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あれこれ雑記

天地方円の象あり

2017-12-01 16:30:49 | 日記

A T ばやりですが、聞くところによると、囲碁将棋はやはり対面での勝負が面白いようです。しかし酒は別腸、碁は別智とかで、勝負事にも向き不向きがあります。以前のお話です。久留米市の古本屋を覗いたとき、店の雰囲気にも似た身は既に朽ち果てに果てた「図解囲碁入門」がありました。古本とは概してそんなものです。当時は囲碁につき殆ど僅かな知識しかありません。東京金龍堂兌昭和十五年二月一日十一版定価二円三十銭著者高部道平八段とありました。出版された時代にしては、安い本ではなかったと思われます。
先ずは「初段を目指して」に始まります。
夫れ碁の制たるや。天地方円の象あり、陰陽動静の理あり、星辰分布の度あり、風雲変化の機あり、春生秋殺の権あり、山河表裏の勢いあり、世道の昇降、人事の盛衰、これに寓せざるはなし。一種の道徳的、修養的、または哲学的技芸である、と続けば、唯々平服に外ありませんでした。
序文が滅法面白かったので、書き残していたのですが、肝心の本体は現在所在不明です。粗末にしたせいか烏鷺の神様には、とんとお見限りされております。