ザクロって逆アスペルガー?
サリーとアン http://blog.goo.ne.jp/zakuromaru/e/094fbafe6edcd7fab025c0384c9b84c1
なんかね、よくクライアントに聞かれるのが、
「どうしてここで開業したんですか?」
もしくは
「どうしてここに移転開業したんですか?」
です。
私は、当地の生まれじゃないし、当地は開業に適した場所とは言えないので、
そりゃ、疑問にも思うでしょうね。
それに、「去年まで醤油県にいました」って言った後だと、なおさら。
もちろん、これは、私の僻み(だから耳を覆いたくなるほど聞きたくない質問)なんだけど、
そういう、誰しもあからさまに疑問に思うことって、当人にとってそれなりの理由があるわけですよ。
昔、キチザが、
「俺が、あんなに好きだった祭りを辞めた。
当然、みんなは『どうして辞めたの?』と聞く。
だけどヤナギバ(=彼の親友。仮名)のじーちゃんはこう言ったんだ。
『あんなに好きだった祭りを辞めたからには、それだけの理由がある。
だから、そんなことを安易に聞いてはいけない』って。」
と言っていた。
ヤナギバのじーさんとやらは、すごい思慮深い人だったんだなあと思う。
で、話は戻るんだけど、
私が(あえて言うなら「私の腕に似つかわしくない」)こんな辺鄙な土地で移転開業したのには、それなりの理由があるわけですよ。
みんなハッピーな人だらけだからなのかな? 私のように負の理由があるって思いもよらないのかな?
はい、離婚しましてね、それも理不尽な理由で追い出されまして(今思うと、オンナがいて妊娠して結婚を迫られてたとかでも不思議はないくらいの性急さだった・・・・・まあ、そんなことはないだろうけど、それくらい追い立てられたわけです)、
「帰ってきていいんだよ」みたいなこと言ってた両親の言葉は「ウソ」というか「思いつき」だったので、当然サポートしてくれるわけでもなく、
痩せこけて疲労困憊で帰ってきて2週間経たないうちに、
「仕事しろ! 開業しろ! あそこに空き店舗がある!」
・・・・・・・いや、だからさ、まだ離婚が成立してないし・・・・・・。
あんなとこで開業しても、立地条件悪すぎだし・・・・・・。
私の仕事は、クライアントとおしゃべりをする時間のある仕事なので(ある意味、会話も仕事)、
まあ、たしかに当地で開業することを疑問に思うのもわかるんだけどね、
でも、私はこう思うわけです。
なぜ、その質問をするの?
その意図は?
たとえば、ドクターKが、
「『(患者さんに)1+1は?』って聞きたくなっちゃう」
っておっしゃる。
それって、ドクターが1+1の答えを知りたいんじゃなくって、
「あなたの頭は大丈夫?」っていう質問をしたいというわけですよね?
だから、
「どうして、ここに移転開業したの?」
っていう質問を受けると、ザクロは頭がくらくらしてきちゃうの。
1、素に疑問で聞いている(=それなりの理由があるからという想像は及びもつかない、想像力の欠如)
2.単に話題がないので聞いてみた(=TPOがわからない人)
3.もしかして、とんでもないメリットがあるとか、とんでもない信念があるとか、意外な話を希望している人(=ユニークな人)
ここで、私が遺憾に思うのは2の人だ。
他にも振る話題はあるだろう!!
・・・・・と言いたくなるのだよ。
(親しくなってからなら、まあ、わからないのでもないけど)
例えば、日本では、女性に年齢を聞くのは失礼なことだと思われている。
私は20代後半は危機感を持っていなかったので(遅いって・・・・・)、あんまり気にならなかったけど、
70でも80でも、失礼だと感じる女性がいるのは確かだ。
サザエさんで、
サザエ「まあ、74なんてお若いわ!!」 (年齢は正しくないかも)
ばーさん「失礼な! あたしゃまだ73です!!」
って言う4コマがあったけど、あれ、ギャグじゃなくて本当です。
80過ぎたばーさんらも「○○さんは、あたしより2つ大きい(から私の方が若い)」みたいなこと、よく言ってますもん。
で、30前後の女性で、特に未婚の場合、年齢を聞かれることって、屈辱かもしれない。
特にその女性が結婚願望が強かった場合は。
私は嫌だったなあ。
(勿論、相手が私に興味があって既婚かどうか聞いているんじゃなくって、他に話題がないのでそこに持ってきた場合ね。)
嫌じゃない人っているのかなあ。
唯一、あんまり気にならなかったのは、オランダクォーターのねーちゃん。
「(ちょっと聞きにくそうに)ミセスですか?」(不思議だ、言ってること同じなのに・・・・・・)
ザクロは当時、付き合っている人(モラ僧正)がいて、
でもモラ僧正が「ザクロと結婚するのは嫌だ、しねーよ!」と思っているのがわかっていて、
でもでも、こんなに長く付き合っているのに捨てるはずがない、自然と結婚に至るのだろうなんて、自分に思い込ませていた。
だから、「結婚していますか?」って聞かれるのが、すっごく嫌だった。
結婚する気のない人に、いいように弄ばれているだけなの、自分でもわかってたもん。
で、レイプ事件があり裁判を闘って、妊娠して中絶して(計3回)、その間モラ僧正とは破局して、
意地でも結婚したくって、結婚相談所に入って、結婚して、離婚して。
キチザが「おめえの親から守ってやる」と言って引き離してくれたのに、またノコノコ甘い言葉に乗せられて実家に戻ってきて、
そしたら、やっぱり、私の親は私を罵倒するだけで。
働け! もっと働け! あくまで働け! byビスマルク
もう、疲れて、流されて開業しちゃっただけなんですよ。
もう、本当に過去のことは思い出したくない。
昨日のことだって思い出したくない。
毎日、毎日、ただつらいだけの日常。
話題として「どこの出身ですか?」「(女性に対して)何歳ですか?」ってためらいもなく聞ける人って、
どうなんだろうね?
やっぱり、幸せな人なんだろう。
たとえば、その人が「故郷を石もて追われた」可能性なんて微塵も考えないんだろう。
「お子さん、いるんでしょ? 何歳?」
初対面の人に言われたくない。
もし、相手が不妊症に悩んでいるって可能性、考えないのかな?
何の苦労もなく子供を授かった人にとっては想像もつかないのかもしれない。
「幸福は鈍感」だ。
私、不妊症じゃないけど、レイプされて、妊娠して、中絶して、
彼からは「好きな人ができました。君より若くてぞくっとするほど綺麗です」って捨てられました、
ええ、襤褸雑巾のように!!
捨てたい過去を背負っている人だっているんですよ。
「どうしてここで開業したの?」
ねえ、あなたにとってはその話題、たんに暇つぶしなのかもしれない。
大した意味もなく口にしたんだろう。
でも、私は、あなたの人格(というと大袈裟だが)を疑ってしまう。
どうしてその質問をするの?
その意図はなに?
質問に答えることは簡単なんだよ。
事実なんだから。
過去に起こった事実だから、それは変えられない。
だけど、あなたはその事実を聞く勇気がありますか?
その問いの重みをわかってますか?