田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

再生

2009年12月11日 | 日記
ボロボロだった自転車のカゴを修理したのは夏のこと。
100円ショップでやたらと細くて長い針金を買って来て、
自分でカゴを“縫った”のだ。
裂けてしまったプラスチックのカゴの網目に、針金を通してグイっと引っ張って、
グルグルっと巻いて、またグイっと引っ張って・・
約2時間、滝の様な汗を流しながらオペに取り組んだ。
まだ完全に修理が出来ていないカゴではあるが、
それでも修理以前よりは何とかカゴの役目を果たしてくれている。
第2期工事にも取り掛かりたいのだが・・
ちょっと面倒臭くなって放置していたりする。意外と肉体労働なので。

僕はあまりモノを大切にしない男である。これは明らかに悪い癖だ。
どうしてモノを大切にしないのか?
そこら辺の人格形成の軌跡を辿ると話が長くなるので、今日はやめておこう。
とにかくモノを大切にしないし、やたらと乱雑に扱うので、
僕の所持品は大抵がボロボロに傷んでいる。
しかし、それでいてやたらと物持ちが良いのも僕の特徴である。
最近はたと気付いたのだが、22歳の頃に買った革靴を今も履いていたりする。
モノを粗末にする人間なのか?大切に使う人間なのか?
僕の場合は雑に扱いながら、長く使い続けるとゆう変な性分なのかも知れない。

随分と長い間自転車のカゴがボロボロだった為、
そのカゴに入れる鞄もボロボロになった。
ボロボロのカゴから出し入れする度に、
いちいち鞄の布地が引っかかって破れるのである。
さすがに不細工に思えて来たので、先日新しい鞄を買おうかと思ったのだが・・

『ちょっと待て。金が勿体無い。あの鞄も自転車のカゴの様に自分で修理してみよう。』
と思ったのである。

裂けてボロボロになった切れ端をハサミで切り落として、
破れた部分を両面テープで貼っ付けてみた。
その際、接着面が狭くなったので布地を強引にグイっと引っ張って、
ベチャっと貼り付けたので、若干フォルムが変わってしまったけど。
仕上げに無数に散らばる小さな“ほつれ”を出来る限り丁寧に取っていった。
すると・・見るからにひどくボロボロだった鞄が、
まあ何とか普通にボロい鞄にまで再生されたのである。

「充分や。これで上等や。」

なんだか少し嬉しい。『金が勿体無い』なんて、さもしい発想なんだけれど、
お陰で自分の手でモノを再生するとゆう、小さな喜びを得られたのである。
こうして愛着を持てば、モノを雑に扱う僕の悪い癖も幾分修正される・・かも知れない。

再生すべきは自分自身の心なんだ。

なんて、きれいごとを言ってみたが・・・実際そのとおりなのである。
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
再生 (うさこ)
2009-12-11 23:56:39
再生したり新しく生まれ変わるってステキですね♪
そうですね♪ (サトル)
2009-12-12 11:23:31
>うさこさん

お久しぶりです♪
そうですね、本文には『お金が勿体無い』なんて書いてましたが、
『鞄が勿体無いないから、自分の手で再生する』って考えたら良いんだよな、
なんて思いました。

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