本があるような。生活

読んだ本の感想です、ジャンルは主に小説

おすすめ、SF作家短編集。

2006-01-09 02:13:53 | おすすめの本。
『フェッセンデンの宇宙』  エドモンド・ハミルトン

・短編集
フェッセンデンの宇宙
風の子供
向こうはどんなところだい?
帰ってきた男
凶運の彗星
追放者
翼を持つ男
太陽の炎
夢見る者の世界

作者はエドモンド・ハミルトン、
1904年(つまり今から、102年前)生まれのSF・スペースオペラの巨匠
代表作は「キャプテン・フューチャー」シリーズ
…のようです、つまり要はすごく有名な人って事らしい。
私はSFは数える程しか読んでないのでよく分からないのですが、
キャプテン・フューチャーはなんだか聞いたことがありますね。
映画化もされてるよう。

SFって読みづらい、更に外国文学も訳されてるせいか、
日本語文学よりも読みづらい
と思ってきたんですけど、これはとても読みやすくって面白かったです。
あとがきで「奇想を情感たっぷりに語る」事が得意、
と書かれているように、ロマンチック(?)かもしれません。


表題作の「フェッセンデンの宇宙」は
(この惑星達が滅ぼされていくのを知っていても)
こんな美しい惑星が宇宙にあるかもしれない…という想像が胸を熱くさせるし、
だれもが想像した事があるような惑星同士の戦争が出てきたりして…
宇宙を作った男の話、ちょっと苦味のあるストーリー。
その他の小説もそれぞれ毛色が違って飽きない、
好きなのは「追放者」と「夢見る者の世界」
「夢見る者の世界」の
アラビアン・ナイトみたいな野蛮で色鮮やかな世界の描写には、
読んでいてワクワクしました。

読んでいて思ったんですけど、この本の人間を皮肉ったようなオチは、
星新一のショート・ショートに似ているなぁ、と。
特に「追放者」と「帰ってきた男」
今までの書き方だと、誤解されちゃうかもしれないんですが、この本は
情感に溢れているんですけど、決して甘ったるくはなく、
すっきりとした書き味がスマートな感じ。
どの話も違った面白さがあるし、読みやすいので、
ちょこちょこ暇を見つけては好きなところから読んでました。

ちょっと使い古されたような設定じゃないか?なんて思ったりしたけど
これは使い古されたんじゃなくて、その後みんなが使いまわしたんだ、
という事に気付く。

きっと、名作なんだろうなぁ。



今じゃありえないような科学的間違いもご愛嬌。



2 コメント

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ziziさんへ (kei)
2006-01-09 15:04:13
 ごめーん!私,SFホントに読んでないんです。

 アイザック・アシモフをほんの少し、という所でしょうか。

 どうして、SFに興味を持てないのか、自分でも不思議です。



 アイザック・アシモフって、なかなか優れた推理小説も書いています。「黒後家蜘蛛シリーズ」



 この人は、すごくいろんなことに興味を持っていて膨大な執筆量で、歴史小説もシェイクスピアの論評までもやっているようです。(読んだこと無いけど)

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幅が広い人なんですね。 (zizi)
2006-01-09 16:15:16
はぁ、実は私もSFってあんまり興味ないんです、

近年読み始めたばかり、

これに興味をもったのは「表紙が可愛いから」

という不埒な理由です、ひ、ひどい…。



今まで読んだ事のあるSF作家って

グインとえーとハインラインと、

あと「惑星カレスの魔女」の人?くらいです。

アシモフ!

SF読んでると、よく耳にするので気にしています。

(読んだ事無いけど)

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