一時、あちこちに出店したものの、その後あっという間に撤退が続き、今や余り見かけることもなくなった「東麺房」。
ド派手な外観と、やみつきラーメンの文言が目を引くお店です。
数少ない東麺房の生き残り、加古川店に行って参りました。
「やみつき」という語感と勘亭流の書体が下品さを醸し出す外観ですね。
店に入ると、お冷やとともに「カクテキ」が供されます。かつて、お店によっては取り放題だったところもありましたが、ここは小皿に一杯だけです。
ちょっと前まで「塩ラーメン」、その前は「とんこつラーメン」のフェアをやっていましたが、今は「辛味ラーメン」フェアのようです。「激烈ラーメン」は前からあったメニューで、すでに賞味済みだったため、新製品の「熱烈香味(醤油)ラーメン」にしました。
「熱烈香味(醤油)ラーメン(¥780)」。ランチタイムは大盛無料サービスです。
麺はいつものブリブリ麺ですよ。
かなりの量のラー油を使っているため、辛いことは辛いのですが、イマイチ深みのない辛さです。ベースのスープもイマイチ主張のない味なので、ラー油の味とフライドガーリックの後味しかしない、という中途半端な一品です。ちょっと期待はずれかな……。やっぱり、こういうラーメンは、ベースのスープがそれなりにどっしりしたものでないとダメですね……(例:”一代元”の「とんこつ韓国ラーメン」)。
決してホワイトバランスが狂っているのではありません。ホントにこんな色なんです。
このフェア期間中に行く機会があったら、味噌ベースのやつを食べてみたいと思います。
フェア期間中に対象のラーメンを食べると、この「餃子無料券」が漏れなくもらえます。実は、東麺房の餃子は、めちゃくちゃウマいのです。
持ち帰りの餃子は、買えば買うほど安くなります。10人前も買った日にゃ、アンタ、あの某有名店よりも安くなるんですからオドロキですよ!
さて、東麺房がイマイチ勢力を拡大できなかった原因はいろいろあるのでしょうが、私は、最大の原因は
大きく出過ぎたこと
だと思うんですよね……。
東麺房のラーメンって、まあ黙って出されりゃ、そんなにケチつけるようなもんでもなく、「フツーにウマい」というレベルだと思うんですよ。
ところが、その「そこそこウマいラーメン」を、
やみつきラーメン
とか言われたら、やっぱり、どうしても
「そうかぁ? そんなに言うほどのもんかぁ?」
と思ってしまいますし、さらに、
「やみつきラーメン」の極意
一度食べたら、深みを感じる!
二度食べたら、癖になる!
三度食べたら、やめられない!
とまで言われたら、
そこまで大層に言うほどのもんでもないやろ!
と、反感を持ってしまうんではないか、と思うのです。
サービスのカクテキも然り。これまた黙って出されたら、
うん、なかなかウマいよね!
となると思うのです。
しかし、
さすがにここまで断言されると、
ちょいと厚かましいんではないのかい?
と、やっぱり反感を持ってしまうと思うのです。
価格設定がかなり強気、ということもありましょうが、東麺房が苦戦しているのは、案外こんなところに原因があるのではないか、と思うわけです。
いや、私は決して東麺房がきらいなのではありませんよ(好きだから紹介するわけですし)。
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