学生が免許を取り出すこの時期になると思い出すんですよね。
日産『バイオレット バン』
昔、修行先の会社で使ってた車の一台。
当時は今のようにワゴンなんて洒落たものは無く、あくまでも荷物がたくさん運べる商用車。
会社で割り当てられた軽の箱バンも有ったんですが、免許を取ったばかりだったせいかこれに乗るのが楽しくて楽しくて仕方なかったんです。
なんたって外から見たりバックミラーで後ろを見ない限り、気分は完全に乗用車。
バンを運転してるなんて全く思わなかったんです。
そして運転にも馴れた?ある日、いつもの仕立屋さんに生地を納品に行くことに。
ただ、仕立屋さんの玄関まではとても道が狭く、普通は手前の広い空き地に車を停め歩いて生地を届けるんです。
でも、当時の先輩の一人にとても運転の上手な人がいて、左右10㎝位の余裕しかないのに『バイオレット』でスイスイ玄関先まで入って行くんです。
頭の構造が単純な私は、免許取立てなんてこともすっかり忘れ、自分も出来ると大きな勘違いをし『バイオレット』で突入を開始。
案の定、数メートルで前進・バックはもちろん、ドアを開けることもできない状態に・・・
そこで極限のパニック状態の免許取りたての少年が考えたのは、バックでなくあと数メートル前進すれば広い場所に出れるということだけ。
そして、前進を選択した結果、車のボディには見事なストライプと言うか凹みが・・・
帰宅後、当然社長から大目玉をくらうと思ったんですが・・・
『まぁ、免許取立てじゃ仕方ないな。 これからは気を付けないと。』
と、たったそれだけ。
車の修理代もすべて会社で払って頂きました。
その後は当然ですが軽自動車で他の先輩同様、広い場所に車を置いて歩いて仕立屋さんに行くようになりました。