いよいよ夏の米遠征も締めくくりとなる第5戦。石川の挑戦は、6月21日から4日間の日程で開催される「トラベラーズチャンピオンシップ」。舞台はコネチカット州のTPCリバーハイランズ。本大会はツアーで2番目のギャラリーが集まるトーナメントとしても有名で、毎年多くの観客が押し寄せる。そのギャラリーの前で、日本の若武者「石川遼」がどんなプレーを見せてくれるのか、注目だ!
今大会はメジャー翌週開催のため、ランキング上位者不在ではあるものの、観客動員数が物語るように、その戦いは見応え十分。若手や中堅どころの選手にとっては、ランキングを上げられる絶好の大会でもある。
石川遼もその一人。来季PGAツアーシード権獲得を確実なものにするための最後の戦いに挑む。その石川だが、今季2回目となる長期米遠征において、確実に今までとは違う成長の仕方をしているように感じる。予選落ちとなった全米オープンゴルフ選手権では、我慢が要求されるセッティングのなか、攻め一辺倒のゴルフから脱却し、凌ぎのゴルフを展開。上々のスタートを切った。2日目の終了後、目に悔し涙をにじませていたのは、世界のトップレベルが集う舞台で自分のゴルフが通用することを、本人が手応えとして感じ始めていたからに違いない。
ここまでの遠征で、石川が獲得した賞金額は$788,270(6月11日現在)。既に2011年賞金ランキング125位の目標額を上回り、あとは来季シード権獲得の安全圏内に入るため、上積みをどれだけできるか、この一点に石川自身も集中している。来季シード権獲得に注目が集まっているため、もうひとつの偉業が近いことがぼやけてしまっているが、実はこの最終戦の結果次第では、日本人選手丸山茂樹、田中秀道、今田竜二に続く日本人選手4人目となる100万ドルプレーヤー誕生がかかっている。
5週にわたる米遠征の有終の美を飾り、来季ツアーシード権を確実なものとし、さらに、100万ドルプレーヤー誕生の偉業達成なるか、石川遼・夏の挑戦、米ツアー今夏最後の勇姿を応援したい!
(ゴルフネットワーク)