今日の一枚は17世紀のロレーヌ地方で活躍した画家、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1653-1652)が
1642(又は1654)年に描いた「大工の父ヨセフ」です。
この作品はラ・トゥールの代表作とも言えるものです。
モデルはまだ幼いイエス・キリストと、大工であった父のヨセフ。
明暗がくっきりと分かれる絵を得意としたラ・トゥールは、ろうそくに照らされる肌のつや、
指先が透ける様子を見事に描かき出しています。
炎のゆらめきにも、絵とは言えども暖かみが感じられ
また作品全体から、その空間の神聖さがひしひしと伝わってきます。
ラ・トゥールはルイ13世に「国王付き画家」の称号を与えられたほどの実力がありましたが
彼の生涯についてはほとんど分かっていません。
彼の功績が再発見されたのは20世紀に入ってからでした。
しかも、ラ・トゥールの作品には、贋作と弟子の作品との判別が付けにくいものもあり
彼のことを深く知るのは大変そうです。
しかし、彼が主に好んで描いたモチーフにはいくつかのパターンがあります。
1.暗闇の中に灯るろうそくと人の姿
2.ドラマ性のある登場人物たちの視線
3.貧しい老人の姿などを鋭く描写して描く
今回の絵のような暖かみのある明暗の描写と
下の絵のような視線を見かけたら、ラ・トゥールかも、と思ってください。
「いかさま師」一部(1635年、ルーブル美術館蔵)
「大工の父ヨセフ」もフランスのルーブル美術館に収蔵されています。
ルーブル美術館ってただでさえ広いのに、こんなに私の好きな絵ばっかあるんだな・・・
心の底から行ってみたい!貪るように見たい!
<たぬき>
すごく痛そうww
確かに、キリストと思われる幼子の口元がわずかに開いてて
ヨセフに対して何か話してるみたいだね・・・!
えーこやん>
顔超怖いよね!(笑)
この女の人には逆らえなそう・・