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あれこれ雑記

平成5年の大凶作

2017-09-21 19:52:14 | 日記

近年気象異変が報じられ、そのたびに異変が希有な出来事のように、予期し得ない災害とされています。先日図書館から「みんなで考える地球環境シリーズ4」を貰いました。表紙には宮澤賢治が、雪模様のなかでマントの襟を立てている絵が描かれています。「寒さの夏は」という詩がイメ-ジされているのでしょう。この本は、小学生5,6年生からを対象にしたものであったと思えます。しかし、内容は、朝倉正先生・清水輝和子先生が書かれたものです。権威あると博学の知識が内容から察せられます。
百年間で一番寒かった夏でした。多分その平成の凶作が、少なからず外国米輸入の切っ掛けに使われたました。当時、多少慌てた消費者には、農家や農協に手づるをと、頭を働かせた人もいたことでした。わが家でも久しぶりに外米(ナンキン米)を食べました。扇風機の涼風に、粘りのない米粒が飛んだのには、驚きと笑いがおこりました。しかしそれぼどの珍事も永くは続きませんでした。以下はその前記著書の凶作の記述によります。
平成5年の大凶作は、明治以来冷害が4年続いたことはありませんでしたが、昭和末期の1980年から83年まで、稲作は、4年続きの冷害になりました。
1980年:全国的な冷害で作況指数87
1981年:北海道・東北地方で冷害
1982年:東北・関東・東海地方で冷害
1983年:北海道・東北・関東地方で冷害
1981~83の作況指数は96
1993年:全国的な冷害で作況指数74の大凶作
福岡県福岡などは、この約100年間で一番寒い夏になり、多雨と日照不足の記録もつくられました。平成5年(1993)は、平年より10日もはやく、五月30日ころ入梅しましたが、梅雨の明けない異常な夏になりました。連日のように雨が降り、台風が6個も上陸しました。九州・四国は観測開始以来の大雨が降り、鹿児島では2400㎜と1年分以上の雨量になりました。また、強いオホーツク海高気圧はは日本列島を冷やしました。北日本と東日本の夏季平均気温は平年より1.7c~1.4c低く1980年より冷たい夏でした。全国のコメ作況指数は74の大凶作になりました。(平年並みは99~101)
近年各地で気象異変が続出していますが、やれ50年来のことだとか、想定外の異変だとか、確かに都市周辺の高層ビル群を眺めては、想像力が追いつかないのも無理はないでしょう。それでも物忘れが多少ボケ気味のような氣もします。