦だ。
 
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