東京さまよい記

東京をあちこち彷徨う日々を、読書によるこころの彷徨いとともにつづります

森鴎外記念館(2015)

2015年05月22日 | 散策

団子坂上 団子坂上 藪下通りの北の端はちょっと下り勾配となっているが、ここから出ると、団子坂上である(現代地図)。

ここは、このあたりを散策する際の重要なポイント地点と思う。

これまでの藪下通りを背にして左折すれば、すぐに森鴎外記念館、そのまま直進し左折して行くと夏目漱石の旧居跡、そこから根津裏門坂上を横断し直進すると願行寺方面。右折して団子坂を下って左折すると須藤公園、不忍通りを横断しそのまま東へ向かうと三崎坂、谷中墓地方面、横断してすぐに左折するとよみせ通り、谷中銀座方面。団子坂上を横断して北へ向かうと、本郷保健所通りで、途中右折すると大給坂、さらに北側で右折すると狸坂、そのまま進むと動坂上。もちろん、この藪下通りを反対に南へ向かえば、根津裏門坂根津神社

私の好みは、坂上を北へ進み本郷保健所通りを動坂上まで歩くことで、藪下通りから気持ちのいい散歩道が続く(こちらはちょっと広い)。途中、飽きたり、気が変われば、右折して坂を下り不忍通りへ出ることができるし、動坂上からまたあちこちへ行くことができる。

森鴎外記念館 森鴎外記念館 左折して森鴎外記念館へ行く。ここは、むかし、鴎外の住居であった観潮楼跡につくられた森鴎外記念本郷図書館で、二三年前に改築された。

以前、願行寺からこのへんにきたとき、ちょうど営業開始直前で、入館できなかった。

展示物をちょっと見てから、入口の方から庭に出ると、建物の壁に荷風書の鴎外の詩「沙羅の木」の詩碑がちゃんと埋め込まれていた。以前も庭に面した図書館の壁にはめ込まれていたが、これが改築でどうなったのかちょっと心配だった。

このあたりは、江戸時代には、江戸切絵図御江戸大絵図にも見えるように、世尊院の敷地であった。鴎外がこの地に居を定めるまでの顛末は、史伝「細木香以」に詳しい。
(続く)

参考文献
横関英一「江戸の坂 東京の坂(全)」(ちくま学芸文庫)
山野勝「江戸の坂 東京・歴史散歩ガイド」(朝日新聞社)
岡崎清記「今昔 東京の坂」(日本交通公社)
石川悌二「江戸東京坂道辞典」(新人物往来社)
デジタル古地図シリーズ第一集【復刻】江戸切絵図(人文社)
デジタル古地図シリーズ第二集【復刻】三都 江戸・京・大坂(人文社)
「嘉永・慶応 江戸切絵図(尾張屋清七板)」(人文社)
市古夏生 鈴木健一 編「江戸切絵図集 新訂 江戸名所図会 別巻1」(ちくま学芸文庫)
「大江戸地図帳」(人文社)
「東京人 特集 東京は坂の町」④april 2007 no.238(都市出版)
「古地図・現代図で歩く明治大正東京散歩」(人文社)
「古地図・現代図で歩く戦前昭和東京散歩」(人文社)

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