景色

とおりすぎていく日々のなか
景色のなにかが
わたしに触れる

バトル

2012-05-25 | weblog

雨上がりの道端に石榴の花が落ちていた
住処の近所に石榴の木があるもんで
朱色の花もなじみだったが
とりぱんを読んでからすっかり見方が変わった

思わず、あっ、たこさんウインナーと声がでた
触ってみることもなかったから
固いことも漫画を読んでからまさに目からウロコだった

今日は、イヤ今日も仕事は入らなかったから
地元地区のウォーキングに出た
高台には建つどでかいお屋敷がいくつか取り壊され
更地になり数ブロックの分譲地として売りに出されている

高い塀に囲まれ中をうかがいしれなかったお屋敷が
とてつもなく広大な敷地だったとわかる
固定資産税もさぞやと想像するし
相続税もさぞやと勝手な想像ばかりしながら
ウォーキングを続けている

ほとんど人と会うこともない
人にも教えてあげない某展望所上空で
トンビとカラスの空中戦を見た
とりぱんのおかげで鳥への関心も大きくなった

ピーヒョロロとトンビの鳴き声がのんびり聞こえ
上空をのんびり旋回していたかと思うと
あっちのこんもりしげった木々から
こっちのこんもりしげった木々から
カラスの鳴き声がけたたましくなり
トンビに向かって一羽のカラスがまっしぐらー!

体当たり、バシバシバシ!
な、なんするんですかー
空の散歩してるだけじゃないですかー

カラスの戦闘モードはマックス
トンビとカラスのくんずほぐれつの空中戦
周りからのカラスの声は警戒警報なんだろう
今は子育ての季節なのかもしれない

やがてトンビははるか彼方に飛び去り
カラスの勝利だ
警戒警報解除?の声もけたたましい
いやー
いいもの見た




99%

2012-05-24 | weblog

一大事である
ゴキブリの大発生事態!!!
まずはちっちゃな子供ゴキブリがちょろちょろ目に付き始め
シマッター、どこかで卵が孵ったなと思っていると
立派な親ゴキブリがかさこそ台所に出現しはじめた

去年の残りのゴキブリホイホイを仕掛けると
気分わるくなるほど大量に捕獲できた
それでもまだ姿を現すもんだから
今年ほど捕獲セットを配置したことはない
かさかさうろつくゴキブリを発見したら
すさまじい集中力と冷静さをもって週刊誌でもスリッパでも
なんでもいいから速やかに静かに手に取り
必殺、必殺、必殺だ

絶対キャーとか騒がない

コンバットなるものが発売されたとき
見事にセンメツできた時期もあったが
数年後、耐性を身につけたのかまるで効かなくなった

ひと夏に一匹もゴキブリを見かけない
なんていう年はなかったけれど
それでも2,3匹ですんでいたのが
今年の異常発生はどうしたことだろうか

ゴキブリ発生チェックなるものをしてみると
なんと99%という結果がでた
水まわり、シンク、ゴミ
お~ゴキブリ天国の様相だ

もちろんワタシの日々の怠慢の結果だ
わかっていますよ







まぶしい

2012-05-20 | weblog

どんたくが終わると街は一気に初夏のよそおいだ
光がまぶしい
光をあびて木々の緑もビルのミラーガラスもまぶしい
サングラスをかけていないと目がつぶれてしまいそう

明日の日蝕はどうやら厚い雲におおわれて
残念ながら見られそうもない
ラジオもテレビもあらゆるメディアを通じて
絶対してはならないことのオンパレードだ


むかし昔、小学校で日蝕観察をしたはず
そのために用意するものとして
板ガラスに煤をつけたもの
フィルムの端っこ
等を持参するよう言われた世代の一人として
ではあのとき、ワレワレは目を傷めたかもしれないのか
といまさらながら恐ろしいワイ






よれよれくたくたごわごわ

2012-05-14 | weblog

連休にしなければならない家事も
好天のおかげで予定通りすんだ

実家の現状が反面教師となって
我が家の物はひたすら捨てていくことに快感すら覚える
断捨離なんぞという言葉が流行する前からだ

自分を変えるためには物を捨てることからだと、あの日から

ただ、どうしても捨てられないものがある
それは今やボロ同然となったヘビーコットン@メイドインユーエスエー
よれよれくたくたのコットンの肌さわりが大好きだ
これからの季節は古いTシャツをパジャマ代わりにするわけだが
えりぐりなんぞはひろがりまくり
もちろんほころびなんぞもある

コットンのよれよれくたくたフェチだ

ところがバスタオルにもこだわっているが
バスタオルは乾いたときのごわごわフェチだ
古くなってゴワゴワ感がなくなると
さっさと切り刻んで雑巾となる




伸びてる

2012-05-05 | weblog

この連休で母の遺品整理はほぼ終わった
残った洋服の処分はもちろんまだできないが
諸先輩主婦たちの経験談を参考に、下着類は処分した
物を捨てない世代の頂点にいた人だから
新品の下着は値札もついたまま売るほど大量にでてきたのに
日常的に使っていた下着のボロさに涙がこぼれた

帰省のたびに少しずつ整理をすすめ
押入れ、箪笥はあるけれど立ち入れない異空間が
最後に残った
ゴミ同然のわけわからん不用品が山積みになり
足を踏み入れることができない

押入れにたどりつくことができるだろうか
アカズノオシイレにはなにがはいっているのだろうか

コタツ布団
ムートンのカーペット
古い炊飯器
古い電子レンジ
古いビデオレコーダー、でかいのなんの
古い掃除機
それらの空き箱
お中元お歳暮の空き箱
香典返しの肌布団、これまた箱がでかい
香典返しのシーツ、タオルセット
そのままに放置されていた

でっかい黒いハナクソがとれるだろうなと
ホコリと格闘し
やっと通路を確保
ワタシにとっては未踏の地に足を踏み入れる心境で
押入れにたどりついた
新品の毛布の山と
いったいこの家は何人家族だとつっこみたいほどの布団
亡くなった母も、今も父は古びた布団に寝ている

もう着ることのない洋服もタンスの中にそのままに
タンスにゴン、タンスにゴンとつぶやきながら
防虫剤をこれでもかと放りこんだ

引き出しの中に
和紙に包まれたモノがあった
なんだろ?
開いたとたん
悲鳴とともにモノを投げ出しそうだった

ヒェー!ギャー!怖いよ!コワイヨ!
裸の市松人形がでてきたのだ
鳥肌がたった

いったいいつからこの暗い部屋の真っ暗な引き出しの中に
いたのだろうか
かわいそうに
一緒に帰ろう

和裁が上手だった母は人形の着物作りも得意で
古いちりめんや絞りの着物を何枚も送ってきていたから
一番紅い着物を着せてあげた
今回の帰省のホラーな事件

もちろんみなにしゃべくりまくった
梅図かずお世代であるみなの反応は見事に同じだ

              髪の毛 (絶対) 伸びてるよね




形見分け

2012-05-01 | weblog

母が亡くなった後、形見分けというセレモニーが残った

形見分けという言葉には嫌な思い出しかない
母方の祖父がなくなったとき
毎晩毎晩母は実家に通い詰め
幾つもの夜を不在だった
子供ごころに遺産分けでもめているのだろうかと
テレビドラマでみたようなシーンをぼーっと思っていた

その後祖母が亡くなったときはワタシも30代
通夜や葬儀の様子、埋葬の様子は今でも鮮明に覚えている
オトキでにぎわう席の隣の室では母を含めた三人姉妹が
華々しく合戦を始めた
祖母の形見分けとばかり箪笥を片端から開けて
着物のとりあいが始まった

祖母宅には長男夫婦が同居しており
嫁に出た娘三人が母亡き後勝手に箪笥を引き出すことは
今宵をのがしてはない
着物道楽だった祖父や祖母の着物が
たとう紙から出されて畳を埋め尽くしていた

これは私がもらう
いや、私がもらう
アンタはそっち
おねえちゃんはいいもんばっかりとってずるい
三姉妹の末っ子である叔母の声がキーキーと
今でも耳に残っている

<お姉ちゃんがいいものは全部取っていった>
この言葉を4半世紀もたった今
また聞くことになろうとは
<絶対あるはずだからちょうだい>
ほんなこつ人の物欲とは奥深くオトロシヤと
驚くやら呆れるやらだった

父から形見分けをしたいから
箪笥をみてくれと言われ
箪笥をすべて引き出し衣装缶を開けた

ヤダ、まだあるじゃない
洗い張りをした呉服店の包装紙に包まれた反物が
何本もでてきた
叔母がお姉ちゃんがとったトッタと罵り続け
母は知らん顔を決め込んでいた曰くつきの反物

数年前、母が植物人間になったとき
別の叔母のある言葉にある不審をもち
和箪笥を引き出してみると、中から反物をみつけた
父には内緒で黙って福岡にもちかえったことがある

シーンを想像した
ワタシが帰福したあと
何も知らない父は叔母達に請われれば
自由に
何でも持っていってくれと言うだろう
きっと言うだろう
叔母達は家捜しをするだろう

母の名誉を守るため
またさっさと自分の旅行かばんに反物を突っ込み
福岡に持って帰った
証拠隠滅
ワタシハナニモシリマセン