最近絶好調のEワゴン君でしたが、先日、知り合いのマンションの駐車場へ入るところで下を擦り、それ以来アイドリングでDTMカーのような音(笑・・・ってる場合ではない!)がするようになりました。明らかな排気漏れです。
いかんいかんと思いつつも、学校の代休日に子供たちをつれてディズニーランドなんかへ行ったら、今度はワーニングランプまで点灯。こりゃまずい。で、久々のヤナセ入庫となりました。
そんなわけで、今、我が家では買い替え予定を前倒しするか、いっそ国産冷蔵庫グルマ(ワンボックスのこと)にするか・・・などなど、ヤナセさんには悪いけど修理を止めてもらって検討中なのです。
そんななかで、先日、買い替えリサーチ(を口実に)試乗に行ってきました。
久々の試乗記です。今回はレクサスのCT200hです。
今年の最初のブログ記事(for elise)でも触れましたが、レクサスからCT200hというハイブリッドカーが発売されました。
言うまでもなくレクサス最小モデルであり、そのスタイルはハッチバックです。デザイン的にはなかなかまとまっていると思いますし、ひと目でレクサスとわかる顔つきも悪くありません。しかし、何か奇抜かといえばそうではなくむしろ普通。なので中身が先進のハイブリッド専用車には見えない・・・いや、「いまやハイブリッドであることなど普通だ」と言っているのが好感を持てるわけです。
雨上がりの土曜日、息子を隣に乗せて、レクサスの贅沢なエントランス&駐車場(1台のスペースが普通の1.5倍くらい幅がある贅沢ぅ)に、爆音響かせてエリーゼで乗り付けました(笑)。ちょっと困惑の笑顔で、お姉さんが飛んできて「いらっしゃいませ」と迎えてくれました。
CTが見たいというと、展示車はないが試乗車ならあると。「それは素晴らしい、車は走るものですからね。」・・・と思ったら、本当にレクサスの広い店内にはISとISのオープンカーの2台が置いてあるだけで、その気になればあと5台は飾れそうなスペースはがらんとして・・なんて贅沢ぅ!!さすがレクサス様です。
レクサスさまでは、試乗の際に免許証の提示が必要になりますが、僕はうっかり財布ごと家に忘れてきてしまいました。取りに帰ろうかと思ったら、営業マン氏「私がCTを運転しますからご自宅まで行きましょう」と。「その手にゃのらんぞ!家を教えてたまるか!」と思ったけど、すでに名前と住所を来店アンケートに書いていることを思い出しました。
せっかくなので後席に乗せてもらって自宅へ向かいます。
そんなわけで今回はインテリアから先にインプレです。(笑)
試乗モデルはスポーツ仕様。なので内装は全体に精悍なブラックでした。運転席と助手席は完全に仕切られて行き来はできなさそうです。その分、運転していてもタイト感があってスポーツ性を感じます。シフトノブはプリウス同様に通常スイッチ類・オーディオ類があるあたりに設置されています。そして通常シフトがあるところには、「慣れるととても使いやすい」と説明された「マウス型コマンドコントローラ」があります。ナビや空調などのモニターはダッシュボードの上にあってかなり見やすいです。その画面を見ながらマウス型のコマンドコントローラで各種設定操作をします。
後ろの座席の居住性は思ったほど悪くありません。ヘッドクリアランスも十分といえそうです。そのまま後ろを覗くと荷室がありますが、さすがにそのサイズはそこそこです。我が家のように、ホッケーの防具や長いスティックを積むとか、キャンプなどに行くとなるとつらいです。
気になったのは、リアドアを開けてノブをパッと放したときの音。薄っぺらな鉄板をたたくような「ペンッ」という音にがっかり。おいおい、このクルマはレクサスでは?「・・らしくないね。」というと、営業マン氏も困った顔で「ドアを閉める音は悪くないですよ」とおっしゃる。これなんだよねぇ〜、重厚さやつくりのよさを表現するために多くのモータージャーナリストが昔から「ドイツ車はドアを閉める音がちがう」とか書くもんだから、メーカーまでドアを閉める音だけ演出するようになる。肝心のドアが薄っぺらな音をさせてたら意味ないじゃないですか!プリウスの兄弟車であることを実感してしまいました。これ、残念です、レクサスさん。
次に乗り心地ですが、このスポーツ仕様はタイヤが215/45-17のせいか明らかなコツコツ感が感じられます(特に後席で)。いまどきのクルマならこのコツコツ感はもう少し抑えられた気がするのですが。しかし足が固いという印象はありませんでした。むしろしなやかな感じ。考えてみれば重量のある電池搭載車のくせに、かなりコーナーリングも自然だし、乗り味は好印象なものに仕上がっています。
ちなみにスポーツ仕様でない場合はタイヤは16インチになるので、コツコツ感はかなりなくなると思われます。
自宅に戻って財布と免許証を持って外へ出ました。一緒に家内が出てきて、その小ささ(Eクラスに比べてという意味)に満足げです。エコカーであることも彼女にとってはうれしいのでしょう。キャンプの時にはレンタカーを借りればいいという営業マン氏の説明にも大きく同意していました。僕は内心「レンタカー借りるのが面倒でキャンプに行かなくなるのがオチだぜ」と思って聞いてましたが。
さて、運転を替わって再試乗です。
まず説明されたのが、エコモード・ノーマルモード・スポーツモードのスイッチです。最近の流行ですが、こんなの飽きたらほとんど触らないんじゃないでしょうかねぇ(笑)。ちなみに各モードでは明らかに出力特性が変わります。エコモードではかなりイラッとする力不足を感じるし、ノーマルでやっとプリウスくらいかな。で、スポーツモードにすると、かなりしっかりと加速してくれます。メーター内の照明も赤になり、なんと左のエコメーターがタコメーターに替わります。
ほほう・・・と一瞬感心しましたが、よく考えたら何故ハイブリッドカーにタコメーターが?エンジンの回転なんて関係ないじゃん。実際、長い下り坂でタコメーターを見ると針はゼロを指しています(笑)。
さらに驚いたのはステアリングにパドルシフトがついていること。ん?このクルマって無段変速じゃなかったっけ?ためしにシフトダウンレバーを引いてみると、確かにギアを落としたかのようなエンジンブレーキがかかります。
営業マン氏によれば、「擬似的にそういう感覚を作り出しています。いずれもスポーツ性を感じてもらうための演出と思ってください」とのこと。しかしそれにしてはうまくできていると思います。シフトレバーをDからSへ入れると、基本的にパドルシフトでしか変速しないようになります(シフトアップはするらしい)。僕的にはいらないけど、おもちゃというには良くできすぎていると思います。
そうですね、僕なら普段からスポーツモードに入れっぱなしにすると思いますね。持ち前の電気の出足の良さに加えて、このスポーツモードの出力ならかなり気持ちよく走れると思います。
特筆すべきは、このクルマは電気で走り始めたあと「エンジンがかかる瞬間」がほとんどわからないほど自然なところです。その瞬間の音も、シームレスさも。
さらに、電気でカバーする速度域が広くなり、例えばうちから出発すると表の幹線道に出るまではほぼ電気だけの無音で走ります。これなら夜中や朝方に出かけてもご近所は気づきもしないでしょう。現在は早朝エリーゼで出かけるとご近所に早起きを強いることになってます(ごめんなさい)。
タコメーターとパドルシフト以外に、このスポーツ仕様には、よく考えると不思議なものがもうひとつついていました。4本だしのスポーツマフラーです。確かに見栄えはスポーティになりますが、ん?なんでハイブリッドで排気効率を上げる必要が?と考えると、とっても不思議じゃないですか(笑)?実際のところ、若干排気音が勇ましくなっています。
総評としては、とてもよくできたクルマだと思います。スポーツ性を高めたハイブリッドカーとされていますが、はっきり言ってそのハイブリッドシステムは、LSやGSのように出力向上のために電気が使われているわけではなく、やはりエコカーであり、その点はプリウスの延長線にあるクルマです。エコカーでもスポーティな雰囲気を味わいたいというレベルであればOK、スポーツ性を求めるのはさすがに辛いと思います。
それはやはりプリウス同様に、ゴム鞠を踏んでいるようなアクセル感覚、出足は力強いがするするっと一定した電車のような加速、エンジンはウンウンうなりながら音と連動しない加速をするCVTの感覚・・・などが原因だと思います。
ただ、スポーツカーの気持ちよさを必要以上に求めなければ、とてもよくできているクルマだといえるのではないでしょうか。初代プリウスから実家で乗り続けている僕としては、着実に進化しているハイブリッド技術にはとても感心しました。
ただ、「そんなことは最初からわかっているだろ!」といわれそうですが、我が家の家族車には荷室容量時点でとてもムリ。やはり若いご夫婦くらいまでがターゲットかなと思います。
試乗後、営業さんにそんなことをお話ししたら、ISはどうだといわれました。そうだよなぁ、普通はそうだと思う。でもISも決して広いわけではない。あれもプレミアムスポーツセダンであり、家族とたくさんの荷物を乗せて走るイメージではない。
とかグズったら、そんなに広いのがよければいっそLSにしろとのこと。ムリムリ・・・と言ったら、認定中古車という手がありますよ・・・と。う〜ん、なるほど。これまでLSという選択肢は考えてもおらず見てもいなかったので、ちょっと実物を見せてもらうことにしました。
おほ〜、でかい。運転席も広い。ドライバーシートを自分にあわせてから後席へ行ってみると、おわっ!運転席が遠いよ〜、これ!足が組めちゃうしぃ。快適〜。ワゴンほどではないけどトランクも広い。さすがに日本が世界に誇るレクサスLS。敵はあきらかにEクラスなどではなくSクラスですな〜。
このLSの中古車がいよいよ300万円台に入ってきたわけです。僕的には国産の中古はボディゆるゆるだからなぁ・・・と思っていたのですが、レクサスになるとちがうのかしら。LSはデビューから二度目の車検(5年)期を迎えましたが、まだモデルチェンジをしていないので、たとえ初期型でもあまり古さは感じません。そしてモデルチェンジの予定はどうやら1〜2年延長されたそうです。買うなら今かもね〜。
でもね、最大の問題は「自分に似合うか?」ですよね。はっきり言って、似合わんもん・・。(撃沈)