酔眼独語 

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参院選が壊れた!?

2019-07-22 15:30:32 | 政治
 第25回参院選が終わった。自公は過半数を維持したが、改憲勢力は3分の2には届かなかった。

 ≪第25回参院選は21日、投票が行われ、即日開票された。与党の自民、公明両党で計71議席以上を確保し、自民幹部が「勝敗ライン」とした改選議席の過半数にあたる63議席を超えた。憲法改正に前向きな日本維新の会を加えた「改憲勢力」では、改憲の国会発議に必要な参院定数(245)の「3分の2」の164議席は維持できなかった。投票率(選挙区)は毎日新聞の集計によると全国平均48・84%で、過去最低だった1995年の44・52%に次ぐ低い水準となる見通し≫=毎日JP=。

 結果はおおむねメディアの予想通りであり、意外感はあまりない。だが、国政選史上2番目に低い投票率、比例区個人票最多候補の落選、「とんでも政党」の議席獲得など想定外の事象も多発している。後年、あの参院選から変わった―と言われる画期的?!参院選だったのかもしれない。

 全国の投票率は48・84%で24年前の亥年参院選の44.52%に次ぐ低さとなった。投票率が5割を割ること自体、選挙の正当性を疑わせる事態と言わなければならない。全国最低は合区選挙区である徳島県でなんと38.5%。「議会の子」三木武夫が泉下で泣いていることだろう。徳島・高知、鳥取・島根の合区に対する不満を解消、緩和するため?に自民党が編み出したのが今回から導入された比例の「特定枠」だ。これがとんでもない結果を生む。「れいわ新撰組」を率いた山本太郎は個人では最多となる96万票を稼いだが、「れいわ」は特定枠2人を使っていたため、当選はこの二人となり、太郎氏はあえなく落選となった。

 太郎氏自身は「落ちてもすぐ衆院選がある」と読んでいた節があり、してやったりの展開だろう。ALS患者の候補と重度障害者の女性候補が当選したことで、参院はさっそく対応を迫られる。大型の車いすを議場にスムーズに入れることだけでも大ごとだ。声を出すことはおろか指も動かせない議員にどう発言の場を確保するのか。考えただけでも難問だらけだ。太郎氏は事ごとに問題点を指摘、「参院改革」迫ってくると思われる。そうすることで「れいわ」は注目を浴び続ける―太郎氏はそこまで計算しているように見える。

 NHKから国民を守る党が1議席を得たのはさらにびっくりだ。「NHKをぶっ壊す」だけを訴えて90万票も獲得してしまった。NHKの集金人に脅しまくられている人がそんなに多いとは思えない。「N国」あの「お笑い政見放送」が有権者の興味をそそったのか? 

 このとんでも参院選の結果に安倍も枝野も松井も山本もニコニコ。なんかおかしい。参院だけでなく、この国そのものがきしみ始めたようだ。怖い怖い。
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