本があるような。生活

読んだ本の感想です、ジャンルは主に小説

リリーフランキーって面白い!

2005-10-31 18:47:22 | おすすめの本。
『増量・誰もしらない名言集』 リリー・フランキー

―ここにある「名言」は、別に特別な場所で、特別な人から出てきたものではなく、僕が生活していく中で自然に友達になった人や、知り合った人達から採集した言葉です。―

ヒーヒーヒーもう可笑しくってたまらない。
リリ・フランキーってイラストレーターらしいエロイおじさんぐらいにしか思ってなかったけど。
あんた面白いよ!そしておかしいよ!
トリッキーな人々のなかにあえて踏み込んでゆくその勇気…そして成果。

―人間というモノに上下はなくても左右はあるのです

すごい振れ幅だ…世の中にはまだまだ知らない事がいっぱいあるんだなぁ。
別段、実感したくはないけれど。
読む分にはいいでしょう、「すげぇ」名言の数々。


学校で知り合いから「落ち込んだとき元気が出る」といいながらかしてくれんですけど。
下品で馬鹿でエキセントリックで想像を超えてます。
あー面白い。
いいなぁ。また借りようと思います。

あ、どうゆう内容かというと、
鍵を閉め忘れて家に帰ったら知らない男がベッドの上にいた「アンタ!勝手に人の部屋入り込んで何してんだ!」と声をかけたら返ってきた言葉(名言)は…
ってよくかんないですねー
自分で読んでみるときっと、面白いですよ。
秋の夜長にオススメします。

さぁー続きよもー。

新着読書・「象の消滅」

2005-10-31 00:41:46 | 本の感想
アメリカの大手文芸誌「ニューヨーカー」に掲載された
村上春樹初期短編選集
日本語版に訳されたものらしいですね(逆輸入?)
冒頭にアメリカの編集者のえーとなんだろあとがきのような(冒頭だよ)
エッセイ?当時の感想のようなものがついてます、
あと村上春樹本人のも。
村上春樹は雑誌「ニューヨーカー」についてとか
アメリカの出版界についてとか書いてて
向こうの本の周りの状況がわかって「へ~!」
とゆう感じで面白いです、大分、違うのですね。

  ◆目次◆
  ねじまき鳥と火曜日の女達
  パン屋再襲撃
  カンガルー通信
  四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて
  眠り
  ローマ帝国の崩壊・一八八一年のインディアン蜂起・ヒットラーのポーランド侵入・そして強風世界
  レーダーホーゼン
  納屋を焼く
  緑色の獣
  ファミリー・アフェア
  窓
  テレビピープル
  中国行きのスロウ・ボート
  踊る小人
  午後の最後の芝生
  沈黙
  象の消滅


先日読んだ「レキシントンの幽霊」にも出てくる、沈黙、緑色の獣、なんかも出てますね、もちろん面白いです。
新しく読んで特に面白かったのは「納屋を焼く」です。
でもなんかこの本は全体的になんか怖い感じがします…
もちらん「村上春樹的」な怖さなんですけど、
「納屋を焼く」なんかも「分かった時」にヒュッとしました。
思ったんですけど一番初めの「ねじまき鳥と~」って「ねじまき鳥とクロニクル」のどっかの一部分ですよね、
あれだけ読んでもすっきりしない気がするんだけど…
なぜ短編?


トルストイから

2005-10-29 20:58:21 | Weblog
 『幸福な家庭はすべてよく似よったものであるが、不幸な家庭はみなそれぞれに不幸である。』

トルストイの著作「アンナ・カレーニナ」の一番最初の一文です。
難解すぎる上にくそ長くそのうえ単調というかものすごぉく、こぉ、
なんとゆーかじりじりとしか進まないんですね!
「アンナ・カレーニナ」というわりにオブロンスキィ(愛人)とアンナ・カレーニナがでてくる部分が中々こないんです!
あまりに読みがたかったのでそこだけとりあえず読もう!と思ったのですが
(あまりいい読み方じゃないですね笑)
上巻だけで二人が一緒にでてくる部分は4~5回?
結構厚い本なんですけどね。
そんなこんなでいまだに途中までしか読んでないんですが。
一番最初のこの文を読んだときにはえらく感動して
読み進みたくなったのを覚えています。
いつか、きっと、続き、読んでみたいです…。

村上春樹・「沈黙」

2005-10-28 20:30:46 | Weblog
 『でも僕が本当に怖いと思うのは、
 青木のような人間の言いぶんを無批判に受け入れて、
 そのまま信じてしまう連中です。
 自分では何も生み出さず、
 何も理解していないくせに、
 口当たりのいい、
 受け入れやすい他人の意見に踊らされて集団で行動する連中です。
 彼らは自分が何か間違ったことをしているんじゃないかなんて、
 これっぽっちも、
 ちらっとでも考えたりはしないんです。
 自分が誰かを無意味に、
 決定的に傷つけているかもしれないなんていうことに思い当たりもしないような連中です。
 彼らは自分の行動がどんな結果をもたらそうと、
 何の責任も取りやしないんです。』


本当に、こうゆう人達はいると常々思っていたのですが、
このぴったりとした描写の正確さにただ驚きました。
クラスでのけ者にされはじめた雰囲気を感じ取り、その人からなんとなく離れた。
噂を聞いて人に冷たくあたった。
とか、よくある事だと思います。
意識的に、または無意識的に。
小学生の年代なんて特に分かりやすいですよね。
身につまされます。

あぁ、なんか感じが悪いですね、すみません。
一人にとって一人を無視するのはなんでもないことですけど、
一人の人が大勢の「一人」から無視されるのは世界から見放された気持ちになるものです。
そう考えたらなんか不思議、見方によって全然違うものが見えるんですから。
「大沢さん」のまわりの世界はよくあることです、
多分「大沢さん」以外のひとからみたら。
でも「大沢さん」の視点からみた世界はとてもとても…。
だれかを無意味に決定的に傷つけるのはとても簡単で、そしてよくある事なんだろうな…
そんな事をしみじみ思いながら読書してしまう本でした。

感想メモ

2005-10-22 19:50:17 | おすすめの本。
「レキシントンの幽霊」  村上春樹

・短編集
レキシントンの幽霊
緑色の獣
沈黙
氷男
トニー滝谷
七番目の男
めくらやなぎと、眠る女



留守番をあずかる事になったレキシントンの邸宅での不思議な出来事  「レキシントンの幽霊」
小さい頃から庭に生える木から出てきた「私」に求愛する緑の奇妙な生き物  「緑色の獣」
氷男に出会った「私」と氷男の出会ったもの 「氷男」
たくさんの服をあつめる妻とトニー滝谷  「トニー滝谷」
幼い頃遭った海難事故に記憶について語りだす七番目の男  「七番目の男」
耳の悪い従兄弟と病院について  「めくらやなぎと、眠る女」


「沈黙」がとても面白かった