◇幻想詩人YO=YO◇    □Visionary Poet Yo=Yo□

【死刑囚】エリク君が覚醒するような詩・死刑への依存と甘え なお著作権は放棄しておりません、無断転載はお断りいたします

 ◇ バニラアイス その3◇

2013-08-21 23:52:09 | 小説
都内の短大を卒業した私は、サトシ君の事を思い出して、

関東近郊にある授産施設で働いていた。

そこでは、手足に軽い障害があったり、知的障害があったりする

25歳ぐらいまでの人が働いていた。

私のいた部署は、トイレットロールをつくる部署だった。

他にも、クッキーを焼く部署や、ガラス細工を作る部署もあったが、

私より先に入った女子がすでに何人もいて、最初からトイレットロールにまわされた。

トイレットロールは歩留まりが大きくて、10個に3個から5個くらいは

市場に出せないような、不良品が出来ていた。

それでも混ぜて、袋詰にして、直売所で売ったり、

買ってくれる人の家に送ったりしていた。

埃っぽいし、機械を動かす音はうるさいし、

短大の英文科を卒業した私なんかがやる仕事と違ったが、

私はそこで試用期間3ヶ月を含めて、7ヶ月は働いた。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿