晴れ時々スターウォッチング

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ISS拡大撮影ミッション ~HTV編~

2009年09月26日 | ISS(国際宇宙ステーション)
9月26日、仙台上空をISSが最高の条件で通過します。

最大仰角は80°、最大光度が-4.5等級、太陽高度は-13°です。

外国のサイトではISSの通過を太陽高度によって下記の3種類に分類しています。

Daylight pass(太陽高度0°~-4°)
Twilight pass(太陽高度-5°~-11°)
Night pass(太陽高度-12°~)
これはISSの見え方を考えるととても理にかなった分類と言えます。

今回の通過はNight passになるので空が十分くらい状況だということがわかります。

さて今回の通過で特筆すべきは直距離が348kmしかないことです。
今まで天頂を通過するコースでもこれほど直距離が近いことは
ありませんでした。では、なぜ今回は直距離が近いのか?

その理由はISSの軌道高度です。


ご覧のようにここ1年間の軌道高度を見ると、現在のISSは最大時より
12,000mも低い軌道を周回しています。たぶん11月にATV2「ヨハネス・ケプラー」
がドッキングするので、その時に「リブースト」することになるでしょう。

さて、今回の撮影の目的は、ズバリ「宇宙ステーション補給機:HTV」の
撮影です。現在HTVは「ハーモニー」の下側(地球側)にぶら下がるように
ドッキングしています。長さは9メートルと「きぼう」の船内実験室とほぼ
同じ大きさですが、ドッキング場所を考えると撮影はかなり困難と言えます。

今回の撮影計画です。

今回のISSは通常の向きで飛行しています。
HTVは先頭部分にあるので天頂通過直後が撮影のチャンスとなります。
その後はシャッタースピードを変えながら、低高度まで撮影を続ける…です。


時間です。ISSが北西の空に見えました。天頂通過までは逆光になるので
光度は-2~-3等級ほどです。こと座のベガの脇を通過しました。輝きが
増してきました。

撮影開始です。

天頂通過時のISS

2009.09.26 18:31:56 NikonD50 ISO800 1/1000

天頂通過30秒後のISS

2009.09.26 18:32:29 NikonD50 ISO800 1/1000

HTVは金色のフォルムと太陽電池でおおわれていますが
進行方向に太陽電池パネル、後方部分に金色のフォルムがあるので、
船内実験室やコロンバスとの色の違いがはっきり見えます。

HTV撮影成功です!

HTVは10月17日頃、ISSから分離する予定です。その頃日本からは
ISS通過を好条件で見ることは、残念ながらできないようです。
ISS分離後のランデブー飛行が見られるといいのですがね~。

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