悠の食虫植物 ネペンテス普及委員会 (和名 ウツボカヅラを世に広める会)

食虫植物のネペンテスを広めていくためのブログ。

ネペンテス栽培記 364 ユグドラシルシステムのあれこれ その7 完結編

2017年05月15日 00時34分04秒 | 悠のネペンテス栽培記
ここにきて、

続々と袋ラッシュです。


ロストもありましたが、

温度が上がってきたせいか、

全体的におおむね調子はいいようです。



かなり貴重な交配種を失ったのは痛かったですが、

こればっかりは生き物なので、

なんともしようがありません。


ただただ、

己の技術の未熟さを反省するばかりです。




そんな今日この頃、

いかがお過ごしでしょうか。




こんばんは、

悠です。




今日は書きます。



余計な前振りはなしで進めさせていただきます。




この時期くらいから、

本格稼働を始めるユグドラシルシステム。



私が書きたかったのは、

どうしても解決できなかった問題点についてです。



それは、

大きくわけて二つあります。


温度と水です。




温度


ユグドラシルシステムは、

直射日光さえ当たらなければ、

30度を超える気温でも、

ネペンテスを丈夫に育てることができます。


逆に、

20度を切ってしまうと、

生長がピタリと止まってしまう問題点がありました。



全部が全部ではありませんが、

袋の生成率も極端に落ち込むところを見ると、

水耕栽培の場合、

水温が下がると、

何かしらの原因で根の吸水が困難になるのではと考えています。




水質の悪化


ユグドラシルシステムの最大の特徴は、

水やりのタイミングを考えなくていいという、

社会人にとって最高の条件がありますが、

それは何もしなくてもいいというわけではなく、

定期的に水を入れ替えて水質を維持する必要があります。



このユグドラシルシステム最大の特徴が、

逆に難しい問題を幾つか生み出してしまったのです。



まずは水の処理です。


古くなった水の廃棄は、

外であれば上から水をかけて、

ダバダバと溢れさせるだけでしたが、

室内だとそうはいきません。



数鉢くらいであれば、

一回一回水を捨てに行くのですが、

50鉢以上となると、

さすがに無理が出てきます。



特に冬場は冷水になるため、

汲み置きで水温を保ってから与えるのですが、

汲み置きスペースも限りがあるため、

断念した理由の一つです。


色々を対策を考え、

その試作品の中に、

二重構造のものがありました。


単純に溢れさせるのではなく、

内側の鉢の下から水がぬけ、

外側の鉢から古い水が溢れ出てくるという仕組みです。



二重構造の問題点は以下になります。



場所をとる


二重のため、

どうやっても一鉢に使うスペースが大きくなり、

上げ底や袋タイプ、

ストロー方式など、

色々と試したのですが、

どれも一長一短で、

うまくいきませんでした。



ボウフラがわく


二重構造ですと、

造りによって、

どうしても内側と外側に隙間ができるため、

よくないものが発生してしまいます。


ひっくりかえして流してしまえばいいのですが、

それですと二重構造の優位性があまりなく、

一層の状態でも変わらないということになってしまいます。



藻が発生する


ボウフラと同じ現象ですが、

隙間が多いということは、

それだけ光や空気が入るということになってしまい、

水質悪化が逆に加速してしまうということになります。



想像以上の水質悪化スピード


上記の通り、

ユグドラシルソイルに触れてない部分に水は、

早々に劣化してしまうため、

内側と外側の隙間をなるべく少なくする必要があります。


ただ、

50鉢以上の大きさがバラバラサイズに合う、

そういった容器の確保が難しく、

隙間が少なければ少ないほど、

排水能力が落ち、

結局内側からあふれ出るという問題が残りました。



他にも幾つかありますが、

大きな問題点は以上です。



今年はそこを考慮して、

改良品を投入予定ですので、

まずはその実験結果を待って、

また考えていきたいと思います。




ではでは、

また次回、

お会いしましょう。



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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
乃さんへ ()
2017-05-23 01:01:47
こんばんは!


おおー、

ご興味おありでしたか!


ぜひともよろしくお願いいたします(^ω^)
返信する
お返事気付くのに遅れてしまいました; ()
2017-05-22 16:58:01
こんにちは!
水耕栽培へのチャレンジ、
興味あります^^
詳細は後ほどメールをお送りしますね。
返信する
ネペン亭あら太さんへ ()
2017-05-17 02:05:17
こんばんは!


ありがとうございます、

では拝見させていただきますね(^ω^)
返信する
乃さんへ ()
2017-05-17 02:04:04
こんばんは!


なるほど、

さすが、

一つ一つ対策を出していただけるとは(^^)


もし良かったら、

試しに作って、

今夏だけでも、

栽培してみていただくことは可能でしょうか?


ソイルと苗は私の方で用意させて頂きます(^ω^)


水耕栽培と通常栽培、

状況に応じて切り替えできるタイプの鉢を模索しておりまして、

もし開発にご協力頂けるなら本当に助かります(^^)
返信する
ユグドラシルソイル (ネペン亭あら太)
2017-05-15 21:36:40
ウチのブログにアップしましたー。
見てくださいませませ
返信する
つづきです ()
2017-05-15 16:45:15
 この入れ方が難しそうですが、
 内を底抜けの状態で外と重ね、
 逆さまに持った状態で側面のポケットに詰める
 一度厚紙とかクリアファイルのような
 柔軟性と固さを併せ持つシートで
 こぼれないように内側に壁を作り、天地回転。
 底部分にソイルを詰めて
 (必要ならネットなどで内外の仕切りも入れて)
 から、壁にしていたシートを抜き取る
 というような手法でいけそう。

ええ、言うは易しっていう超面倒な方法ですね ^^;

サイズが千差万別問題もあるので
一番簡単そうかなって思うのは、
1.普通に植木鉢を使う(内外で同じのを二つ)
2.底面の穴を、水に強い接着剤と素材で塞ぐ
でしょうか。

ちなみに穴を空けるのははんだごて(ヒートカッター)が一つあるとすごく便利です。
毒ガスが出るので屋外など風通しの良いところで。
私はコードレスで取り回しがしやすい、
燃料(火)式のを持っています。

全然関係ないけど、
ヒートガンもあると便利な工作グッズ。
お勧めです 笑


返信する
二重問題 ()
2017-05-15 16:44:53
うーん、なかなか難しいですねえ。

思いつく解決策を一応挙げてみますね。

1.場所をとる
→内の形状が逆台形(多くの植木鉢と同じ)なら
 外と内の直径が同じ、もしくは
 外の直径の方が多少小さくても重ねられるので
 横の範囲は変わらず済むはず。
 高さはどうしようもありませんが……;

2.ボウフラがわく
→外容器の内外どちらでも良いので
 網戸のように目の細かいネットで外周を覆う
 もしくは外容器に空ける穴を小さくし、その分数を増やす。(スリット状にするなど)

3.藻が発生する
→外を不透明な素材にする、
 あるいはアルミシートなどで覆って
 ついでに断熱効果まではかる。

4.想像以上の水質悪化スピード
→ソイルに触れていない水だけの部分が問題ということなので、
 内外の隙間(底の部分だけでも)にも
 ソイルを敷き詰めてしまう。

また長いので続きます。
返信する

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