交際女性に点滴し堕胎させる 容疑の医師を逮捕 警視庁 (1/2ページ)
妊娠した交際相手に「ビタミン剤」と偽り子宮収縮剤の錠剤を飲ませたり、点滴して流産させたとして、警視庁捜査1課と本所署は18日、不同意堕胎の疑いで、医師の小林達之助容疑者(36)=金沢市もりの里=を逮捕した。捜査1課によると、小林容疑者は「知りません」と否認しているという。同課は小林容疑者の自宅を家宅捜索し、子宮収縮剤の入手ルートの解明を進める。
捜査関係者によると、小林容疑者は当時、東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)に勤務。女性は同僚の看護師だった。小林容疑者は現在、金沢大学付属病院(金沢市)に出向している。
捜査1課の調べでは、小林容疑者は都内に住む30代の女性が妊娠したことを知り、平成21年1月上旬、女性の自宅で「ビタミン剤」と称して子宮収縮剤の錠剤を飲ませたほか、同月中旬には点滴して、女性の同意を得ずに堕胎させた疑いが持たれている。
女性は妊娠6週目で、出産する予定だったが、小林容疑者は妊娠発覚時、すでに別の女性と結婚していた。女性の自宅には子宮収縮剤の錠剤や使用後の陣痛誘発剤のパックが残っていた。
女性が堕胎後に病院で診察を受けた際、治療で使うため処方された子宮収縮剤が小林容疑者から受け取った薬と同じだったことから偽装が判明。女性は昨年末に警視庁に被害を相談していた。
医療関係者によると、子宮収縮剤は出産時に分娩(ぶんべん)の長期化による胎児への悪影響を避けるため、陣痛間隔を早める陣痛促進剤として使用するほか、分娩後や流産、死産後の治療の際に用いられる。
mixiニュースより
交際していた女性の同意を得ずに医薬品を点滴して胎児を流産させた疑いが強まったとして、警視庁捜査1課は、東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)に勤務していた30代の医師について不同意堕胎容疑で18日に逮捕する方針を固めた。同容疑での強制捜査は極めて異例。捜査1課は医師の立場を利用した悪質性を考慮し、強制捜査が不可欠と判断したとみられる。【神澤龍二、山本太一、内橋寿明】
捜査1課は18日に同大付属病院と金沢市内の医師の自宅など数カ所を家宅捜索する。
捜査関係者によると医師は08年ごろ、妊娠3カ月で体調不良を訴えた交際中の女性に対して「良い栄養剤がある」などと持ち掛け、女性の自宅で子宮収縮剤を点滴し、胎児を流産させた疑いが持たれている。女性が「栄養剤を注入された後、体の調子がおかしくなって流産した」と警視庁に被害届を提出した。
医師は09年8月まで同大付属病院の血液内科で勤務していたが、その後、金沢市内の大学病院に出向している。慈恵医大病院関係者は「勤務態度など特に問題はなかった」と話している。
子宮収縮剤は陣痛促進剤としても使用され、出産予定日を過ぎても陣痛が来ない場合や、陣痛前に破水して母子に危険が及ぶと医師が判断した場合に使われる。女性の自宅に使いかけの子宮収縮剤の点滴パックが残されており、捜査1課は医師が栄養剤とだまして点滴した疑いが強いとみている。
刑法215条では、女性の同意を得ず故意に堕胎させる行為を不同意堕胎罪とし、懲役6月以上7年以下の罰則を規定している。
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薬剤師が言った。
「頭痛がひどくて。でも『あなたは薬剤師なんだから、自分で飲む量調節してね』と薬を処方されたのよ」
担当医師が「いい加減」ということを私に訴えたいのか、
「自分が薬剤師であることで医師からも一目置かれている」ことを東洋医学家の私にアピール(=自慢)したいのか、
正直、よくわからない。
でもね、一つ言いたいのは、あなたの夫が医師であるから遠慮しただけなんだよ、ってこと。
まあ、それはさておき、薬剤師は確かに薬学のプロなわけだけど、看護師だってプロだ。
私たちと違って厚生省の認める「治療」は出来ないし医師の処方に従って「ケア」するだけということになっているけど、
私たちよりプロ級方が断然多い。
看護師って、・・・・・被害者が何科の所属なのかは知らないけど、薬のことについて知らないのなら不勉強だし、
知りたいと思えば、いくらでもツテはあるはずだ。
今は、素人であっても「魔法の箱」がある時代。
勿論、デリケートな問題だから、ツテを頼らなかったのかもしれないけど。
ねえ、看護師だったらさあ、自分が・・・・・特に大事な体(妊娠している時)に処方された薬って、徹底的に調べないの?
待ってくれ、私は被害者が悪いと言うつもりはない。
泥棒に入られて「鍵をかけていなかったあなたが悪い」とか、
「隙のあったあなたも悪い」とか、
そういう論者は、ハッキリ言って虫唾が走る。
しかし、人間の性がそも善であるなどというのは、理想か、若しくは幻想なのだ。
(煌如星に語らせるまでもない)
だけれども、いや、だからこそ、信じたくなる時がある。
避妊というものは100%ではないから、性交渉を伴った交際ならば、別れてから妊娠が発覚することもあるだろう。
そして、その時点において男性が別の伴侶を得ていることもあるだろう。
加害者が医師だからと言って、・・・・・医は仁術であるべきではあるのだが、医師国家試験に「仁」のポイントがあるわけではない。
だから、とっくに別れた女性が妊娠したと告げたならば、「逃げたい」という切実な気持ちが・・・・・幼稚ではあるが・・・・・発生しても鬼畜のごとく理解不能なる姿勢を示すことは、私にはできない。
分かる。
誰だって、嫌な現実から目をそらしたい。
逃げたい。
避けたい。
しかし、問題は、加害者が医師という立場を利用して、意図的に堕胎せしめたことである。
とはいえ、被害者が看護師で、相手は同僚の医師なのであるから、
(被害者とは別の女性と)新婚の加害者がすんなり「産んでいいよ」と言ったとは思えず(被害者は「産むつもりだった」と言っているが)、
相当のすったもんだがあったはずだ。
宥めすかして産むことに同意した振りを示したとして、
それを信ずるのは如何なものかと思わないだろうか?
否!
如星シリーズには、しばし「非情な男性」と「気丈な女性」が登場する。
「胡蝶夢」は、非常に有能な男が重婚してしまう話。
新たに赴任した高官は、非常に有能で清廉潔白。
実は、若い時に、愛する小間使いの女性と正式に結婚する(清朝当時は妾は複数認められていたが当然ながら正妻は一人)。
これが戸籍上の本妻。
しかし、立身出世して豪商の娘を妻に迎える。これが表向きの奥方。
彼女を娶ることによってバックを手に入れる。
後ろ盾があれば、彼は自分の正義の剣をより強力に振るうことができるから。
男性は自分の有能さを過信して、小間使いと離婚することはしない。・・・・・名誉より愛が尊いと過信しているから。(いや、それを実現する自分が尊いと思っているんですね)
それなのに、豪商の娘(育ちが良くて疑うことを知らない)にも「小間使いと離婚しない」と告げる・・・・・他人にも、名誉より愛が尊いと信ずる俺様偉いだろ?と強制。
しかし、純朴なはずの豪商の娘は、耐えきれずに自殺してしまう。
泳ぎが達者なのに、足が立つような浅瀬で溺死。
当初は夫による殺人ではないかと思われていたのだが、自殺なのだ。
男性は有能であるが故に、自分こそが「衣冠の盗」を狩る、社会に有用な人物たりうると考えていた。
そして、それは事実なのであった。
だが残念なことに、彼にとって、女性の感情は二の次だ。
戸籍上の正妻(小間遣い)は一生表舞台には立てないし、
表向きの妻(豪商の娘)には、「戸籍上は本妻ではない、最愛の人はお前ではないがお前も大切だよ」なんてことを認めろと強いる。
ところが、泳ぎが達者な奥方が浅瀬で自殺するためには、(育ちの良い奥方には無縁のはずの)どんなに強い決意とどんなに深い絶望があったろうと、如星は心を痛める。
だが、そういう「情」を慮ることができない男(奥方の自殺を「残念だ」と発言)、でも有能な高官なのだ。
非情さと有能さは両立する(有能さと清廉潔白さは、しばしば両立しがたい)。
大悪を狩るより小善を取るところは、HERO映画版と大同である。
どちらがいいかと言うとかなり迷う。
或る人が、「中国古典を読みすぎると、(士大夫の視点で描かれているので)自分がエリートであるように錯覚してしまう危険性」を述べていた。まあ、ウザい人間だと思われるよ、っていう程度の警鐘なんだけど、本当はかなり的確な指摘だ。
つまり、儒教意識は学徒の心を汚染せしめる。
新任高官は科挙を2,3位で通過したろうという設定であるから、当然、ものすごく儒教典を読み込んだはずだ。
そして、まあ実際にエリートではあるんだけど、正義の剣を振りかざす大義名分のもとに「傲慢さ」も備えてしまっている。
一学徒・一官僚でしかないのに、孔子と同じ高みで物事を処理しようとするから、悲劇が起きる。
「胡蝶夢」は清朝が舞台なので、・・・・偶然なのだろうが・・・・・正義と傲慢さを兼ねた高官が悪事に手を染めていくストーリーには正に打って付だ。
他の国や他の時代では、これほどぴったりとはまらない気がする。
話を戻そう。
医師は沢山の人の命を左右する立場である。
(でも、最終的な決定権は患者本人にあるのは、言うまでもない)
ただ一人の、聞き分けのない女性の気持ちを無視し、胎児の命を絶った、これは事実である。
しかし、今後彼が救うべき沢山の人の命は失われてしまうかもしれない。
これを秤にかけた時に、現行の法律では、一つの胎児の命の方が優先されるのだろう。
社会が馬鹿だとは思わない。
私が思うことは、如星のごとくである。
看護師である彼女は、別れた男から処方された薬を疑いたくなかった、
そして、信じたかったから服用したのだ。
そして、恐らくは、その薬が堕胎を促すものだと知りつつ・・・・・・。
その薬を服用する時、彼女にはどれだけの強い決意とどれだけの深い絶望があったろう・・・・・。
ただ、医療現場にいれば、双方シングルマザーがどれだけ大変かはよく分かっていたはずである。
女性自身が死んでしまっては元も子もないが、胎児が死ぬなら別である。
非情ではあるが、「殺人」と「不同意堕胎」とでは罪の重さが全然違うし。
自分が死ぬことと他人(子供であるにしても)が死ぬことは別。
正直な話、女性にも堕胎剤であることは半分以上分かっていたと思う。
男性にとっては一種の願い(産むことを断念してくれ、という)、女性にとっては一種の賭け(認知してくれる)のような思いがあったのではないだろうか。
35歳の独身男性医師なら、さぞ、看護師の憧れの対象であったろう。
イケメンかどうかはわからないが、写真からはブサイクではないように思う。
私には、加害者が処方した薬が「子宮収縮剤」であったことが、余計ムカつくのだ。
いっそ、女性を殺害せしめるような薬剤であったならば、
そして、それなら、より一層、女性も服用に慎重になったはずであり・・・・・・
このような事件には至らなかったのではないか?
私の、経験に基づく複雑な感情の機微が、この文章には著されていない。
私の体調は最悪であり、細やかな情緒を伝える文章を書く集中力が持続できない。
おそらく、これを読んだ人は、私の意図を誤解して、私を責めるだろう。
しかし、今の私には、書くしかないのだ。
私にも、ほぼ同じような経験があるので、直感的に分かるのだから。