たぬきの美術研究室

たぬきによるたぬきのための、美術の考察だったり好きなものを紹介したり日常についてつらつら語るための場所。

月光(平山郁夫)

2011-02-02 | 美術(東洋)

今日の一枚はこちら、平山郁夫(1930-2009)が書いた「月光」です。

透き通った空気感と、全体に広がる青の色、輝く月の光が本当に美しい一枚。

 

平山郁夫は広島市出身で、第二次世界大戦中に原爆による被害をうけています。

原爆の後遺症に苦しみながら書き上げた三蔵法師の絵「仏教伝来」が院展に入選して以来、

仏教をテーマに絵を描いてました。

そこから中国・インド・シルクロードを旅するようになり、今回のような砂漠地帯の絵を幻想的に描いた

作品も多数残しています。

 

この方は東京藝術大学学長を勤め、文化功労賞も受賞している大変立派な方です。

広島県の南部にある生口島に言った先で覗いた博物館で、平山郁夫の作品を一度見かけました。

日本画壇の最高峰と呼ばれるだけあって、色使いも人物の表情も何もかも綺麗でした。

作品の隅に「郁夫」と金で書かれたサインも、癖字というか独特の味があっていいな、と思います。

 作品価格も飛びぬけて高価だとか。すごいなぁ・・・!

 

 

<たぬき>

 


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2 コメント

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月の光は人を惑わす (桐雨蓮季)
2011-02-06 23:43:57
はじめまして。友人の紹介でこのブログを知りました。
私も平山郁夫さんは好きです。
以前、平等院という作品を見ました。夜なのに空よりも平等院が暗く闇に沈んでいて、だけど月の光をうけて瓦や軒が金色に輝いているんです。とても不思議で、でも幻想的で好きな作品です。こちらの月光も同じもの感じました。
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お返事(遅くなってすみません!!) (たぬき室長)
2011-02-11 20:05:52
桐雨蓮季さん

はじめまして!そしていらっしゃいませ
ちょうどインフルエンザになってまして、お返事書くのが遅くなりすみませんでした・・・(汗)

平等院・・・桐雨さんのお話を聞いただけでもなんだか綺麗な情景が浮かびます(*´ω`*)
この方の作品の月や太陽の光の表現と、その光を浴びて輝く人や建物の美しさといったら・・・
本当に幻想的という言葉がぴったりですよね。
私もこの光の表現が大好きなんです(´∀`*)
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