「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

懇談会+学習会

2011年01月11日 | リニア新幹線
 今日はお正月の日記に書いた大鹿の100年先を育む会の企画で、リニア新幹線の問題について、飯田市議会の会派みらいの議員さん5名の方と大鹿の住民との懇談会が行われ、その後続けて、今度は高尾山の圏央道のトンネルの反対運動をされている方のお話を伺って、非常に密度の濃い一日となった。

 飯田の市議の皆さんとは、まずは現地視察ということで釜沢まで行って、その後、博物館の学習室で双方の意見交換。といっても、短い時間だったので、それぞれ数分ずつ意見を述べるだけになったけれど、実際にトンネル工事が行われる現地の住民の不安や危惧の気持ちを知ってもらうことはできたと思う。
 市議さんたちは「情報不足」という言葉を複数の方がおっしゃって、情報不足のための理解不足という言い方もされていた方もいたけれど、実際、リニアの具体的な情報が本当に地域に何一つ知らされていない。お話の中で、飯田下伊那の資源が豊かな自然であることとか、共通するところもあるのだけど、その先で違っていく。私が幸せなだけでは世界はよくならないと、私たちも思っているけれども、リニア新幹線が通ることで世界がよくなるとは私たちは思えない。

 市議の方たちはその後、村長や行政関係の方との懇談に向かい、私たちはその場で、今度は高尾山の方の話を伺う。過去の中央道のトンネル工事の影響、今の高尾山の状況。トンネルを掘ると、水に影響が出るという話は松島先生のお話で聞いていたけれど、実に具体的で参考になるお話だった。トンネルの周囲や上部は水がかれたり、だんだん乾いてきて、乾燥に強い植物が増えていく。植物の多様性が失われれば、昆虫へ、そしてまた植物へと連鎖的に影響していく。地上の構造物なら撤去もできるけれども、トンネルは一度掘ってしまったら、埋め戻しても元には戻らない。南アルプスはもちろん、今度のリニアはほとんどトンネルだから、至るところで水の問題が起こる。
 JR東海は早期着工を盛んに言うけれども、こんな大きな問題をそんなに拙速に決められては、どう考えても将来に大きな禍根を残すことになる。もっといろいろな情報を広くみんなが知った上で、メリット、デメリットを総合的に勘案して判断すべき問題ではないかとあらためて思った。

 ところで、今回は手でメモするよりも早いかなと思って、ノートパソコンを持参した。よくテープ起こしをしている人の中には要約筆記や字幕の仕事をしている人もいるけど、その場合はある程度まとまって聞いて入力するのかな。何せ初めてのことで、テープ起こしと違って音を止められないので、今回はとにかく聞きながら入力して、単なる断片的なメモに毛が生えた程度にしかならなかった。それを見て、当日来れなかった人にも内容がある程度分かる程度のものがその場で作れるようになったらいいな。(というか、それって今の時代なら、ツイッターで「ツダる」ように、ちゃんと意味の通ったセンテンスをその場でどんどん打てたらいいのだろうけど、なかなか難しそう)

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