世相を斬る あいば達也

民主主義や資本主義及びグローバル経済や金融資本主義の異様さについて
定常で質実な国家像を考える

野田佳彦は訪米を待たず引責辞任か? 小沢の強固な増税反対に手立てなし

2012年02月28日 | 日記

 

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野田佳彦は訪米を待たず引責辞任か? 小沢の強固な増税反対に手立てなし


 筆者は、小沢一郎自らの裁判の判決が出るまでに、2カ月以上の猶予期間がどのような意味合いを持つのか注視していた。表向き、野田佳彦が09年政権交代時の初心に回帰する事を期待する態度に出ている。野田が自ら説得にあたる等々の話もあるようだが、政治家の格が違い過ぎ、目指す大局が違い過ぎ、時間の無駄と云う事だろう。財政改革の原点が中央から地方と云う、予算の組み替えを主張する小沢一郎と守旧派の霞が関財務省の洗脳にまんまと嵌ってしまった野田佳彦では、議論の土俵が異なるわけで、輿石でなくても席を設ける気にはならない。

 小沢一郎の“野田首相・消費増税不退転”に真っ向挑みかかる姿は、大人の対応をしながらも、鬼気迫る。共同通信、朝日新聞のインタビューを受けたからには、小沢一郎の腹は決まっているのだろう。第一の腹は、法案に反対票を投ずると云う事だ。野田が不退転なら、俺も不退転の証拠が、この腹だ。小沢がインタビューで語っているように、野田佳彦が「社会保障と税の一体改革」の法案提出の閣議決定、そして衆議院への提出を本気でやるなら、倒閣するぞ!と云う脅しは本物だ。

 “不退転”の決意で提出した法案が衆議院で否決された場合、野田佳彦の採るべき道は二つしかない。解散総選挙か内閣総辞職だ。ここでは冷静に、野田佳彦の心理を分析をしておくべきだ。菅と小沢の直接対決においても、昨年の海江田・野田・前原らの代表選においても、対決要素は親小沢vs反小沢が軸であった。そもそも反小沢の頭領は菅・仙谷・前原であり、野田は影の薄い存在だった。前原・仙谷の内ゲバに遭遇、浮き草の典型のような烏合の集団(鹿野道彦G)の協力を得て、謂わば漁夫の利的に代表の座を射止めたに過ぎない。小沢グループは海江田と云う、煮ても焼いても食えない泣き虫候補を鳩山に押しつけられ煮え湯を飲まされた。

  謂わば、野田佳彦は棚からぼた餅で首相になった男なのだ。たしか20人の推薦人を集めるのに四苦八苦していた筈だ。民主党内で真の野田頼りは20人を切るだろう。与党内での基盤が脆弱故に、小泉純一郎方式で“隷米”に徹し、菅を反面教師に“隷官僚”を付け足し、演説上手等との評判を頼りに、演説するたびに底なし沼に足を取られ、最早ドジョウの餌寸前になりかけている。泥鰌がドジョウに喰われる、カツ丼になる筈もなし。犬も喰わない、ドジョウ勝丼では洒落にもならない。

 岡田副総理の腹も読めない。おそらく反小沢で来てしまった以上、今さら小沢の軍門に下るわけにもいかず、さりとて仙谷・前原と組むのも躊躇う半端男、この際野田に乗る手立てしか残っていない選択に過ぎず、頼りになるものでもない。仙谷・前原と野田の関係は日毎疎遠になり、今や一発触発だ。ただ、小沢一郎と云う政治家を目の前にすると、俄然手を結べる奇妙な性癖を持っている。そうなると、岡田には総理の芽が残される。故に、岡田は反小沢の姿勢を崩せない。

 野田が“消費増税法案に関する不退転の決意”で、法案提出不可となった時、党内基盤の脆弱さや、己の選挙の弱さを天秤にかけると、解散総選挙を選ぶ可能性は極めて低くなる。残るは“消費増税法案提出出来ず”で引責辞任と云う選択の輪郭が鮮明になる。当然、民主党代表選のやり直しだ。3月から4月にかけて、この政局は動く可能性がある。出来る事なら、民主党Bは小沢が立候補出来ない間に、代表選をしたい筈だ。勿論、推認有罪と云う判決が一番美味しいのだが、まかり間違えば俄然小沢が有利になる。

 小沢一郎が被告人、党員資格停止だから、一定の闘いが可能な連中に、晴れて無罪の小沢一郎と闘う勇気は到底生まれない。しかし、小沢は絶対に消費増税法案に反対するだろう。これは、本気で増税反対と云うよりも、権力闘争なのである。どうも野田佳彦の選択は、引責辞任しか残されていないのではないか?筆者にはそのようにしか思えない。

 すると、次なる候補は当然副総裁の岡田と云う事になる。小沢派は候補を見送るかもしれない。いずれにせよ、数カ月の代理首相のようなものなのだから。国民は犠牲になるようだが、野田や岡田に、間違った方向に走られるより、政治が停滞する方が利益とも考えられる。勿論、シロアリ退治の一件をシカトする男だから、単に行政改革の先行と選挙制度改革、社会保障の追求を優先事項と決断するに至った。大所高所からの政治決断である!と嘯き、税の一体改革を先送りする可能性も僅かに残されている。

 この時は、自民党が衆議院に内閣不信任案を出すかもしれないが、小沢一郎が賛成する可能性はゼロに近くなるので、多分出さないで、グタグタと政治は続くのだ。このような事態に痺れを切らすのは、自民党議員である。谷垣も振り上げた拳の置き場に困るし、自民党総裁の座も失う。ただ、その時は、自民党が分裂する事になるのだろうと推測する。石破などは、怒る狂うのではなかろうか?橋下維新は独自候補擁立のタイムスパンが与えられる。何とも小ぶりな政治家や政党ばかりになってしまった。それもこれも、麻生・漆間・森英介・検察の一部反動勢力のなせる業だと思うと、彼らは極刑に値する。






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