葵から菊へ&東京の戦争遺跡を歩く会The Tokyo War Memorial Walkers

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「農業と戦争」を共著した東京農大小塩海平教授が「花粉症と人類」を上梓されました

2021年02月21日 | 関東軍・満蒙開拓団・報国農場

東京農業大学足達太郎教授と「農業と戦争」を共著された、小塩海平教授が岩波書店から「花粉症と人類」を上梓されました。

「はじめに」の最後に「本書を読んでいただいても、決して花粉症が治るわけでないことは、あらかじめご了解願いたい。」と記述されていたので思わず吹き出してしまいました。

小塩教授が世田谷区東京告白教会主催の「信教の自由を守る日記念講演会『韓国併合から110年・韓国国家記録院の分析』」で、司会をされた時の画像です。

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  献本のご挨拶

花粉症のつらい季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。 この度、岩波書店から『花粉症と人類』という新書を上梓することになりました。この本は、私が東京農業大学の大学院に在籍していたときから携わってきたスギ花粉飛散防止技術の開発に関する研究の成果に加え、世界各地の花粉症について文献を渉獵して調べてきたことをまとめたものです。研究を始めたのは1990年ですので、すでに30年が経ちました。長く携わった割には不備が目立つ研究ですが、このような形でお世話になった皆さまに拙著をお届けできることは、私にとって決して小さくない喜びです。
  花粉症は「死に至る病」ではありませんが、私たちの生活を脅かす深刻な健康問題であるだけでなく、経済問題であり、環境問題であり、さらには社会問題であり、何よりも政治問題であると思います。私は花粉症と対峙するとき、人類の知恵が試されていると思わずにおれません。ただ、拙著で示すことができたものがあるとすれば、それは人類の知恵というよりは、むしろ人類の愚かさであったように思います。今後、みなさまと一緒にこの問題に取り組むことで、何らかの貢献が出来ればと願っています。 パンデミックの渦中で花粉症よりもずっと重苦しい問題が山積しています。しかし、「小事に忠なるものは大事にも忠なり」といわれるように、私たちは身近な小さなことに対して、"真剣に取り組むことをおろそかに出来ません。私は、花粉症を患う季節になると、いつもこの聖書の言葉を思 起こします。毎日起こる小さな出来事に真面目に向き合い、毎日出会う隣人たちと誠実に交わること。自分の身体に起こる老化や病気などの様々な変化を受け容れ、家族や仲間と睦まじく暮らすこと。このような小さな積み重ねが、より大きな国際問題や環境問題、歴史問題の解決に資する知恵を生み出す原動力になるのではないでしょうか。
  これまでさまざまな形でお世話になりながら、今年は新年のご挨拶も欠礼してしまいました。ご容赦いただくとともに、今後とも、ご厚誼ご鞭撻を賜りたく、よろしくお願い致します。
                                                                                            2021年2月19日
                                                                                                    小塩海平

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朝日新聞2月25日「天声人語」

(了)

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