世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

小沢の分党請求は合法且つ正当・合理性をも満たしている 輿石は保険をかける筈だ

2012年06月30日 | 日記

この本は21世紀日本人の必読書!!

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小沢の分党請求は合法且つ正当・合理性をも満たしている 輿石は保険をかける筈だ

 6月28日付の拙コラム「輿石の大岡裁判は「分党」? 小沢・鳩山除籍で輿石も辞任では官僚 の大勝利」(http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/c49145e8bc3ab3fb80aca6f2e52ca346) で述べたように、
≪小沢一郎は善きにつけ悪しきにつけ、新党結成、解党、分党のオーソリティでもある。今回の、党議拘束に反対した行動には 「マニュフェストを堅持する」と云う明確な大義と正当性があり、現民主党執行部も、仙谷や前原等の何でありクーデター執行部とは一線を画している。輿石・ 小沢会談がどのようなものか判らないが、野田政権及び野党が望んでやまない「小沢切り」を実行したのなら、「分党の手続きを行え」と小沢は主張するだろう。  これには、充分小沢側に言い分はある。党則がない民主党の党則(あるのは規約)・党綱領は「マニュフェスト」である。故に、国政 選挙を経ずに「マニュフェスト」を変更する事は許されない。現内閣が、その党綱領とも言うべき「マニュフェスト」を変更する以上、その考えに従えない議員達に対して、それまでに蓄積した党の財産を分与し、分党する事を実行するのが、フェアな公党のなすべき姿である。つまり、今回のマニュフェスト違反法案採決に対し、反対する議員達には、分党、財産の分与と云うものを主張する権利が存在すると云う事だ。  ちなみに、現時点で民主党の政党助 成金等々を含む繰越金は180億円を超えているわけで、分党議員は、それを受け取る権利を有すると云う事だ。…… この荒唐無稽に思える論理が成り立つ、もう一つ の理由がある。こちらの方が有力かもしれないが、法案に反対した小沢グループを厳しい処分にしたいのだろうが、鳩山由紀夫と云う創業者までを巻き添えに、 厳しい処分が可能か?と云う問題でもある。おそらく、鳩山の最大の反対の理由は、此処にあると筆者は読んでいる。鳩山由紀夫は、小沢一郎にから大きな借り を幾つもしているわけで、ここで一つお返しをしようとしている、と筆者は読んだ。  つまり、今回の法案反対の側には、民主党の党綱領同 等のマニュフェストを守ると云う正当性があるわけで、その正当性を無視して、党の絶対的創業者である鳩山由紀夫と政権交代における最大の功労者小沢一郎を 厳しく処分する行為は、公党としての政治行動として許されない。また、その残された公党・民主党にとっても、正義の通用しない政党の謗りを永遠に背負う事 になるのだ。仙谷や前原や岡田は考えないだろうが、輿石は考える。そこが今後のポイントである。≫

 以上が28日の拙コラムの言い分だが、30日になって、新たに小沢一郎が分党に準拠した政治的に理にかなった論を展開しているであろうことに気づいた。その一つが、参議院における民主党の立ち位置だ。たしかに、参議院では、野党勢力の方が多くなり、ネジレを起こしているわけだが、いやしくも民主党は比較第一党の地位は堅持している。しかし、小沢に離党一任を託している民主党参議院議員は14名前後と言われている。

 毎日新聞によれば≪民主党の議席は104で、自民党(86)との差は18議席しかない。27日に元代表が「離党予備軍」を集めた会合には参院から森ゆうこ氏ら14人が出席。「20人離党すれば第1党の座を失い、議長を取られて(審議が)まひする」との危機感がある。≫と云う訳で、既にギリギリの線であり、14名が数人増える場合もあるし、他の民主党参議院議員が、何処かの政党に寝返る事もあり得る。

 この参議院比較第一党の地位は死守したい輿石、そこが分党準拠判断には追い風である。もう一つの理由は、もっと深刻だ。参議院の審議を通じて、自民党の谷垣は、何が何でも野田佳彦から「話し合い解散」の言質を取らない事には、総裁選で抹消されるのは確実なのだ。公明党の山口には、最悪でも年内の解散を勝ち取れがS学界からのミッション。こうなると、自公は何処かの時点で野田内閣・問責決議案乃至は衆議院に対し不信任決議案を出さざるを得ない。不信任決議案の採決は、頭数では民主党は否決出来る勘定になるが、現実は異なるだろう。その時、小沢グループの40人の衆議院議員の投票行動は野田の生死を決定する力が生まれる。

 故に、筆者は輿石幹事長がヘタレなフリをして、小沢一郎との鬩ぎ合いに対峙していると読んでいる。つまり、前原なんとかと云う口裂け男や以下に掲載する長ったらしい的外れなZAKZAK(産経)の記事のような内容とは異なる意味で、小沢一郎は今回の正当な反対及び離党問題に絡めて、“タフネゴシエーター”振りを発揮していると解釈している。さて、来週になれば、この筆者の推察にも、一定の裁定が加えられる事になるだろう(笑)。勿論、外れたからコラムを書くのを止める等と言うつもりは皆無。予想屋並みの推測、ハズレたって平気の平左である。では、皆さまオヤスミナサイ!

≪小沢、民主“立退き料”18億円要求か!資金補うため分党狙い
 民主党の小沢一郎元代表が、新党結党に曖昧戦略を取っている。野田佳彦首相を口汚く批判して消費税増税法案に反対しておきながら、いっこうに離党・新党結党に踏み切らないのだ。「小沢新党の不人気」「支持団体を失う恐怖」といった側面もありそうだが、「結党資金不足」を補うための「分党=政治資金分配狙い」という見方も強い。分党が認められれば、小沢新党は約18億円を受け取れるとされるが、小沢氏自身の過去の行状が障害となりかねない。 
 「小沢氏らは『立ち退き料』を要求してくるんじゃないか」 法律に詳しい民主党幹部は、不動産占有事件を例えにして、冗談めかしてこう語った。だが、目は笑っていなかった。
 ともかく、小沢氏の最近の言動はスッキリしない。増税法案の衆院採決(26日)で集団造反したことを受け、「離党・新党結党へのセレモニー」とみられた28日午後の輿石東幹事長との会談後、小沢氏は記者会見で次のように語った。  
 「(増税法案は)国民への背信行為であり、ぜひ撤回してほしい」「参院でも法案が強行採決されれば、民主党の枠を超えて、国民に直接訴えていかなければならない」
 小沢グループ内では、集団造反後、党処分を受ける前に颯爽と離党して、新党を立ち上げる勢いだったが、参院採決までは、民主党内に居座るような物言いなのだ。
 輿石氏は「コメントは差し控える」といい、会談内容の説明をかたくなに拒んだ。処分を下す輿石氏が強ばった表情で、処分を受ける小沢氏が笑みを浮かべるという、常識では考えられない光景が広がっていた。
 小沢氏は28日夜、グループ議員 との会食で、「いつまでも待てない。行動を起こすのは来週以降だ」と語り、週明けにも離党を最終判断する。
 小沢新党については、衆院採決後、「衆院46人、参院12人、計58人を固めた」(小沢グループ関係者)といわれた。世論調査の不人気もあって、目減りしそうだが、仮に、57-58 人で本格政党を立ち上げて、国政選挙にのぞむ場合、数十億円の結党資金が必要とされる。
 総務省によると、政党助成法に基づく政党交付金 の配分額は1月1日現在の所属議員数と直近の国政選挙の結果で決まる。この時期に新党を立ち上げても、政党交付金が支給されるのは来年4月から。小沢氏の読み通り、年内の衆院選となれば「手弁当」で戦うしかない。
 小沢氏はグループ議員に「選挙資金は俺がやるから心配するな」といい、側近らが首都圏や北海道の資産家や経営者に接触しているようだが、官邸周辺は「資金調達がうまくいっていないらしい」と分析している。
 そこで浮上するのが、民主党をいったん解散して「分党(分割)」する手法だ。  政党助成法の規定では、ある政党が複数の新党に分かれた場合、 元の党の未交付分が各新党の議員数に比例して配分される。民主党から57-58人が分かれて新党を立ち上げた場合、今年は月平均で約3億円が交付される。 7-12月分を単純計算すると約18億円になる。
 ただ、政治生命を懸けた法案に集団造反された野田首相が、民主党をいったん解党して、分党を認めるとは思えない。小沢氏自身、過去に分党要求に応じていない。
 2000年3月、自由党党首だった小沢氏が、自自公連立政権からの離脱に傾いた際、小沢氏に自民党離党時から仕えてきた二階俊博元経産相をはじめ、海部俊樹元首相、扇千景元参院議長、野田毅元建設相、小池百合子元防衛相らが、連立継続を望み、保守党を立ち上げた。
 二階氏らは、自由党分党=政治資金の分配を要求したが、小沢氏はこれを蹴り、1円も与えなかった。この後、永田町では「小沢は守銭奴」「政治資金独り占め」など、猛烈な小沢批判が吹き荒れた。
 この経緯については、小沢氏 の側近、平野貞夫氏が著書「わが友・小沢一郎」(幻冬舎)に、平野氏が「政党助成金を保守党に配分することは、憲法の国民主権に反します。(中略)勝手に離党した者に配分できる性格のものではないのです」と、小沢氏を説得したことを記している。
 ともかく、小沢氏の決断が遅れていることに は、グループ内でも「時間をかけすぎると結束が保てない。もうギリギリのところだ」(周辺)との焦りも漏れる。別の議員は「離党届まで書かせたのに、ここで党に残るような中途半端なことをすればグループは崩壊だ」と吐き捨てるように語る。  小沢氏はどんな最終判断をするのか。≫(ZAKZAK)


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