CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-227「クライムズ・オブ・ザ・フューチャー」(カナダ・ギリシャ)

2023年09月09日 00時09分47秒 | カナダ映画
人間でないものに進化しようとしている
 そう遠くない未来。
 人工的な環境に適応するため進化し続けた人類は、その結果として生物学的構造が変容し、痛みの感覚が消え去った。体内で新たな臓器が生み出される加速進化症候群という病気を抱えたアーティストのソールは、パートナーのカプリースとともに、臓器にタトゥーを施して摘出するというショーを披露し、大きな注目と人気を集めていた。
 しかし、人類の誤った進化と暴走を監視する政府は、臓器登録所を設立し、ソールは政府から強い関心を持たれる存在となっていた。
 そんな彼のもとに、生前プラスチックを食べていたという遺体が持ち込まれる。(「作品資料」より)


 「ビデオドローム」「裸のランチ」等のデヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作。

 体内に新たな臓器を生み出し、それを摘出する様子をパフォーマンスとして披露している、カリスマ・アーティストと呼ばれるソール。

 パフォーマンスの相棒としてカプリースが臓器にタトゥーを施し、摘出している。

 そんな彼らの姿を描いた作品。

 冒頭、プラスティックを食べる少年が登場する。

 モンスターを扱った作品かなと思わせる。

 その後、ソールが眠っているシーンでのベッドや、食事のシーンで座っている椅子などは、まるで生き物のようで、少々グロテスクな感がある。

 実際は、睡眠や食事をサポートするために開発されたものだという。

 そして、人々は痛みを感じなくなり、体を使って様々なパフォーマンスを見せるようになるが、これまた痛々しいものばかり。

 そんな暴走するような人々を監視するため、政府は新たな部署を設立。

 ソールは彼らの関心の対象となるのだが、実はソールには隠している秘密があるという展開。

 そんなソールに子供の遺体の解剖を披露するというパフォーマンスを男が持ちかけてくる。

 その少年は、冒頭に登場したプラスティックを食べる少年。

 殺されてしまってるんだな。

 少年の体の中を人々が見れば驚くと言う男。

 果たして、パフォーマンスによって何が起こるのか。

 ホラーではなく、近未来を舞台にしたサスペンス風味のドラマというところか。

 興味深い話ではあったが、決着地点が、これまた難解だったかな。

 ちょっと「裸のランチ」を思い出させる雰囲気の作品だったな。

/5

監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、レア・セドゥ、クリステン・スチュワート、スコット・スピードマン、ドン・マッケラー、ベルゲット・ブンゲ
於:グランドシネマサンシャイン池袋

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 23-226「ミンナのウタ」(日本) | トップ | 23-228「クロムスカル リタ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

カナダ映画」カテゴリの最新記事