1/16追記
この方法は問題があり,またもっと良い方法が分かったのでOTG充電ケーブルを作る際は新しい記事を参考にすること
屋外での実験用に購入したWindowsタブレットだが,屋内で使う際は充電しながらUSB機器を使いたかったので調べてみた.
まず,東芝純正のUSBデバイスアンドチャージケーブルだが,8100円とふざけた価格設定なので論外.サードパーティから似たような製品も出ているが,対応機種が限られているようでこれなら確実に使えるというのが見つからない.自作する方向で探してみると,タブレットがBC1.2というUSBの規格に沿っていればmicro USB端子のIDピンとGND端子を124kΩの抵抗でつなげればよいことが分かった.S38がこの規格に沿っているかどうかは不明だったので実際に作ってみたが,残念ながら期待した動作にならず,充電はできるがUSB機器を認識しなかった.
ところが,この状態でIDピンとGNDをショートさせてみたところ,充電状態を維持したままUSB機器を認識するようになった.そこで写真のケーブルを用いて,もう少し条件を詳しく調べてみた.このケーブルはUSBケーブルを途中で切断し,ACアダプタからの給電とIDピンとGNDピンをショートさせるスイッチを付けただけのものである.
ACアダプタから給電しながら接続すると以下のようになる.
- IDピンとGNDをショートさせた状態でタブレットに接続した場合
- 充電機能なしのOTGケーブルとして機能する(USB機器を認識する)
- IDピンをオープンにした状態でタブレットに接続した場合
- 充電ケーブルとして機能し,USB機器を認識しない
- IDピンをオープンにした状態でタブレットに接続後,IDピンとGNDピンをショートさせた場合
- OTG充電ケーブルとして機能する(充電しながらUSB機器を認識する)
したがって,100均などで手に入る普通のOTGケーブルを切断して,ACアダプタから給電するように改造しても上記1のモードになり,OTG充電ケーブルにはならない.S38を充電状態にしてからIDピンをショートさせることが重要である.
なお,OTG充電ケーブルとして機能させた状態での充電速度は非常に遅い.あるいは充電ではなく給電なのかもしれない.これはもう少し調べる必要がある.
今回使った材料:
- USB A延長ケーブル(USB機器接続とACアダプタ接続用)
- microB延長ケーブル(IDピン引き出し用)
- スライドスイッチ
- ユニバーサル基板とワイヤ