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思いつ記

私的関心事の足跡

闇の王子ディズニー

2006-06-20 13:00:16 | 
最近読みました。
数々の映画で子どもたちに夢と感動を与え、一大エンターテイメント帝国を築き上げたウォルト・ディズニーの伝記。ディズニーはFBIのスパイだったのか。人間ディズニーの光と闇を、綿密な取材によって描く迫真の評伝  byアマゾンのレビュー


まぁそんな内容です。タイトルからしてウォルトディズニー冷凍保存説とかを肯定すると思ったらキッパリそれは否定してました。
「ディズニーがFBIに協力した」説は他でも聞かれますし、それなりに信憑性もある…と思うのですがどうなんだろう。おざなりにされがちなストの経過もページを割いて詳しく載せていました。

単なるディズニー攻撃で終わっているわけではなく、一個人としてのディズニーをきちんと捉えようとしているのが判るので、決して読んでいて不快に感じることはなかったです。

今まであまり思ったことはなかったのですが、今回読めば読むほどディズニー氏とドナルドダックとが重なって見えました。神経質で感じやすいところが特に。

すきですゴリラ

2006-02-16 09:38:21 | 
『すきですゴリラ』アントニー・ブラウン作、山下明生訳

こう書くと突然の告白みたい。
CNのブーメランで見ていて、この絵本を思い出しました。『珍犬ハックル』の間に挟まれる『ゴリラのゴンちゃん』こと『The Magilla Gorilla Show』のオジーと、女の子がゴリラ好きってとこが似てる。この女の子はリアルタイプのゴリラが好みのようだけど。

・アマゾンジャパン

魔法使いのチョコレートケーキ

2005-12-29 15:50:53 | 
『魔法使いのチョコレート・ケーキ―マーガレット・マーヒーお話集』福音館文庫 (S-33)

ニュージーランドの作家、マーガレット・マーヒーの8編の童話と2編の詩を収録。

本屋で見かけて、あまりの懐かしさに購入してしまいました。もう子どもじゃないけど、本棚に置いておきたい一冊です。石井桃子さんの訳もすばらしい。


・アマゾンジャパン

行間のロック

2005-12-09 10:05:19 | 
『ロックの英詞を読む‐Rock Between The Lines』 ピーターバラカン著

(概要)ビートルズやエルトン・ジョンなど、様々なミュージシャンたちの歌詞を著者が対訳し、彼らが曲に込めた思いを探っていく。ミュージシャンの紹介、すぐ使える会話表現のコーナー付き。

(感想)英会話表現が付いてるから勉強くさいかといったらそうでもなく、読み物として面白いです。いわゆる「名曲」だけを取り上げてるわけではないところに著者のこだわりが感じられます。また反戦の歌ばかり入ってることもないのでそう気分が落ち込むこともありませんでした。
歌詞カードだけでは結構オリジナルのエッセンスが抜け落ちてしまうんだなぁ。この本読んでから、また歌詞の読み方が変わったような気がします。

今回はブレイジングリズムのピン。ボン・ボヤージュに売ってたのでTDLに行かずとも買えました。

恐竜レッドの生き方/ロバート.T.バッカー

2005-07-29 13:56:27 | 
恐竜をモチーフにした自己啓発本・・・ではなくて、マジメにある一頭の捕食恐竜の一年を描いた小説。作者は古生物学者で、恐竜温血説をいち早く唱えて有名になった人です。(今でも彼の学説は一部ですが有力視されてるとか)映画『ジュラシッックパーク』の顧問を務めた人で、その第2弾『ロスト・ワールド』にでてくる悪徳恐竜学者の一人の風貌が彼そっくり。
この本の主人公はメスのラプトル。(利口な捕食恐竜で、映画のクライマックスに登場する、アレです)「彼女」が狩りでパートナーを失うところから物語が始まります。作者の視点は時に空に舞う翼竜になり、穴に潜む小型哺乳類になり、また古代生物の身体の内部の仕組みに注目しながら、物語は進行します。
今の最新の研究だとココが違うとか色々異論が出そうですが、この本はあくまで小説なので、ケチをつけるのは野暮でしょう。古生物学に詳しくない人(私とか)も面白く読めると思います。
やっと見つけたステキなパートナー(オス)と、姉との仲が上手くいかなくて、主人公がきまずい思いをするシーンがあったりするところに現代人に重ねあわせることもできるでしょう。(まぁ原因はオスが、自分と血がつながってない姉の子どもを殺そうとしたから、とかなんだけどね)
基本的に恐竜の視点から描かれているので、その生活ぶりはかなり具体的。初めて花を見て驚いたり、新しい遊びにはしゃいだり、同業者を威嚇したりと、「本当にこんな風だったかもしれない」と思わせてくれるだけの説得力は十分です。

”骸を横取りすることは、みずから狩りをするのに劣らぬ気高いことだと思っている。むしろ盗んだほうがエネルギーの消費がすくないから、いっそう気高い”

ライオンの獲物を横取りするハイエナを卑怯呼ばわりするのは、人間の勝手なんだろうなぁ。
『ダイナソー』観にいって、擬人化された恐竜にがっかりした人におすすめかも(笑)


・アマゾンジャパン

毎日が夏休み/大島弓子

2005-07-01 09:55:15 | 
この人の代表作といえば『綿の国星』ですが、個人的にはそれよりもっと後の作品の方が好み。
(あらすじ)中学生の主人公は登校拒否。その義父は出社拒否・会社を辞める。その二人がコンビを組んで新しい会社「なんでも屋」を始める。
(感想とか)さらっと読み終えて、心にずっと残るような作品。現実離れしている展開ですが、ふとしたところで現実世界の読者を突いてきます。それでいて全然策略的じゃなくて、押し付けがましくないところがいい。私の文章力では表現しきれないのですが、この人の作品は哲学的な部分も多く含んでいて、その世界観・語り口は独特です。読む人・その時代によって、きっと何通りも違う解釈で読めることでしょう。