CINECHANが観た映画について

映画ブログ。感想というより記録のようなもの。
基本的にはネタバレに近いものがあります。

23-150「ビデオドローム」(カナダ)

2023年06月22日 00時26分04秒 | カナダ映画
新人間よ、永遠に
 暴力やポルノが売り物のケーブルテレビ局を経営するマックスは、ある日、部下が偶然に傍受した電波から「ビデオドローム」という番組の存在を知る。その番組には、拷問や殺人といった過激な場面が生々しく映し出されていた。
 やがて「ビデオドローム」は見た者の脳に腫瘍を生じさせ、幻覚を見せるものであることがわかり、「ビデオドローム」に支配されたマックスの世界も均衡を失っていく。(「作品資料」より)


 「クラッシュ」等のデヴィッド・クローネンバーグ監督が1982年に製作、日本でも1985年に公開されたSFホラー。

 今回、4Kデジタルリマスター版として劇場公開されたものを鑑賞。

 鑑賞したことなかったな。

 暴力やポルノを売り物にしているケーブルテレビ局の社長、マックスが、ある日偶然傍受した〝ビデオドローム〟という番組に興味をそそられる。

 それは、ただ拷問や殺人を見せるだけの映像。

 マックスはその映像に執着し、何とかその製作したものを突き止めようとするのだが、やがてそれを観ているうちに幻覚を見るようになり、均衡も保てなくなっていく。

 最初は、スナッフ・フィルムの世界に足を踏み入れ、身に危険が及ぶ話かと思ったが、どうやらその映像を観ていると幻覚を見るようになっていくというもの。

 その理由は脳に腫瘍を生じさせるという。

 ある種、洗脳か、それとも人体に影響を及ぼすものを発しているのか。

 ビデオドロームを製作した者を突き止めようとして、深みにはまっていくマックス。

 やがて幻覚なのか、体にも異常を発していくのだが、その映像はなかなかグロテスクである。

 まるでビデオテープやテレビが生き物になったかのように変質する映像も、ちょっと気味悪かったが、興味深い。

 ビデオドロームに出たいと言って出かけたニッキーは果たしてどうなったのか。

 ストーリーとしては、やや難解なところもあるのだが、特殊な映像とマックスの運命がどうなるのかが興味深い。

 面白いSFホラーであった。

/5

監督・デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ジェームズ・ウッズ、デボラ・ハリー、ソーニャ・スミッツ、ピーター・ドゥヴォルスキー、レス・カールソン、ジャック・クレリー、リン・ゴーマン
於:シネ・リーブル池袋

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